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「こんにちはー、って桔梗ちゃん帰ってきてたのね!」

「うむ、ただいまなのだ。でもいきなり飛びついてくるのはやめて欲しいのだ。びっくりするのだ」

「えー、しょうがないわね。よしよし」


 桔梗がいることに気が付いたかなでが桔梗に抱き着く。いきなり抱き着いてきたかなでに驚いた顔で苦言を呈する桔梗だったが、しょうがないと言いつつ頭を撫でるかなでに困惑した様子でされるがままになっていた。


「なんで撫でられてるのだ……?」

「久しぶり桔梗ちゃん。どこまで行って来てたんだい?」

「うむ、久しぶりなのだ。今回はそこまで遠いところまで行ってないのだ。途中でみどりの言っておった人のことを思い出して急いで帰ってきたのだ。まぁあちらも忙しそうだと聞いたのでみどりと話してからまた出かけるかは決めるのだ」

「そう? でも、最近はみどりちゃん来ないのよね。前は毎日来てたけど忙しいらしくて」

「うむ? あ、もしかしたらわしがいなかったからかもしれんのだ」

「え? 桔梗ちゃんがいないと何か不都合があったりするの?」

「いや、不都合というか単純にあやつは人見知りなのだ」

「そうなの? でも、その割には普通に話しかけてたりしたけど」

「まぁ、わざわざ行かなくてもいいと思ったらいかない程度なのだ。今までは無理してでも時間を空けてたのを無理しなくなっただけだと思うのだ」

「あー、なるほど?」

「もしくは単純に仕事を後回しにしてたら手が回らなくなったという可能性もあるのだ。というかどちらかというとその可能性のほうが高いのだ」

「まぁ、嫌われてるわけではないならよかったわ」

「嫌ったりはしておらんと思うのだ。嫌ってた場合はまず最初に出会った時点で次の約束はせんし。というかまず出会うことすらしてないと思うのだ」

「出会わないってことは出会った時には私たちが信用できるか把握してたってこと?」

「多少の情報は持っておったと思うのだ。ある程度信用できると判断したうえで姿を見せたと思うのだ」

「まぁ、信用されたのならいいかな。とはいえ次はいつ会えることやら」

「早く会いたいわねー。ほとんど毎日買い物はみどりちゃんの所でしてるけど最初の一回以降は会ってないのよね」

「そういえばそうだね。会うときはここでしか会ってないね」

「あやつの店か……。遠目になら見たことあるのだ。さすがに働いてるところは見たことないのだ。中にまでは入れんのだ」

「そういえばなんだけど桔梗ちゃんは外に出れるのよね? においとかは大丈夫なの?」

「あー、大丈夫なのだ。というか何回も外に出ておるからか匂いにそこまで敏感ではないのだ」

「そうなの? それだったら今度私たちと一緒にみどりちゃんのお店に一緒に行く?」

「む、いいのだ?」

「さすがに犬の状態だと中には入れないから人の姿になってもらうことになるけど大丈夫?」

「大丈夫なのだ」


 こそこそと話してたかなでの言葉が聞こえたのかもみじが口を膨らませる。


「えー、桔梗お姉ちゃんだけずるい! 私も一緒に行きたい!」

「私はここで待ってる。お土産はお魚でよろしく」

「あれ、青藍ちゃんは一緒に行きたくないの?」

「さすがにあの匂いをもう一度嗅ぎたいかって言われると嫌だって答えるよ」

「う……、確かにあの匂いは……、でも、お姉ちゃんたちと一緒にいたいし」


 青藍の言葉に嫌なにおいのことを思い出したのか顔をしかめるもみじだったが、それでもかなで達と一緒にいたいのかかなでのほうを見てしょんぼりした顔になる。そんなもみじを気にしながらかなでもため息をつく。


「そのことでみどりちゃんと話がしたかったんだけどね。今日も来ないのかしら」

「うちのこと呼んだ?」

「あ、みどりちゃん。久しぶりー」

「おひさー。それでかなでさんはうちに何の用かな?」

「えっとね……」


 急に現れたみどりに少し驚きながらも、もみじ達を家に連れていきたいけど問題は無いかという話をみどりに話す。


「ふんふん。あー、なるほど。まぁ、かなでさん家なら大丈夫やと思うで? うちが行った時は苦に感じひんかったし」

「そう? それじゃあ今日……はあれだし。明日は私たちの家で食べましょうか」

「ホント!? わーい!」

「それなら私も行こうかな……。料理はお魚よろしく」

「うん。まぁ、魚は今日も使うんだけど。あ、今日は鍋にしようと思ってるんだけど大丈夫?」

「大丈夫!」

「さかなは……?」

「あー、囲炉裏があるから焼き魚にしようかなって思って持ってきたよ」

「ならばよし。早く食べよう」


 魚があると分かってそわそわしだした青藍を皆で優しい目で見ながらいつものように料理の準備を始める。


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