11話 エルフの女奴隷
アラスが美しいエルフの奴隷を買います。
11話です。楽しんで下さい。
「いや、流石にこれは怖いぞ」
早速仮面を着けて外に出た私たちですが、
凄く注目されてますね。はい。どうやらたった一晩で噂が町中に広まっしまったらしいのです。どうです?この視線、視線、視線!
この下りは、最近やったばかりな気がしますが。
……ハッキリ言おう。迷惑だ。2人がメチャクチャ怯えてる。
≪変幻自在≫で変装しようかなぁ〜?でも、あれは余り使いたく無いんだよね。そういう類のスキルを持っていると知られて、ここぞっていう時に使えなくなったら困るし。
次の候補の ≪万能の指輪≫は意地でも使わん。○泉で覗○をするまでは……というか透明になったら買い物が出来ない。
うーん、よし、≪理を断つ者≫の決定権を使うか、痛いのは確かに嫌だが、女の子2人を困らせるのに比べたら考える必要もない!!まだ、結構カウント的に余裕あるしね!
「<世界よ。我らの正体に誰も気付かぬ事を ここに決定する>」
この能力、決定権は世界にルールを取り付けるものだ。言葉で表すとイカレてるように感じるが、≪理を断つ者≫の使用にはラファエールの判断が必要な為、余り無茶は出来ない。
例えば、
「<世界よ。我は我以外の全ての生物の呼吸を許さない>」
という命令を出したとする。すると、ペナルティ用のカウントは増えているのに、効果は現れないのだ。一度、<行動を許さない>というパターンの方を試して見たため、間違いない。だいたい、<存在の否定>と<決定権>の違いがいまいち分から無いのだ。
言い方が違うだけなんじゃ無いか?
と密かに思ってたりする。
まあ、今回はちゃんと発動したが。
「何をブツブツ言ってるんですか?アラスさん。あ、あれ?視線が極端に減ったような……」
うん、ラフィスは気付くのが早いな。まあ、エリスも気付いたようだが。
「俺のユニークスキルでちょっと世界にルールを取り付けたんだよ。どうだ?結構効果あるだろ?」
ん?言い方がウザいって?まあ、そう言わないでくれよ。俺だってお年頃なんだよ。
分かるだろ?
まあ、それでも視線は結構あるがな。正体がバレないようにしただけだし。最初に町に入った時と同じくらいだ。それにしても、買い物に行くたびに≪理を断つ者≫を使ってたらすぐにペナルティを喰らう羽目になるよな....確かに、だいぶ視線はマシになったが。
「ユ、ユニークスキルだとッ!?世界に1000人も持ってる人がいないって言われてるあのユニークスキルか!?だいたい、世界にルールを取り付けたって…お前は一体何者なんだよ!色々凄過ぎるだろうが!!」
ふーん、ユニークスキル持ちって1000人程度しかいないのか、まあ、この世界の総人口が分からないし、どれくらい凄い事なのかよく分からないけど。それにしても俺が何者なのか、かぁ。
頭脳は19、身体は16。
その名も、冒険者アラス!!
うん、微妙だな。
それに…
「おい、大勢の人に見られてるぞ、ちょっと静かにしろよ」
そう、1人でユニークスキルだなんだと騒いでるエリスを、大勢の人が見ていたのだ。
「す、すまん……」
まあ、いい機会だ。
色々と疑問を解消させておくか。
▲▽▲
路地裏に移動し、俺は2人の様々な質問に答えた。ーー結界を張っているため、盗み聞きをされる恐れもない。まあ、たいした事は言っていないのだが。
嘘でも本当でもない、あたりざわりの無い回答をしただけだ。俺はまだ2人の事が信頼出来て居ない。何故だろうか…?この2人がいい奴である事は重々理解しているのだが……
自分自身、よく分からない。だが、この2人にならいつか、俺の事をちゃんと話せる日が来るかも知れない。俺は、そんな勝手な期待を2人にしている。
リリーには、
「そんな事は聞きたくない」
と言われてしまった。あれはリリーなりの気遣いだったのだろう。俺があの日したのは、勝手な独りよがりに過ぎない。俺は、自分の家族の事も考えず、逃げ出したのだ。自分一人で。
その事に気付いて毎晩泣いていた俺を、リリーは何時も励ましてくれた。
だから、俺にとってリリーとは特別な存在なのだ。何よりも、大切な存在なのだ。
勿論、俺の命よりも。
だが、彼女に拒絶された今、友達として、2人に俺の事を教えて置きたい。
……いや、あんな嘘だらけの世界で生きて来た俺に、本当の意味で人を信頼出来る日が来るのだろうか…?
