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社畜の俺は愛され王子に転生したので魔王国を救います  作者: NAar


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第13話 研究員の圧


今日は畑の開拓範囲を広げて、田んぼを作ることでどうにかして米を食べたいので米の為に飯盒なるものを探しにいかなくては。

今ある野菜も大変喜ばしいのだが、それと合わせてご飯を早く食べたい




「ルシアンちゃーーん!」

「良くない感じがします。ルシアン様、どこかへ消えましょう。さあ早く」

「そうはさせないわん」


さっきまで遥か遠くにいたのに、すぐ背後にいたのはさすがに驚いた


「探しましたよ。王子」

「サイさん!」

ヴァイスのことはすぐにでも分かったが、サイまでいるとは思わなかった


「ちょっとルシアンちゃん、態度違くない?」

口をへの字に曲げて不貞腐れたようだ


城の廊下を歩いて、裏庭に出ようとしていたところで研究室室長と副室長に会った

会ったというよりは捕まったという方が正しい感じがする




「さっそくで悪いのですが、この間の話。青い土の検査結果と川の話です。」さっそく取り掛かりたいので今から研究室に来ていただけますか」

「これから畑を拡張しに行くからその後で良ければ寄るのじゃダメかな」

できれば浄化の話の前に田んぼを作った方が効率がいい気がする


「畑の拡張ならそこの馬鹿力メイドがやればいいぢゃない」

「聞き捨てなりませんね。馬鹿とは誰のことでしょう」

「あらやだ自覚がおありぢゃないの。あなたよア・ナ・タ」

「カチンときました。そのサングラスごと粉々にしてやります」

「さ。王子、行きましょう」

「そうはさせません。これからルシアン様はわ・た・しと畑を見に行くのです。」

「一人で行きなさいよ」

「いいえなりません。護衛も兼ねておりますので、片時も離れるわけにはいかないです。」

「護衛でしたら私達も可能です。研究材料を取りに行く。研究室を守る。それを可能にすべく戦闘に関しては負ける気はしませんので。ご心配なさらず」

「そぉよお。アタシ達強いのよ」



なんだか面倒くさいことになってるな。

バルドをおつかいに出したのは間違いだったかな

こういうのをまとめてくれる人がいないと俺ぢゃこの人達に勝てる気がしない

研究員は根暗で非戦闘員ぢゃないのかよ

研究員まで戦闘可能ってどういうこと。ほんとに




「はい、そこまで!ヴァイスさん、サイさん、これから畑に一緒に行きましょう。拡張を手伝っていただけるのでしたら薬草ポーションもやります!!」


3人で武器を構えて戦闘が始まりそうだったので、慌てて止めた。

ちょっと考えてる間にすぐ戦って解決するのどうなの



「ふむ。それが1番早そうですね、いいでしょう。さっさと案内してください」

「サイさん 、段々 雑になってきましたね」

「申し訳ありませんが、研究が1番ですので。さ、早く」

「サイはせっかちなのよね」

「ルシアン様を困らせるなんて。さっさと滅んでください」



ちゃんと無事に畑に着くのか心配だな

バルド早く戻ってこないかな








「ここですか?」

「そうです。今はまだ野菜を植えてるだけで、これを収穫するにはもう少しだと思うのでまだまだですが。」

「あらすごいわね」

「ふふん!ルシアン様とわ・た・しが!一緒に!作ったのです!あとバルドさんもまあ居ましたね」


メイが誇らしげに胸を張って自慢していたのは、なんだか可愛かった。

それをすごいと言ってもらえたのも素直に嬉しい

自分1人では短期間でこんな立派なものは作れなかっただろうしね


「これはニジンですか?」

「そうです」

「ひとつ抜いても?」

「どうぞ」


サイさんは屈んで、辺りの土を触りなんだか考えているようだった。一通り思案し終わったのか1本ニジンを抜いて室長に見せる

「室長」

「あらまあ」


え、なんだろう。

まだ自分で試食はしていないけど、バルドとメイのお墨付きなので変なことにはならないと思うが無言でいられると不安だ


「立派です。むしろ立派すぎます」

「そうねぇ、ここの土地の状態だとこうも育つとは思えない環境なのよね」

「どういうカラクリですか」


チートな種出せます!とは言えない!


