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異世界ロボット珍道中 ~神に見込まれたおっさんが世界を救う~  作者: 水砲


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第32話 鉄の爪

激闘を続けているおっさんヤマダ。

黄金に輝くボディは太陽光にキランキランと輝いてまぶしい。


そんなFTヤマダをはるか遠くからみんなが眺める港の街の公園。


FT-ZXから脱皮したゴールデン・おっさんヤマダ。

神と合体してシュワワワワと巨大化していくなか、懐かしい肉体がポロリンとはがれた。

1メートル80センチ。ちょい背の高い細マッチョ。普通の青年だけど美男子。

今や王国で人気絶頂の若者ヤムダだ。


おっさんから分離して巨体から落下した美青年ヤムダ。

そのままでは手からこぼれ落ちた生卵のようにプチュンとなってしまう彼を神々が放っておけるわけはない。今回の作戦の功労者だし創造神からも重々頼まれている。

合体している魔法神のチチンプイプイプイで港の丘公園へ転送されたのだ。

大きめの布をファサリとヤムダにかけるあたりが憎い心配り。だって創造神から頼まれてるし。


気を失っている彼をひとりにするわけにはいかず、先ほどまでの戦闘区域にいたエミイ、そして王国のはずれの森でヤムダの帰りを待っているサクも同じ。順番に転送していったのだが。



ギリ、ギリ、ギリリ


手のひらを大きく開き美少女の顔面を握りつぶそうと指の1本1本に力を籠める大柄な少女。

筋肉で引き締まった赤髪の少女は、いたいけなか弱き少女を鬼の形相で睨みつけ指に力を籠めて顔面を締め上げる。


遠いお山のあたりでは巨体がぶつかり合う手四つ。

そしてこの公園ではか弱き少女にアイアン・クロー。

どちらも往年のプロレスリングにおける名勝負の体をなしている。

しかし世界を救うべく奮戦しているおっさんに対し、少女たちの争いは次元が異なった。



時間は魔法神の転送からほんの15分前にさかのぼる。


最初に公園のベンチに転送されてきたのは美少年ヤムダ。

布にくるまれてはじめからお昼寝している穏やかな眠り顔。スヨスヨスヨ

公園を訪れていた地元民たちが光り輝くおっさんの巨体を眺める意識の隙間でコッソリと。誰も気づきはしない。


次に転送されてきたのは美少女エミイ。

彼女はおっさんと敵のゴーレムが最初に接敵した『神の天罰が始まる地』と呼ばれる深い森の中にひとり取り残されたのだ。異界の神が張った結界により誰も立ち入ることができない場所。入れるのは神の力をもったものだけ。

そんな場所に、これも功労者であるエミイを放っておくわけにはいかない。

魔法神は気遣い屋さんなのだ。


突然の転送から気が付くと、目の前のベンチには布にくるまれ安らかな顔で眠るヤムダがいる。

アレ?

さも当たり前のようにペロリと布をめくる。

小さな息子が爆睡して蹴とばした布団をかけなおす、それくらい自然な動作で。


エミイはブレない。彼女の芯は固く強い。

躊躇なんてしない。

体が自然に動く、だってそれは当然のことだから。


ペロリペロリと足元から布をめくっていく。

ふくらはぎ、お膝、と布がはぎとられデンジャラス・ゾーンに向けてはがされていく布。

もちろんめくっているのと反対の手はカメラをもってREC中だ。

いよいよ美青年の筋肉質でありながらも太ももがツルンと輝き、さらにその先がついにあらわになるかというその瞬間に!


「キサマナニヲヤッテイル?」


少し遅れて転送されてきたサク。

転送されて目を開くとなんとまあ!

愛を交わし合ったヤムダの秘密の花園がエミイにより御開帳されようとしているではないか。


怒りで何かが吹き飛んだ。

彼女の全身の筋肉は大きく隆起し、長い赤髪は逆立って天を突く。

怒りが炎のオーラとなって立ち昇り、辺り一面を巨大な熱波が襲うのだ。


「ソンナニシニタイノダナ?イイゾマズハソノスマシタカオヲペシャンコニシテヤロウ」


サク怒りで正常な言葉にならなかった。

まるで初期の自動音声のように抑揚がない言葉を発すると、万人力の手のひらでエミイの顔面を握る。


バタバタバタ


顔面を握られ吊り上げられたエミイの体。

痛みに耐えるためであろうが声もあげられない。

足だけが必死にもがいている。


バタ・・タ


ブラリ


やがて口から泡をふいて全身脱力してしまった。


まるで巨大ゴーレムと闘うおっさんの秘密の花園のように垂れ下がってしまうのだった。



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