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社畜の俺が転生したら愛され王子になったので、魔王国を救います  作者: NAar


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10/23

第10話 さすがにチートすぎないか?





昨日は浄化目的の種を作って植えて蕾までになったがその後なにも反応が無かった

気になりすぎて早く目が覚めたけどバルド達より先に行くのは不味いかと思い早く来ないかとそわそわした






だが待ってられないので、迎えに行くことにした



大学受験も結果が張り出される時間が待ち遠しくて近くのホテルに前泊して、紙が張り出されるのをすぐ見たかったので最前列にいたが数字が1番端だった為に後からきた友人が先に見つけてくれて合格を聞いた

サンタクロースがいるというので、朝起きてからぢゃなくて直接会えばすぐもらえると思って 寝ずに起きて親に会ったのでサンタクロースには会えなかったがすぐプレゼントは貰えた


結果として試合には勝ったが勝負に負けたのだ


早く行くことでどうにかなるわけではないが、どうしても早く結果が見たいのは昔からなんだよな


「ルシアン様、おはようございます。まだ起きるには早いのでは?」

「メイ!おはよう。どうしても昨日の畑が気になって目が覚めてしまったんだ」

「そうだったのですね、バルドさんが今朝食の用意をしてくれてますので食べてからはいかがですか?」


それは待てる気がしない!

「坊ちゃん、おはようございます」

「バルド!おはよう!朝食なんだけど畑を見てからぢゃ駄目かな」

「おや、坊ちゃんの好きなパンも焼きたてですがよろしいので?」


そ、それは悩むな

米は無いけど、麦はあるんだよな


「では、こうしましょう。畑の横で朝ご飯にしましょうか」

「バルドありがとう!早く行こう!」

なんて優秀な執事なんだ!


はいはいと言いながら、クスクス笑う執事とメイドを見てなんだか子供みたいで恥ずかしくなったがそれよりも蕾だ!

どうなったのか早く知りたい!



メイの手を引いて、この短い足で出せる全速力で畑に向かう

メイは嬉しそうだったが喜んでないで、俺をかかえて全速力で走ってほしい



その後ろをバルドが朝食セットなるものを持って着いてきてくれた


やっと畑について蕾を確認しようとしたが、腕を掴まれてこの間使ったレジャーシートに座るよう促された


視界の端で稲モドキが見えるが、その向こうが見えない

「坊ちゃん、朝食が先です」

「早く見たいのにー!」

「まあまあ、ルシアン様 そんなに慌てなくても畑は逃げませんよ」



わかってる!わかってるのだけど!

どうしても自分の目でみて確かめたい!

「いただきます」

王子らしからぬ所作はバルドにやり直しをさせられてしまうので丁寧にゆっくり早くを心がけた


目の前の2人は笑いを堪えているようだったが、今日は構ってられない


さっさと食べてご馳走様をして蕾を確認しに行った












だが蕾は蕾のままだった


その場でガクっと項垂れた俺は立ち直るの時間がかかりそうだ


「お労しいルシアン様」

「ふむ、何の変化もないですね」


何がダメなんだろう

枯れているわけでもないし、なんかもうあと一歩という感じがする



「膝が汚れてしまいますよ」

落ち込んで膝をついて立ち上がれない俺をバルドが持ちあげてくれた

「何が足りないと思う?」


今までが順調にいっていたので、このスキルのチートさを完全に信じきってしまっていた


「そうですね、見た目は蕾ですのでこれは花が咲くのでしょうか?」

「お花の蕾に見えますね、何の種類かは分からないですがお花自体は大きそうです」


たしかに良く見てみたら日本でいう百合のような花が咲きそうだ


「お花が咲くのであれば、華やかになっていいですねルシアン様」


花、花かー…

花には何が必要なんだ?


「坊ちゃん、お水をあげてみてはいかがでしょう?」

「水?」

「ええ、ここは耕したといえ元々乾燥した土地です。たとえ坊ちゃんのスキルが突出していてもやはり土台も大事なのではないでしょうか」

「たしかに、それもそうだ」


この土みたいな場所の何処にでも生える種で、当たり前のことを忘れていたけど確かにそうだ。

ちゃんと水をあげないと枯れる。

ぢゃあこの間、部屋で育った稲も水がないからそのまま枯れたってこと?