ハハ……全く、最低だな、俺は。
▲▽▲
現在、俺たちは貴族用のアクセサリーショップに来ていた。流石にどの商品も値段が高い。100万エルを下回る物は置いて無いんじゃないだろうか?
「どれがいいか決まったか?お金はどれだけでもある。値段は気にしなくてもいいぞ」
何たって今の俺には11億9千万エルもあるのだ。やったね!俺は今大金持ちだ!!
基本的にお金に無関心な俺だが、大金があることに喜ばない程無関心な訳では無い。
お金は便利だ。あればある程役に立つ。
「いや…こういったのは男性が選ぶものじゃないんですか?」
「うん?いや、これはデートって訳じゃ無いんだから、別にお前らが自分で選んでもいいんじゃないの?」
そう、女の子2人を連れてデートにいく程、俺は不健全じゃ無い。……少なくとも今は。いや、だってこの2人、本当に可愛いん過ぎるんだぜ?
俺の理性と常識の壁は徐々に侵食されまくっている。
いや、その言葉は矛盾してるか。
「デートじゃ、無いんですね……」
とラフィスが悲しそうに言っているが、まさか俺の事好きなんじゃ無いだろうか…?
いや、思い違いも甚だしいな。こんなにいい子が俺みたいなクズに好意を抱く訳無い……か。まあ、そうだよな…
「おい、お嬢様の言う通りだ。お前が私達のを選んでおけ。私達はお前のを選んでおく」
………なんか、最近エリスが仕切り屋みたいになって来た。 確かに、この中では一番の年長者である事に間違いは無いが。まあ、その方法だったら何の問題もないか。
「ああ、分かった。じゃあ、俺は別の店に行って2人へのプレゼントを買ってくるよ。2人はここで俺へのプレゼントを買って置いてくれ」
こうして俺たちは二手に別れた。
▲▽▲
「ーーよし!こんなところかな?」
2人へのプレゼントに迷った俺は、魔法具店に来ていた。俺が選んだのは≪延命の腕輪≫というアイテムで、ランクAの、1度だけ致死性の魔法攻撃を無効化する。という効果を持つ物だ。
2人共同じなのはどうなのかなぁ?とも思ったが、あの2人は友人同士だし、お揃いの小物があった方がいいよね?と判断してこれを選んだ。ちなみに2つで1億エルだ。 阿呆みたいな値段だが、そんな事は気にしない。
必要な時、俺は金に色目はつけないのだ。
さて、プレゼントしに行くか。 思えば女の子に何かプレゼントするのはこれが初めてだ。喜んでくれるといいな!
▲▽▲
何とも不思議な事に、彼女たちが買って来てくれたのも≪延命の腕輪≫だった。プレゼントが被った事に不満を言われるかと思ったが、そんな事は無かった。寧ろ、予想以上に喜んでくれた。何でも、3人ともお揃いなのがお友達記念っぽくていいらしい。
成る程な。
それにしても、今日一日で1億5千万エルか………中々な出費だったな。
だが、俺もこういう事をするのは始めてで、なんかだか暖かい気分になれた為別に惜しいとは思わない。大事にしよう。
まあ、死にかけたら自動的に使ってしまうし、何より、≪完成された吸血鬼≫がある俺が死ぬことはないのだが。
「なあ?他に必要な物って何かあるか?」
「そうですね.......使用人が欲しいですね。奴隷を買いに行きましょうか」
成る程.....あの優しいラフィスでも奴隷を買うことに何も感じないのかーーいや、仕方ないのかも知れないな。
この世界の人にはこの世界の人の価値観がある。まあ、だからといってこの世界の常識に囚われるつもりもない。俺は、俺のやり方で行かせて貰うとする。
それにしても、使用人だったら普通に雇えばいいんじゃないか?…いや、それだと何かと面倒だな。情報とか漏らされたら困るし。
「ああ、早速奴隷を買いにに行こう」
やっぱり、人を買う。と言うことに対する嫌悪感が凄い。少し、生きにくい世界だ。
俺は、この世界に来て、始めてそう思った。
▲▽▲
奴隷売場は直ぐに見つかった。でかいのだ。建物が。
中に入ってみると、大学の講義室のようにな光景が広がっていた。
(ちなみに、俺は実際に大学の講義室を見たことは一度もない。夏休みに入った後だったらオープンスクールとかで行っていたかもしれないが)
ステージのような物があるため、そこに奴隷を立たせてオークションをするのだろう。という予想が直ぐに立った。
「おい。2人共大丈夫か?そんなに怖がるんだったら来なけりゃいいのに……」
そう。今現在、2人には好色そうな丸々太った豚.....高そうな服を着た人達の視線が集中している。いけない、本心が出てしまった。てへぺろ!
