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戦えない魔王の息子ですが、種蒔きスキルで魔王国を救いたい  作者: NAar


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第27話 なんでもっと早く!





ダンジョンから飛ばされてきた俺たちはバルゼルムにきた。

魔王国を滅ぼしそこでこの国を救った勇者となり、今ここにいる


そう。念願の勇者になったのだ

なのになんでこんなにも嬉しくないのか

酒場で祝勝会を開いた時いた奴らは、3日間は飲んで食べてを一緒にしていたからか顔も覚えたし名前も微かだが覚えている。


だがその次の日。4日目には全く会わなくなった。

マスターの話では、彼らは商人の護衛を務めていたらしく、その商人が隣の国にやっと商売が出来ると言って一緒に着いて行ったらしい。


その時思ったのは俺たちのおかげ。

バゼルが以前言っていた。商売をするのに魔王国の規制が厳しくて商売が出来なかった、と

その話が頭の隅にあったから、そうか!これでこの国はまた活気が戻るのか!そう思っていた


俺たちが行き来していたのは、この酒場と宿。と周辺と村。

ここは繁華街から遠いらしく行くならこの道を通ることをオススメします。とマスターか地図まで渡してくれたが不自由も無かったので街に行くのは実は今日が初めてだった。


「ではとりあえず、話をまとめます」

セドリックはゴホンと咳払いをして、机を囲んだ俺たちを見渡した後 地図を指しながら説明した


「ここが、バルゼルム。ここから魔王国までは転移装置で行くので何の問題もありません。」


マスターからの話。

-----------------

ここはバルゼルムから離れた魔王国との間にある村でリーシャという。

バルゼルムほどの活気は無いが、魔王国を通過してバルゼルムに行くまでの通過点なのでそこそこ人が集まるとのことだ。

魔族はおらず、ほぼ人間。他種族がいるがバルゼルムほどではないそう。

ここの国では主に商人たちからなる貿易で国が潤っているらしい。

扱っているのは色々あって装飾品や工芸品。陶器、金物がある

反対側、魔王国の向こう側は貿易都市ではなく冒険者達が魔物を買ってそれを生活にしているとのこと。



「マスターからは以上です。」

「良く教えてくれたわねえ」

「まあ、ここに居るの期間も長いですからね。」

「街も、面白そうだなあ」

「まさか、バルゼルムですらないとはな。」

「僕も聞いてて呆れてきましたよ。あのデブ、本当に腹が立ちます…。 」


殺気立ったセドリックは今ならバゼルを〇してしまいそうだった。


「とりあえず、何処であの青い液体が出てきたのかを街に行ったら知ってる人がいるかもしれません。あとはバゼルという者が本当にいるのかを聞いてきてください。僕達はあの青い液体をまいた後の畑を確認したのち、撤退します。長居はしませんが、他にはなにかありますか?」

「そうだな。俺が撒いた場所は街の中ではない。城の近くだったから避けてくれ。そこは城に近いから魔王軍もたくさんいるだろう。」

「攻めましたね」

「やるぢゃない!」

「俺も近くに行こうとしてたが、道に迷っててなあ!そこからは…覚えとらん!!気がついたら酒を飲んでいたからな!」


「「「…だから何で?」」」


「…魔王にあったら俺が倒すと決めていたからな。敢えて近くを狙ったが…誰とも会わずじまいだった」

「まあ、ユーリスならそうでしょうね」

「うーん?私たちはどうするの?」

「バルゼルムの街に行っていただきます。」

「街?ここがそうぢゃないの?」

「ほんと何も聞いてないですね。その脳みそ全て胸と同じ贅肉なんぢゃないですか?」

「ひどーい!ちゃんと脳みそあるわよ!こっちは私の魅力の一部よ!」

「何の役にも立たない魅力ですね」

「むきぃーーーー!!」


「全く。いつもやってて飽きないのか?」

「リュシアがいけないんです」

「なによぅ!セドリックがいつも難しいことばっかり言うからぢゃないの!」


「仲が良いな!酒は?」

「「「 それは無い 」」」

「…仲が良くもなければ酒も無い?ややこしいな」


「とりあえず!俺たちは街がここではないとマスターから聞いたんだ。ここから離れた場所にあるとな」


「あのマスターがここは街の外れだとも言っていました。ここには隣国から街まで行くまでの途中下車のような場所だと。」


それを聞くとかなり街まで距離がありそうだな。

マスターに馬かなにか借りられないか、聞いてみた方が良さそうだ。



服装は勇者と分からないようにラフに。

パーティで動くと何かあった時に対処できないからと魔王国に行く側と街に繰り出す側で別れた。


俺とリュシア

セドリックとガルド


リュシアとガルドはコインの裏表で決めた。

セドリックは1人がいいとなんだか言っていたが、何かがあってからでは遅い


以前の異世界ではダンジョン攻略が主で、何日も歩かされたダンジョンもあれば、数刻と経たずに終わってしまうもの。

ダンジョンに行くまでに遠いことだってあった。

魔物の類はそれこそ行く先々で戦闘になることがありながらも、これまで無事帰還してきたし、このパーティはそんなヤワではない。


街まではとりあえず何日かかるか分からないから、今迄通り準備して行こう。


「ユーリス」

「なんだ?」

「このきな臭い状況どう見ます?」

「魔王国は一体何をしたんだ?畑を使えなくして、家屋を壊す。俺達は参戦しなかったがあの日は戦闘だってあった。あの軍自体に強さを感じなかったが魔王軍との名前が付くくらいだ。一応強いのだろう?その後に追っても寄越さず収束している感じが気持ち悪い。」


「そうですね。そこまでして何をバゼルがしたかったのかも知らないと。」

「一体、あそこでは魔王軍と誰が戦っていたか、もな」

「確かに。おかげで何にも怪我もせずに帰って来れたわけですから。」



考えれば考えるほど、謎が多いことばかりだ。

あの日の出来事を思い出せそうだが何かが引っかかっている。




「考えても埒が明かないが、勇者になったことにこんなにも喜びが無いことに気付かされた」

「…ユーリス」



「そんな顔をしないでくれ。まだ喜べてないだけで勇者を目指すのをやめた訳ではないんだ」


そうだ。そうなんだ

言葉にしてようやく気付いた

勇者の言葉に囚われてはいたが勇者になりたかった自分はまだいる。

思っていた勇者像と違っただけだ。


これからそれをまた目指せばいいだけ

ようやく気持ちが上向きになれそうだ。



「貴方ほどメンタル強い人はやっぱり居ないと思いますよ」

「そうねえ、そうぢゃなかったらこうはなってないわよねぇ」

「ガハハ!オレ達はそんなお前に惹かれているからな!」




「最強メンタルについてこれるのであればついてくるがいい」

「以前のユーリスですね」

「最近は迷走してたものねぇ」

「良いことだな!」





装備を整えていざ、魔王国!

とバルゼルムの街!(本物)






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