「えーっと、ここの土にあげた肥料が良かったのかもしれないです。多分」



「肥料、ですか」

「それしか考えられないわね。育ったあとだからどういう状況かは分からないけれどここまで育つには環境が大事だもの。」

「ヴァイスさん、ちなみになんでここの土地はニジンに向かないのですか?」

「ここわね、土がとても硬いの。硬すぎると言ってもいいわ、育てられないわけではないけどこんなに大きくは育てられないのよね、試したことはあったけどたしか小さいものしか育たなかったんぢゃないかしら」

「ええ、そう記憶してます」



そ、そうだったのか

土の状態を見ずに耕してもらったから、ちゃんと確認しておけば良かった

硬いとは思ったけどそこまでとは。耕した時には分からなかったな

それはバルドも驚くわけだ、ここの土地には向かない野菜だったとは。

でもこれで1つハッキリした、この種であれば土の状態はある程度どうにでもなりそうだ。




「持って返って研究したいのですが、いただいても?」

「まだ試作段階なので、ここで取れたと言わないでいただけるのであれば構わないです」

「かしこまりました、重要な研究対象ですからね。その考え、分かります」



なんか違うけどまあいいか

他の国にも売ろうとしてるのもあるけど、まずはこの国に流通させるのが第一目標だからね

こんな裏庭で知らないやつが育てた野菜なんて誰も気味悪がって食べたがらないだろうし


「それで?例の拡張したい畑はこれなのかしら?」

「あ。これはまた別で『ルシアン様ー!』 あっちでメイが奮闘してる所です」


ニジンの畑よりも少し奥に入っところに小さな川を見つけたのでその付近につくることにした


「これまた大きいわねぇ」


今、メイがやってくれてるのは枠組みだ

長方形に枠をとってその中を掘ってくれている

それを手伝ってほしいのだと伝えたがとても嫌そうな顔をされたので見なかったことにしてお願いしますと笑っておいた


「久しぶりの肉体労働は堪えるわ」

「全然やってないのに弱音吐かないでください、変態サングラス」

「こういうのは効率がものをいうんです。馬鹿2人は私を見習って作業してください」

「ちょっと、室長なんですけど?アタシ貴方の上司よ?」

「誰も上司なんて思ってないですよ。」

「ひどい!」



ぎゃあぎゃあ言いながらもさすが戦闘系な方々

だいぶ作業が早いから頼もしい限りである

その間、俺は稲を作る準備として稲モドキを稲にしている



またこれで米にひとつ近づいた

あとはバルドの報告を待つだけだ

バルドには、この米に欠かせないものを頼みに街まで行ってもらっている







******




一通り掘り終えて、今日の作業は終わった


「みんなご苦労様」

「ルシアン様に労っていただけるなんて幸せです」

「あたしも~、でも久しぶりにこんなことしたわ」

「これで薬草の話受けてくれますね?」

「サイさんは本当に研究命なんだね」

「えぇ、まあそうですね。でも久しぶりでしたが無心になって掘りすすめるのはなかなか楽しかったですよ」


「皆に飲み物入れたんだけど、お口に合うかな」

「ルシアン様が入れてくれた の、のの飲み物?!飲めません!家宝にします」

「いや、腐るでしょ」

「あらいただくわ~、王子様に入れてもらえるなんてご褒美ね」

「遠慮なく」


3人とも受け取ってくれて良かった。

ここの国のお茶美味しいからね、ああそうだ。

この感じだったら茶葉も作れるんぢゃないか?

そしたらそれも名産にできそう


いいなあこの感じ。プロジェクトがバシバシ決まって次から次に新しいことが出来る感覚

異世界にきたけど割と楽しくできるもんだな



「一息ついたら片付けてご飯にしよう」


「「はーい」」

サイさんは小さく頷いてくれていたので、お昼ご飯も一緒にできそうだ








午後からは、研究室に籠って薬草ポーション作りが開始できるだろう

最初はどうなることかと思ったけど、青い土問題も解決できそうだしこのまま無事に食料問題も落ち着くといいんだけど



川のことと青い土について話が聞けたらもういいのにな

なんで研究室に行かないといけないのか。








******



第13話 読んでくださりありがとうございます!


なんだかんだで仲良しです!

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