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 朝食を食べ終えた静人達がまったりと過ごしていると家にチャイムが鳴り響いた。二人で向かうとそこには大きな荷物を地面に置いて手を挙げているみどりの姿があった。


「今日はもみじ達の晴れ着持って来たで」

「え、もう出来たの!?」

「うちの所のは優秀やさかい。このぐらいの時間があればいけるんよ」

「無茶しちゃったりしてない?」

「あはー、まぁ、多少は急かしたけどな? いつも暇そうにしとるからたまにはええんよ」

「あんまり酷いことしちゃだめよ? あれ、仮縫いとかしなくていいの? サイズが違ったりしたら大変なことになるんじゃないかな?」

「大丈夫やよ。もみじ達がいつも着てる巫女服を借りたさかい。そこまでサイズが違うということは無いはずや」

「それならいいけど」


 もみじ達の晴れ着を持ってきたことでかなでが驚いていると、そんなかなでを見てみどりは心配は不要だと言わんばかりの顔をして首を横に振り笑う。その様子を見てかなでは安心した様子を見せる。


「今日までに間に合わせんといかんかなと思ってな。大晦日やし。そういえば今日は久しぶりにそば食べるんやったな。けどそれだけで青藍たちが納得するやろか?」

「確かに。そこんとこどうするのしず君?」

「今のところ考えてるのは何かしらのお肉を焼くか魚を焼くことなんだけど。今のところはこれと言って決めてないよ」

「そうなんか。それならケーキ、と言っても普通のケーキやなくてちょっと特別なケーキを用意するのはどない?」

「特別なケーキってなーに?」


 みどりの提案に不思議そうな顔をするかなでを見て、みどりは思案顔でしばらく黙った後口を開いた。


「そやなぁ。ブッシュドノエルとかティラミス。まぁ時期が外れとる気がするけど、そんな感じのいつものとは違うのが目に見えて分かるケーキのことや」

「あー、たしかにこの前のもショートケーキとかチョコケーキとかだけで、そういうのは買ってなかったですね」

「それならタルトとかもいいんじゃないかしら!」

「モンブランとかもええと思うで?」

「いや、まぁ、確かにデザートが一番手っ取り早い気はするんですけどね? 正月にこちらに呼ぶときもお菓子作りするって言ってなかったですか?」

「あ、でもほらそれは明日から一日一個はお菓子が出るような気がするし。それが一日早くなるだけだよ、うん。それにこういうのも作れるってわかるとやる気につながると思うの!」

「かなでが食べたいだけとかじゃないならいいけどね?」

「そ、それだけじゃないわよ? いや、まぁもみじちゃんの手作りは食べたいなとは思うけど!」


 静人のジトっとした目と共に放たれた言葉にうろたえるかなで、それを見て呆れながらも笑みを見せる静人。


「それはまぁいいけど。うん。あ、みどりさんは今日は何時ぐらいまで大丈夫なんですか?」

「おん? あー、ちょっと仕事があるからなぁ。さすがに今日はこれ渡すだけで帰らんないかんのよ。夕方には来れると思うから夕飯はよろしゅうな?」

「あはは、分かりました。少し大きめなエビを買いましたから楽しみにしててください。それ以外は市販品ですけどね?」

「あはー、楽しみにしとくわ。それじゃあまた」

「ばいばーい。あ、タルトとモンブランってこの前みどりちゃんがおすすめしてたケーキ屋さんで売ってるかな?」

「売っとると思うよ。おすすめ品にはそのまま今日のおすすめって書いてあるからそれを買うのがおすすめや。名前は覚えとる?」

「大丈夫!」


 お店の名前はしっかりと覚えてると頷いたかなでを見てみどりが笑みを見せる。そのあとも少しだけ話した後、忙しいのか少し急いだ様子でみどりが帰っていくのを二人で見送る。


「それじゃあそのお店に行こうか、しず君!」

「お店の名前は知ってるけど場所は知ってるの?」

「大丈夫この前みどりちゃんが持ってきてた袋に住所も載ってたから!」

「そっか。それならそこに行こうか」

「ええ、この前食べたのも美味しかったし楽しみね!」


 二人はのんびりと会話を交わしながら目的地に出かける準備を始める。みどりと話していたケーキを楽しみにしているのか準備を進める手も早く嬉しさを隠しきれていない様子だった。


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