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PAST〜父の過去〜

暑さも和らぎつつありますね。僕は冬が一番好きなので早く冬になって欲しいです。

では、父の過去をご覧ください。

「ダイ!スキルを!」


「分かった!」


俺は手を前にだしポイズンポーションを即席で作りジャンに渡す。ジャンはポーションをぐびっと飲みスキルを発動させた。


「リバース!ワンウェイ!」


俺の目の前が眩い光に包まれる。しばらくして目を開けると階層ボスは倒れていた。


「ったく、こんなボスも倒せねえで何が攻略専門ギルドだよ」


ジャンは笑いながらそう言う。


「それはお前が強すぎるんだよ。ジャン。で、今回の報酬の分け前は?」


「今回はお前が3割。俺が2割。他は貧困家庭に配る。これでいいか?」


ジャンは頭をかきながら話す。ジャンの家庭はそこまで裕福ではない。むしろ、貧困家庭に含まれても仕方ない程度だ。


「俺の分はそれでいいが、ジャンの分はほんとにいいのか?」


「家には俺とジュンしかいないから、逆に十分すぎるんだよ。」


親指を立ててジャンはそう答える。


「そうだ。ダイ、ジュンに会わねえか?そろそろ俺もいっちまいそうだし。」


「そうだな、ジュンちゃんにそろそろ会ってみたいな。てか、あとどれくらいなんだ?」


「ちょっと待ってよー」


ジャンはスキル表を確認する。


「あと5ヶ月だな。」


「そうか……」


2人の間に沈黙が流れる。


「まあまあ、しょんぼりしてたって一緒だ。俺がいなくなることは分かってたことだし。」


「それでも……それでもジャンはいいのか?この世界を救えるのはーー」

「ダイ!……ジュンをよろしく頼むよ。」


それが俺たちが交わした最後の言葉だった。





ジャン。お前の息子さん。頑張ってるぜ。

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