育つが根付かないと意味がないぢゃないか

これを特産に考えているのだから、俺がやらずに国民が育てられるものにしなくては


「スキルに頼りすぎてたみたいだ」

バルドがニコリと頷いてチラリと横に視線を送る

「メイ」

「用意しております」


俺が考えているのをメイも先読みしてくれたみたいだ

ほんとこの2人には頼りっぱなしで申し訳ないな


ジョウロに似たものでさっそく水をあげてみる

これでなにも起こらなかったら これも違ったということになるだけだから腐らずに次を考えるしかないな



よほど土が枯れていたのか、水をぐんぐん吸っていた

1列全てには行き渡らなそうなのでまた水を汲みに城に戻ることになった


「……あれ?あそこに川があったけど、そこから汲めば早いのでは?」


そう、もう1つの畑を今度作ろうとしているのだが川の近くを考えいた

今度こそ田んぼを作りたいので、用水路とまではいかないが近くに水があるといいなと思っていたら

ここを畑に耕した時に川があることに気づいたのでここにしようとしていたのだ


「あの川は、青い土同様 半年前くらいから魚が死んでいるのを目撃した民がいたのでそれ以来使っていないのです。」



「ここもなの?」

青い土だけぢゃなく、川までも…

そういえば飲水も飲めるものではなくなっていたと前にバルドが言っていたっけ

ちょっと確認しに行きたいな


「バルド、まだ蕾は動かなそうだから川を見に行ってもいい?」

「ええ、構いませんよ。メイも戻るまでは時間がかかるでしょう」


抱えられたまま、川まで案内してもらうことになった

まあ。俺が歩くより抱えた方が早いよね

前来たときは川の音だけが聞こえていたので、どこにあるかをちゃんと把握はしてなかったからありがたい



場所は割りと近くて、歩いて5分とかからなかった

川を覗きこんだが汚染されているようには見えなかった

本当に魚は死んでいたのかも分からない


確かに魚が泳いでいる姿は見当たらないから、全て死んでしまったのかもしれない

これもまた隣の国に頼らざるを得ないひとつということか


「魚は死んでしまっていたけど、誰かこの水を飲んで体調が悪くなった人っているの?」

「そうですね、前は複数いましたが 最近は近寄る民もいなくなったのでそういう話は聞かなくなりましたね」

「なるほど。これヴァイスさんに調べてもらえないかな?」

「ヴァイスに?」

「うん。川の流れ的に最初は確かに毒が流れていたかもしれないけど、もしかしたら今はもう流れたってことないかな?」



もし毒が微量でもあるなら、今回作る薬草が上手くいけばこの川もどうにかできそうだし

一気に解決できるといいんだけど


「かしこまりました、あとで研究室に渡しておきます」

「うん、よろしくね」


「ルシアン様ー!ルシアン様ー!」


遠くでメイが叫んでる

「メイが呼んでるから戻ろう」




来た道を戻る時、何かが川を流れていった気がするけど

一瞬だったし見間違いかな?

それよりも今は蕾だ





「坊ちゃん、これは」



3人でひとつの蕾を凝視する

「うん、咲いてるね」

「なんて綺麗なお花でしょう!まさか魔王国にこんな花が咲くなんて!王妃様が喜びそうです」

「母上が?」

「ええ、王妃様は歩けば花が咲き誇ると言われたほど、花に囲まれて過ごしておいででした。青い土が現れてからいくら治癒を施してもそれが枯れてしまいそれ以来は…」

「そんなことがあったなんて、知らなかった」


それなら色んな花をたくさん咲かせて、また花に囲まれた生活が出来るよう頑張らないと

うん、種の種類はイメージで異なるってことだな

この分だと普通に花くらいならたくさん咲かせられそうだが

また枯れてしまっては困るから

これについてもまだ研究の余地ありだ



まずはこの花で、青い土を浄化できるハズだからどうにかして土に撒ける状態にしないと。

乾燥させるというよりはすり潰す方がいいのか?

ひとつだけ切ってみてから色々試してみるか



色々検討する必要がありそうなのでまずはこの、花を抜くか切るかしないとだな

「え、重い?!」

咲いたばかりの花を茎から切って、持ち上げようとしたら物凄い重さだった


茎でさえも硬くて、これひとつに何かが入ってるようだった

6歳の腕力ぢゃ支えるのも一苦労な重さでバルドが支えてくれなかったら落としていただろう


「坊ちゃん、これ音がします」

え、音?

耳を近づけるとチャプチャプと水が入っているようだった

まさかと思い3人で顔を合わせて、同じタイミングで頷いた


青い土の入った瓶を出し、花を傾けたら密のような液体がどろりと流れてきたので瓶から零れないように慎重に入れた


途端に土が光ってくすんでいた青い土がキラキラ光って鮮やかになったようだった

これを検証するには自分達では出来ないので、さっそくこれを研究室に持って行こう

ついでに川の件も聞けるから一石二鳥だと思い自分も着いていくことにした








******

第10話 読んでいただきありがとうございました!


青い土の浄化に成功しました!やっと色々作れそうです。

面白いと思いましたらフォロー、評価よろしくお願いします。

次回もどうぞ、よろしくお願いいたします。

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