「だって.....アラスさんと一緒に買い物したかったんですもん....」
「あ、ああ……確かにさっきは別々だったもんな。でも、流石にこの視線はなぁ」
なんとも可愛いらしい事を言ってくれる。なにかを、勘違いしてしまいそうだ。
最近、俺たちは視線に困ってばっかりだな。俺は流石に少しずつ慣れて来た…が、2人は全然慣れないらしい。
……まあ、2人に向けられる視線は俺に向けられる物とは別物だからな。実に気分が悪いだろう。それにしても、俺の2人をジロジロ見るとは……万死に値するな。(アラスのではありません)
とは言っても、別に殺す訳じゃないんだけど。俺は、着ていた≪神魔の衣≫を2人の頭に被せた。その瞬間、殺意の乗った視線が俺に集まる。余程2人の顔を隠すのが気に入らないらしい。ふっ!そんなに悔しいかっ!ざまあ見ろ!!
「おぉ、すまんな…助かる」
「別に気にすることじゃ無い。だいたい、俺だって2人の顔が腐った豚どもに見られるのは気分が悪いしな」
俺は仮面をとり、ポケットの中で物質化させた片眼鏡を右耳にかける。2人の静止の声が聞こえたが、そんなのは無視だ。2人に視線が集まるよりはずっといい。
腐った豚どもと言う言葉で過剰に反応した奴らも、今では俺の顔を凝視して微動だにしない。まるで、時間が止まってしまったかのように誰も動かないし喋らない。この場には、100人程の人族や亜人が存在するのだ。ハッキリ言ってこの光景は気味が悪い。
いや、せめて何か反応してくれよ……
何故か悲しくなった俺は、そう思った。
だが、その凝り固まった雰囲気を直ぐに
「はいはい〜!またせてしまい申し訳ありません!今から始ま……アレ?何この空気?」
という、間の抜けた声が解してくれた。
ハァ…俺とラフィスの顔立ちの良さは殆ど変わらないのに……何でこんなに反応が違うんだ?もしかして、男で美形なのは珍しいのか……?まあ、何でもいいか、そんなの。
さて、どんな女の子が居るのかなぁ?
▲▽▲
ーー結局、今の所俺が狙っていたような可愛い奴隷はいなかった。だいたい、ここは女の子だけを扱う場では無いのだ。当然、戦士のようなゴツい男も出てくる。それに、俺は目が肥えているのだ。
この世界で会った最初の女の子がリリー。
次がこの2人、その次がエミィだ。……レベルが高すぎる。
2人は俺が可愛い女の子の奴隷を買うことに不満を漏らしていたが、むさ苦しい男がついて来るよりはましだろう?と言うと、渋々と言った感じで許可してくれた。
何故そんなに女の子の奴隷を買うことを嫌がるのだろう……?友達を増やすいい機会なのに。ーーまあ、友達にカウントされるのかは甚だ謎だが……
「さあ皆さん!本日最後の特別奴隷!!エルフ族のエルフィです!とくとご覧あれ!!」
特別奴隷とはそのまんま特別な奴隷なのだろう。先程もいたが、単にそこそこ可愛いだけの奴隷だった。ちなみに俺のお眼鏡には適わなかった。特別奴隷とは可愛い女の子の奴隷の事を言うんだろうか…?
それにしても、エルフ族だと…?つまり、エルフって事か。何でも、亜人の中で、ドワーフ、エルフ、龍人族、犬耳族、猫耳族は、それぞれの国を持っているとかで、その中でも、エルフは引きこもり体質で有名だった筈だ。
エルフという単語に豚どもが過剰に反応する。
どうやら、この世界でもエルフは美形で通っているようだ。ちなみに、俺もエルフを見るのは始めてだ。
………出てきたのは、大人しそうでとても可愛い、翠髪蒼眼のエルフだった。
まるで、絹のような長髪は光を纏っているかのようで、その存在感からは、触れば壊れてしまいそうな儚さを感じる。胸は……無いな。可哀想なくらい貧乳だ。エルフは皆そうなんだろうか…?
