第一声
「こんちゃーっす!ネクスト牧場のネクストっすー!誰かいないっすかー!?」
相変わらず元気なネクストが大きな声で呼ぶと一人の骨が現れた。
「おっぱい」
「えっ・・・」
いきなりのことに固まって動けなくなる二人に対して卑猥な言葉を呟いた骨は続けて話しかける。
「じゃなくて、ネクストか
またうちの連合に修行しに来たのか?」
「違うっす!デスキング様から奴隷の働き口を探しに来たっす!
うちの牧場ちょっと大変でデスキング様におねだりしたら後ろの子使えるようにしろって言われたっす!」
正直者なネクストに綿子はドン引きしている。
(ネクスト・・・強い人と仲良くなったら見てろよ・・・)
この前まで女子中学生の綿子は自分ではなにもせず他力本願でネクストを凝らしめようと拳をぐっと握って決意する。
「ん?その後ろの子?あまり見ない顔だけど誰かの紹介なの?」
「はい!アイアムポテトさんの紹介でこちらで働かせてもらおうと思ってます綿子です!
不束者ですがお願いします!」
少し変な自己紹介を行う綿子。
「あーあいつか
芋芋うるさいんだよなぁ
まぁいい。うちの連合はそれなりにトップにいるから条件厳しいけど聞いてる?」
そういって頭をさする卑猥な骨。
「はい!どうしても叶えたい夢があってここに入ろうと思いました!」
「そっか
おし、わかった!俺がしっかり手取り足取り教えるから安心しな!
うちの連中はワシが育てたんだ
他の連合行ったやつらも俺の教えを守ってるやつは今も活躍してるから任せな」
(すごく便りになりそう!角煮に近づくためこの人は利用できる・・・!)
「はい!私も精一杯頑張りますのでよろしくお願いします!
ところで、最初は何をすれば良いんですか?」
なにも分からない綿子にネクストはなにも説明してなかったことに目の前の骨は愕然とした。
「おいネクスト!お前なにも説明してなかったの?」
「だってデスキング様には言われてないっす!
連合の人に任せればいいと思ったっす!
それにほむなら安心っす!」
「こいつ~わかってるねぇ!」
上機嫌な骨と焦ってるネクスト。
どういう関係なのだろうか。
「自己紹介まだだったな
俺は「ほむら」。みんなには「ほむ」やら「ほむほむ」って呼ばれてる
君は?」
「私は渡辺綿子。綿子でお願いします!」
「いい名前だねぇ
今日から君は綿ね。よろしく」
「あれ?渡辺っすか?聞いてないっすよ!?」
「さっき言ったじゃん
忘れるなんてサイテー」
すぐ忘れるネクストに呆れつつもこうして俺たちフル回転の仲間入りを果たした綿子だった。