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社畜の俺が転生したら愛され王子になったので、魔王国を救います  作者: NAar


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第6話 青い土ご対面






なんだかすごい良く寝れた気がする

久しぶりに夜更かしもしたし、朝まで起きてるなんて以前ぢゃ珍しくもなんとも無かったけど、今ぢゃ8時間睡眠なんて当たり前の毎日だもんな。

身体が若いからか、ダルさもないのが最高だ!


ガチャりと扉が開いた音がするが、稲のせいで全く向こう側が見えない。



「坊ちゃん、お目覚めでしょうか?」

「今、起きたところだよ」


ワッサワッサと稲をかき分けて入ってくるバルドはなんだか面白かった


「良く眠れましたか?」

「うん、もう爆睡!」

「何よりです。早速 畑に向かおうと思うのですが…」

「うん、僕もそのつもりだよ、もう向かう準備はできてる」

「かしこまりました。ただ…この稲?でしたか?ずっとこのままにするおつもりですか?」


あぁうん、そうだよね

もう色的にも収穫出来そうだし、刈るか

「バルド、これを収穫するの手伝ってくれる?」

「収穫?これは雑草ではないのですか?」

「まあ、今のままだと見た目が綺麗なだけだよね。実はこれ食べ物になるんだよ」

「これが??全く検討もつきませんが」

「まあ、とりあえず刈り取らないとだめだからなんか鎌みたいなやつ無い?」

「カマ…?」

伝わらなかった!危ない危ない


「えーっと草を刈り取るような道具なんだけど、刃の部分が弧を描いたようなやつで」


「ふむ。メイ」

「お呼びでしょうか」

わあ、いつもほんと何処から出てくるの?


「メイ、この稲を刈りたいのですが出来ますか?」

「はい。どの辺から刈り取ればよいでしょう?」

「あ、え?えーっとこの辺、下辺りかな」



「承知しました。ルシアン様の為、張り切って刈ります!」

ヴンッという音と共に出てきたのは彼女と同じ大きさくらいの大きな斧だった


「坊ちゃん。少し離れていてください」

そう言いながら結界を張る

え?稲刈るだけなのに結界張るの?



ヴォンッ



「ぎゃーーーーーっ!」

目の前!目の前を斧の先端が通ったのは気のせいではないはず!

「こんな感じですか?坊ちゃん」

いやいやいや、冷静!

まさかこんな狭い部屋で斧を振り回すと思わないよ!

「ルシアン様、全て刈り取れました」

なんでそんな褒めてほしそうなの?

少し頬染まってて可愛いけど!その片手で担いでる斧が気になって近づけない!

「ァァ、ありがとうメイ」

「ふふ、ルシアン様に褒めていただけた」


「坊ちゃん、これどうしたら良いでしょうか?」

なんでもなかったみたいに稲を全て集めてこっち見るけど、こっちはまだ心臓バクバクいってるんだけど?!


メイが戦闘種族なの全然想像出来なかったけど、今の一振りで納得した。

これは死ぬやつ


「バルド、それを持って畑まで行けるかな」

「はい、問題ないかと」

「ぢゃあ、とりあえず畑に向かおう!」


刈り取った際に隙間からまだ刺さったままの短剣が見えたけどさすがに血を出そうとしたとか言ったら怒られそうだから、早くこの部屋から出なくては。











******








向かった先は、城から1番近い畑だった場所。

広さはそこそこあるが土自体がパサパサしてるし、なにしろ色が青い。

もともとここに植えてあったのは人参のようなものだった。

絵に描いてもらったが、多分人参だと思う


春夏秋冬とかちゃんとあるわけではないから作れるものは限られそうだけど、育てるなら人参とかじゃがいもとか玉ねぎがあれば、割と今の生活で似たようなの出てるしいいかもな。


それよりも、この青い土なんなんだろう?

「バルド、この青い土って最初からなの?」



「いえ、最初は普通の土でした。なのですがここ数ヶ月で一気に青くなってきたと街のものは言ってました」


なるほど。あまりにも不自然な青だったが、異世界だと何が普通か分からないからな。

土であったことは間違いないのだから見た目ほど乾燥してないとかなのか。


確かめてみようとその場にしゃがみこんで触ろうとしたら


「ダメです坊ちゃん!」

ひょいっとバルドに抱えられてしまった


「あ、ごめん。勝手に触るのは良くないよね」

「そうではありません。ここは元々野菜を育てていましたが今は何をやっても枯れてしまうのでここの研究員が調べたところ、大量の毒が入ってることが分かったのです」


「毒?」

「青くなったことも異常でしたが、何よりもそれに含まれる毒が野菜を枯れさせていたことが分かりました」


「何を植えてもダメだったの?」

「ええ。たしかそうです。でしたので諦めて畑には誰も近づかなくなりました」



ほう。これはまさかだけど


「勇者一行の目的ってこれだったんぢゃないかな」

「勇者一行?でも畑を潰されたわけでもないし、こちらの被害が大きかったのは主に家屋ですよ?」


横に立っていたメイが不思議そうにこちらを見ている


「いや、そのせいでこの国は隣りの国から野菜を買わなくてはいけなくなったし、魔物が増えて討伐回数が増えることでここの守りは手薄になるからその隙に隣りの国に物を運ぶのだってやりやすくなってるハズ」



「だとしたら、早く関門を強化しないと」

話を聞いていたメイが提案する。

「メイ、それはもっと後だ」


少し考えたバルドが何かを察したようだ

「なるほど、でしたらこちらも相手の裏をかく必要がありますね」

「うん。強化するのはここの畑を全て復活させてから」

「ですが。こんなになってしまった畑をどう改善するかも分からず、、研究チームもずっと調べておりますが、なんの成果も上げられていないとの報告を受けております」


研究チームとかあるんだっけ?

だとしたらまずは現状確認と、この青い土の正体を確認しないと。


「いや、僕に考えがある」



数ヶ月経ったと言っていたが、正確にどれくらい経ったかを教えてもらればなんとかなるだろう。




うん。大丈夫

勇者一行が何をしたくてそういう行動を取ったのかは分からないが、別に戦争をまた起こしたいわけでもないしな。

ここの国が豊かになればそれでいいんだ









******

第6話読んでくださりありがとうございます!


メイの武器は斧でした

メイの武器は絶対斧がいいと思いました!


次回もどうぞよろしくお願い致します!

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