オークション会場は大盛り上がりだ。
まあ、それも仕方無いだろう。
彼女はエリスと同じレベルの美少女だ。
エリスはいつもラフィスと一緒に居るため気付かれないが、俺が前世でお目に掛かった事のない程の美少女である事は間違い無いのだ。
それにしても……この世界は異常に美形が多いな。いや、嬉しいけども。
「よし、あいつに決めた。2人共、問題無いな?」
まあ、ここで止められても押し切るんだけど。
「ああ……分かったよ。好きにすればいいだろう?」
ーー何か、その言葉エロいな。
本人にそんな意図は全く無いんだろうけど。ーー収まりたまえ、我が息子よ。いちいちそんな事に反応していてはいけないよ?私は一応紳士なんだ。
おっとっと、話を戻そう。
ラフィスも同意してくれてるし、早速オークションに参加するか。今の所、最高額は2億エル。この中でも特に醜い豚野郎が提示している額だ。
ーー勘違いして欲しくないのだが、俺は基本的に人を見かけで判断する人間じゃない。現に、リリーから散々悪口を聞かされて嫌いになりかけていたラフィス達貴族とも仲良くしている。
だが、ここにいる豚どもは最早話して人柄を確認するまでも無い。確かに、何人かまともな奴もいるが、どう考えてもクズの方が多い。だって、こいつらエルフィとか言うエルフを見た瞬間に涎を垂らし始めたんだぜ?
女の子を見て涎を垂らすとか、悪趣味過ぎる。
「これ以上出す人は居ませんか?現在の最高額は2億エル!いないのならばプタ・テプール様の買いとなります!!」
プタ・テプールだと…!?
プタ・テプール……ブタ・デブール……豚デブーる……豚デブる。
き、奇跡だ……奇跡の体現者がここにいる……!!!おおっと、いけないいけない。このままではあのエルフィとかいう女の子があの豚に買われてしまう。
「ハイハイ!!2億5千万エル出します!!」
立ち上がって俺がそう言うと、皆が一斉に顔を青ざめた。何かマズイ事でもしたか?俺。
「2億5千万エル!2億5千万エルが出ました!!これ以上の額を提示出来る人は居ませんね?では、そこの少年の勝ちにーー」
「待ていィッ!儂が買おうとしていた物を横取りしようと言うのか?そこのガキッ!儂が誰だか理解しておるのか!?儂はこの町の領主なのじゃぞ!?領主に逆らってこの町で生きて行けると思うなよ…っ?」
さっきの豚デブーるが俺に近付いてくる。ん?こいつがこの町の領主なのか?
この町詰んでるな。
「何なんですか?そこの人みたいな豚さん?オークション何だから多く金を出した人の勝ちに決まってるでしょう?まさか、脳味噌にも脂肪が詰まっているんですか?」
割と本気でそういった。贅肉が至る所から顔を出している。酷い有様だ。
会場がざわめく。俺の事を心配そうに見ている奴と、ニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべる奴らがいる。およそ1:9という割合だ。
「腐ってんな…豚どもが」
そう言うと、2人が≪神魔の衣≫から顔を出して心配そうに見てきた。ーーなんて間の悪さだ…もしかして狙ってる?
「おい!貴様。随分と美しい連れがおるではないか!その2人を儂に渡せば先程の暴言の数々を見逃してやろう!……夜が楽しみじゃのう…」
さっきの暴言に対して、顔を真っ赤にして怒っていた豚が、何か巫山戯た事を抜かし始めた。
ハァ?今なんて言った?この豚。あんまり勝手なこと言ってると……
マジで殺すぞ
俺は刀に手をかけたが、ラフィスに止められる。正直、今の俺はキレかかっている。これ以上2人に対して何か言ったら、流石に許さん。刀を抜こう。
「何を言ってるのか分かりませんね。ってかとっとどけよこの豚が。さっきから会場の上にいる人が困ってるだろ?目ん玉が使えなくなるくらい肥え太っているからな。親切にもわざわざ教えてやったぞ。感謝しろよ?」
「なんだと!?貴様、絶対に殺してやーー」
………ん?何だ?豚が俺の事を凝視してやがる。こいつだけじゃ無い。会場にいる全員が、だ。キモイ。
「か、仮面をつけた美少年……しかも、美しい少女を2人連れておる!お、お前、最速のSランク冒険者、アラス・アザトースか!?」
アレっ?何でばれたんだ……?あ、≪理を断つ者≫の制限時間忘れてた。アレ、1時間しか持たなかったんだよな。そりゃあ気付くか。会場中がざわついている。俺も有名人になったもんだ。
「何で俺たちは今まで気付かなかったんだ…?」
という疑問を呟く人が殆どだ。面倒な事になった。早くここから出よう。
「おいっ!そこのエルフの女の子は俺のって事で文句は無いな?あるなら今すぐ物申せ!!」
ーー誰もいないな。流石に領主様もこれ以上は出せないらしい。フッ、カスみたいな財力だな。やっぱり、家畜じゃその程度が限界か。
よし、じゃあ行くか!
