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社畜の俺が転生したら愛され王子になったので、魔王国を救います  作者: NAar


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第11話 異世界あるある



さっそく研究室に持ってきた青い土をヴァイスとサイさんに見せに行った


向こうが挨拶から入ろうとしていたのでさくっと挨拶をして

浄化出来たから調べてほしいと言ったら、昨日の今日で結果を出した俺たちにきょとんとした顔をしていたが構わず続けた


「ちょ、ちょっと待ってルシアンちゃん。青い土を調べてほしいってどういうこと?」

「サイさん!よろしくお願いいたします」

「無視?!」

「変態サングラス、早く仕事しなさい」

「黙りなさいよ馬鹿メイド」


サイさんは無言で受け取って、じっと青い土を見ていた

「結果とおっしゃいましたが、過程はどうしたのですか?」


「あ。」

そこでなにも記録してないことに気づいた

早くみてほしくて頼まれていた事をすっかり失念してしまっていた

用意するのを忘れてしまったので過程の記録は後日でも良いか確認しようとしたら


「こちらになります」

バルドが数枚の紙をサイさんに手渡した

どこまで有能なんだ!この執事は!!


「坊ちゃんは夢中でしたし、落胆されていたのを見てきっとそれどころでは無さそうでしたので」

「バルドが執事で良かったと何度思ったか分からないよ」

「恐縮です」



それを確認しているサイさんはみるみる青ざめていった

一通り目を通して青い土を観察したのち、それをヴァイスさんに手渡した。

サイさんは放心状態のようだったが、ヴァイスさんはサングラスをかけ直して真剣に読んでいるようだ


「これ、本当なの?」

どうやって書かれているのか分からないが、バルドのことなので完璧に違いないだろう

「ええ。坊ちゃんが試したものと行動を踏まえて全て書いてある通りです」


「そうね、項垂れたことも書いてあるから失敗というのかは微妙だけど試行錯誤したのでしょう。そのあと水をあげたら花が咲いた。は当たり前のことすぎて良く意味が分からないのだけど。」


実際その通りだったが、項垂れたってそれ必要だった?

どう書いたんだと気になったがそのまんま過ぎて突っ込みどころが多すぎる


「えーっと、ちなみにこの花が実際使ったものです。」

ヴァイスさんが受け取ってまじまじと見て観察していた


「たしかに重いし、まだ中身が残っているようね。」

全て使ったわけでは無かったと思うが

花の子房の部分が普通の花よりも大きくてそこにはまだ液体が残っていたらしい


たまたまヴァイスさんの横にあった水が入ったコップに少しだけ花の密を垂らして一気に飲み干した


予期していなかった行動に呆気にとられていると

ヴァイスさんがガタッといきなり立ち上がって花を持ったまま走り出した


「い、いきなりどうしたんだろうか」


すごい速さで戻ってきたと思ったら手に抱えていたのは、子犬だった

子犬はゼェゼェと苦しそうに息をしていてとても苦しそうで

あまり見たことがない犬種だったし色自体がもともと白いからかなおさら顔が青白く見えてお腹の部分巻かれている包帯は紫色をしていたので何やら怪我をしているのか呪われているようだと思った


「これは…」

バルドが何か言いかけたが、ヴァイスさんの行動を見守ることにした


まだ残っていた花の密を徐に子犬に垂らした

1番酷そうだったのはやはりお腹の部分だったのか、そこにかけているのを指の隙間から見たが余りにも傷が酷いので直視できなかった。


ゼェゼェというのが聞こえなくなったと思い目をあけたら子犬はスヤスヤと眠っているようだった


「ルシアンちゃん。貴方すごいもの作ったわね」

「ど、どういうことでしょうか」


確かに青い土を浄化したくて、イメージとしては色々考えたがイマイチどんな効果があるのか分からなかった


「この子犬はね、フェンリルの子供なのよ。」


フ、フェンリル?!

異世界ではもう定番ぢゃないかというくらいの最強ワンちゃんぢゃないか!

こ、これがフェンリル…の子供

一気にテンションが上がる


「魔王国には絶対に存在しない絶滅危惧種なの、どこかの密輸組織が魔物に襲われていたときにここの第1部隊がたまたま通りかかったんだけど積荷を置いて逃げてしまってね、そこで密輸されそうになってたのをここで保護してたんだけど、謎の毒にやられていたの。王妃様にも見せたんだけど毒の浄化までは出来なかったわ」


テンションが上がりすぎて、話が入ってくるのに時間がかかったがどうやらあの花の密で毒が浄化されて、更には回復しているらしい


「王妃様にもなし得なかったことを、貴方はやったのよ。これはすごいことだわ」


スヤスヤ眠るフェンリルを撫でながら、ヴァイスはなんだか嬉しそうだった


「サイ、いつまで呆けているの。現実見なさい」

「そうは言いますが…毎日のように色々とやっていたのを1日で…しかも水あげたって…これが落ち込まずにいられますか」



なんだか申し訳ないことをしたらしい


スヤスヤ眠るフェンリルに癒されながら、青い土のことはサイさんが現実と向き合えるまではかかりそうだったのでとりあえず預けることにした。

後もうひとつ


「ヴァイス、川の件で聞きたいのですが」

「川?」

「はい、今日川を見て思ったのですが汚染されているのは本当ですか?」

「…汚染?」

「はい、魚も住めないほどになっていると」

「確かにそんな報告あがっていたわね。飲水用の井戸は別にあるから最近は気にもしてなかったけれどそれがどうかしたの?」

「こちらになります。」

バルドがポケットから、先程汲んだ川の水をヴァイスに渡した

「汚染されてるようには見えないわね」

「ボクもそう思います。以前はどうだったのかは分かりませんが今は大丈夫なのではと思いこちらも検証してほしいのです」

「分かったわ。青い土と合わせて調べるから数日ちょうだい」



「よろしくお願いいたします」


よし。青い土もどうにかなりそうで良かった

これであとは畑を耕しまくって田んぼを作るぞー!





米へ着々と近づいてて嬉しい

あとやることは米を精米するにはどうするか。

その精米した米を炊く鍋を調達しなければ




結果は3日後の朝。

またここに来て欲しいということで、とりあえず今日は部屋に帰ることにした




フェンリルにまた会えたらいいなあ








******

第11話 異世界あるある 読んでくださりありがとうございます!


フェンリルの次の異世界あるあるも用意しております!

次回以降出てきますのでよろしくお願いします

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