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戦えない魔王の息子ですが、種蒔きスキルで魔王国を救いたい  作者: NAar


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第33話 ヴァイスのおつかい②

「ぎぃやあああああああ!!」


「ちょっとぉ!うっるさいんだけど!?」




バルゼルムのギルドでレクスの話を聞いた途端にオルガという商人が刺された

蝙蝠たちに念波を送ってもらいどこに怪我があるのか聞くと後ろから。腰のあたりをズプっと刺されているらしい




思ったよりも重いこのもう一人の商人を抱えながらバルドの元へ向かっている

ぎゃあぎゃあと怖い怖いと言ってばかりだけど、そういえばルシアンちゃんも泣いてたわ!

可愛かったわねぇ…!






…よし!早く会いに行きましょ




「さ!スピードあげるわよおー!!」

「んなぁああああー!!?怪我人いるんだですけどぉ!?」





「坊ちゃん?」


木々がこすれてサワサワという音が響く

俺は今、とても気持ちがザワついている

どうにかしてこの状況を整理する必要がある


「少年、どうした?」

「どおしたのお?」


そう。まだいる!勇者(仮)が!!

歓喜!!


「坊ちゃん。顔を両手で隠してどうしたんです?」

しっかりとバルドに抱えられていて恥ずかしいが、さっきまでバルゼルムに向かうと言っていた勇者(仮)がこちらに戻ってきてくれたのだ!

大歓喜!!


「ところで…先ほどの続きですが、誰に会いに行く途中だったのです?我々でしたらバルゼルムに知り合いがいますのでお力になれると思いますよ」

俺が顔を上げないのでとりあえずいいかと思ったのか、バルドは勇者(仮)に向き直って話かけた


「本当か?!」

分かりやすく顔が明るくなる勇者(仮)だったが隣の女性がそれを静止して右手で勇者(仮)の口を塞いだ


「ちょっと待ってえ。貴方たちは私たちに協力してくれるというけれど、メリット無くないかしら?」

「とんでもない。私はただ、坊ちゃんを助けていただいたお礼をしたいだけですよ」

「うーんそおねえ。そうなんだろうけど…貴方は何か別のことがあって私たちを利用したいんぢゃないかしら?」



何か思うことがあるのか、女性はバルドの反応を伺うように下からじっと見つめる。

この対応にあまり良く思ってはいないようだった。




******







ん?利用したい?

「バルド?」

テンション上がりすぎてニヤケた顔がしまらないから顔を上げられなかったが、ハッとして顔を上げてバルドを見た


もしかして、バルドもこの二人が勇者一行だと思ってるんぢゃないのか?

だとしたらまずい。

俺は確実に忖度をしようとしている!!

だってこの二人が青い土にしただなんて思えないし思いたくないし。

そもそも人数足りてなくない?

確か複数人いたはずだけど?


「おやおや、そんなに警戒しないでいただきたい。」

「そうだぞ?どうしたんだリュシア」

リュシア?この爆乳美人なお姉さまはリュシアさんって言うのね!


「女の勘てやつね。イケメンセンサーに引っかからないのよね」

イケメンセンサーとは?

バルドは結構、顔面偏差値高めだと思うけど。

確かに勇者(仮)に比べたらキラキラエフェクト足りないか?



(★△〇✕※ーーーっ!!)


ん?なんだか上から声が聞こえる?

声のする方へ目を向けるとキィキィと鳴く蝙蝠で一気に暗くなった


「え?なになに?!蝙蝠ー?!」



「見つけたわあ!!」

「おんぎゃあぁあああ!ぶつかるぅう!!」

急加速急降下で蝙蝠と共にヴァイスと誰かが突っ込んできた



「おや、ヴァイス。」

全く動じないバルド

「あら新顔。イケメンさんぢゃなあい!サラサラ金髪なんて素敵ね!」

勇者(仮)に初対面でウィンクをかますヴァイス

この従兄弟達はなんなんだろうか。

こっちはいきなり空から降ってきた蝙蝠の数に驚きが止まらないのに!!


後ろからついてきた蝙蝠たちはなんだかゼェゼェ言っていて

ポイっと何か大きなものを地面に転がしたのを見て、バルドの腕から降ろしてもらい駆け寄った

もう飛べないとばかりに地面にパタリと倒れてしまった蝙蝠に花の蜜をかけてやろうと思ったが蝙蝠たちが運んできたモノに驚いた


「え?!人!?」

「これは…負傷してますね」

「なんだと!?オイ!貴様!大丈夫か!?」


すぐさま男のそばに駆け寄りリュシアと呼ばれた女性と共に男が刺されている箇所を見た勇者(仮)は青ざめた


「誰にやられたんだ!?リュシア、回復魔法を!!」

「わかってるわぁ!セドリックみたにはいかないけれど、止血くらいはできるはず!」


回復魔法とやらを唱えながら必死に負傷した男を救おうとする後ろ姿を見てなんだか感動してしまった。さすが勇者(仮)


「あら。あの乳女は回復系なの?」

「違うようですね。何か唱えてはいますが、血は止まってなさそうですし。」

「ちょっと待った!バルド!ヴァイス!何で見てるだけなの!?」


観察するように二人の行動を見ているので、この二人の道徳感情どうなってんの?とツッコまずにはいられない。


「…坊ちゃんの仰る通りですね。我々も助けに行きましょう。」

全然気持ちこもってないぢゃん!

「そもそもヴァイスが連れてきたってことはヴァイスのせいで負った傷なんぢゃないの?」


ギクッ!

「も、もお~ルシアンちゃんたら勘が鋭いのねぇ」

「行け」

「男前なルシアンちゃんも堪らないわあ!」


蹴り上げてやりたいが、身長も強さもだいぶ足らないので帰ってからサイさんにやってもらおう。絶対に。



「ほおら貴方たち。ちょっとお退きなさいな」

汗をかきながら回復させようとするリュシアを止めて横たわる人間の横に座り

刺さったままの剣を一気に引き抜いた


「な!!剣を抜いてしまったら出血大量で死んでしまうぞ!?」

「いいから。見てなさい」


ちゃぽんと出したのは、あの花の蜜が入った瓶。

瓶一本分で花の蜜3本分

とろりとした液体が男の腰にある傷に触れるとスゥっと傷がふさがり血も止まった


「え!?な、なにそれぇ!」

「傷が跡形もなく消えただと!?」

「これはうちの国に伝わるものよお。すごいでしょう?」


ふふん、と鼻を高くしてドヤっとするヴァイス

「ああ。見事だな!これでこの男が助かるといいんだが」

「…あなたイケメンな上に心がピュア過ぎない?」


俺も思う!激しく同意だ!

ヴァイス。わかってるぢゃないか!

刺された男は血の気がひいていたが、傷がふさがったからか、少し肌の色が明るくなったようだ







*******


読んでいただきありがとうございます!

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