「ま、待てッ!儂は絶対に貴様を殺すぞ!絶対にだ!せいぜい恐怖するがいい!」
と、言う声を尻目に、俺たちはエルフィを迎えに言った。
▲▽▲
「ありがとうございました。ご主人様。私、あんな豚に買われたらどうしょうかと思ってました……」
俺たちの目の前に居るのは先程俺が買った奴隷、エルフィ。エルフ族でエルフィとは安直な名前だな。と思ったが、ラフィスによると別に珍しくも無い名前らしい。
年は16、同い年だ。彼女は余りの恐怖体験に肩を震わせ、涙している。大泣きだ。ちょっと引く。
「おい。もう泣き止め。お前のご主人様は俺だ」
「…はい。今から宿に帰ってご主人様にあんな事やこんな事をされるんですよねっ!4Pとは……感服します!ご主人様は絶倫なのですね!宿に帰るのが待ち遠しいです!!」
いきなり元気になったな…
それにしても、エルフってこういう奴らだったっけ…?俺のイメージでは騎士っぽい喋り方か、おっとりとした喋り方の2択だったんだが……まあ、偏見だというのは分かってるんだが、これはチョットなぁ……いや、後ろの2人も顔を真っ赤にしながらも驚いている。やはり、珍しいのだろう。
…というかこの程度の冗談で顔を赤くするとは……本当に2人は可愛いな、食べちゃいたい。それにしても…冗談…だよね?いや、そんな淫らな関係に見えてないよね…?
俺たち。
……心配になって来たぞ…
「おい、もう冗談はいいから早く家に帰るぞ。お前のその格好は刺激的過ぎる」
彼女のはボロ布を身体に纏っているのと変わらない格好をしている。
早くちゃんとした服を着てもらわないと、
俺の息子が元気になってしまう。いや、既にさっきから暴れまくっているが。
「……………?冗談…?私たちは今からめくるめく夜を過ごすんじゃ無いんですか!?楽しみにしてたのに…」
「ああ、使用人をしてもらいたい」
「そんなぁ…」
楽しみにしてたって…エルフってこんなに性欲が強い種族なのか?もちろん、夜伽もいずれしてもらいたいが、始めては好きな人とすると決めているのだ。ロマンチストだろ?俺。
ーーまあ、マジな事を言ってしまえば、そんな資格も無い俺は永遠に童貞だろうがな……
「使用人……?確かに、以前そのような事をやっていましたが......まさか、使用人を得る為に2億5千万エルも使ったんですか!?」
へぇ〜、使用人を以前してた。と、かなりラッキーだな。
「ああ、そうだが?」
「使用人が欲しいんだったらもっと安くで手に入ったんじゃないですか?わざわざそんな大金を使ってまで私を買う必要があったんですか?」
「え?いや……だってエルフィが可愛かったから…」
「ホントですか!?前のご主人様には女としての魅力が無いって言われて、相手にされ無かったんですけど…ご主人様って優しいんですね!好きになっちゃいそうです!!」
前のご主人様…か、まあ、こいつが奴隷になったって事はそういう事だろう。余り詳しく聞くのはやめておこう。それにしても、女としての魅力が無いとは。ーー俺は、エルフィの貧相な胸をチラッと確認する。
まあ、前のご主人様とやらが言ってることも理解出来ない訳じゃない。が、俺は大して胸の大きさは気にならない。好きになってもらって、嬉しくないのか?と聞かれたら、そりゃあ嬉しいと答えるしかない。
だが、エルフィよ。後ろの2人を見てみてくれ。髪が…逆立っているじゃ無いか。
「アラスさん。よかったじゃないですか。面食いのゴミ虫アラスさんとはもう喋りません。新入りさんとイチャイチャしてればいいんです」
「お前…お嬢様の気も知らずに次から次へと……死ね」
俺……何か悪い事した?いや、豚に買われそうになってた可哀想な女の子助けただけじゃね?何で死ねとか言われなきゃいけないんだよ…
だいたい、俺は男なんだから可愛く無い女の子より可愛い女の子の方が好きなんだよ!!仕方ねぇじゃん!!可愛い子が困ってたら助けたくなるじゃん!そんな目で俺を見るなよっ!!
ーーあれ?目元があつい……目を擦ってみると水が……
俺は、泣いていた。




