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呼び方

いつもより少し短めです。

区切りが良かったのでそこで切りました。


コンコンコン


カムイの作った料理を食べ、三人が部屋でゆっくりとしていると入口のドアがノックされる。


「は~い、今出ますので少々お待ちくださ~い。」


「誰ですかね?」


「たぶんテスラさんだと思うの。」


「そうだね、ここに来る人っていうのはテスラかその家族くらいしかいないはずだし。ちょっと出てくるね。」


「はいなのです。」「わかったの~。」


カムイがドアの外を確認すると予想通りにテスラが立っていて、その手にはいくつかの瓶とコップなどの食器が入れられた箱を持っていた。


「お待たせ。飲み物も注文通りいくつか持ってきたよ。」


「おぉ、ありがとうテスラ。結構早かったけど仕事はもう終わったの?」


「うん、終わったというかお母さんたちに話したら早めに上がっちゃっていいって言われたからその言葉に甘えちゃった。」


「そっか、じゃあご両親に感謝しないとね。さぁ、シャルとカムイも待っているし料理も出来ているから早めに中に入っちゃって。」


「わかった。じゃあ、お邪魔しま~す。」


カムイはそう言ってテスラをドアの中へ通し、そのまま閉めた。


「あ、テスラその箱重かっただろうし、持つの代わるよ。」


「大丈夫大丈夫。これでも宿の仕事って力仕事も結構あるからこれくらいの重さってもう慣れちゃったんだ。だからこのまま持ってるよ。あと少しだしね。」


「う~ん、わかった。じゃあ早く奥に入っちゃおうか。」


「りょうか~い。・・・あ、シャルちゃん、クルルちゃんさっきぶり。仕事終わったから約束通りきたよ~。」


「いらっしゃいなのです、テスラさん。」「いらっしゃいなの。」


「うん、改めてお邪魔しま~す。」


「うん、いらっしゃいテスラ。とりあえず荷物はその隅に置いてね。椅子は足りないからベッドの上かな。」


「あ、そうだ。二人部屋だから椅子が二つしかないんだったね。どうしよう、一応予備はあるから持ってこようか?」


「大丈夫、どうせテスラが戻ったら寝るつもりだったし、明日も仕事があるだろうからそんなに遅くまでは入れないでしょ?ボク達も一応明日やりたいことも多いし。」


「そうだねぇ、宿屋の朝はパン屋並みに早いからねえ。一時間くらいしか話せる時間はないかな?」


「だよね、とりあえずその辺りは置いといてこれどうぞ。簡単に作ってみたけど好みの味かどうかは保証できないよ?」


そういってカムイが差し出したのは一口大に切った黒パンにジャムを乗せたカナッペもどき。

収納庫アイテムボックス』にいくつかジャムが入っていたので作ったものである。

テスラは差し出されたそれを一つつまみ食べてみる。


「んぅ、おいしい!パンって主食だけってイメージがあったけどこんな風に食べることも出来るんだ。」


「うん。ちなみにジャム以外にもいろいろと乗せてもおいしいよ。まあこれは普通のパンと一緒かな?お酒を飲む人には味の濃いものを乗せてつまみとして出しても受けるかもね。」


「へえ、いろいろと考えてみると面白いかも。ねぇ、良かったら泊まっている間だけでいいから、この町では見ない料理とかも教えてくれない?なんかこの宿のメニューのヒントになるかもしれないし。」


「まあ、いいよ。でもそんなにはないと思うなぁ。まあ気が向いたときに作ってみるよ。」


「うん、よろしくね。」


「まあそれはともかく、テスラ、ボク達はこの町に来たばかりだからいろいろと教えてくれないかな?その代わりボク達が住んでいたところについて話すから、それでどう?」


「いいよ、任せて。私はこの町の事なら大体の事は答えられると思うよ。まあ逆に町の外の事はあんまり知らないけどね。だからカムイ達の住んでいたところの話には興味あるなぁ。知らない料理とかもあったんだし。でもこの町の事は任せてね。だてに十四年は住んでないんだから。」


そういってテスラは胸を張った。




″ちなみにテスラは同年代より成長が遅く、特に胸に関しては残念としか言えない大きさですよ。″


「ちょっ、今誰か私の事絶壁って言った?そんなことないもん。」


「え?テスラさん、いきなりどうしたんです?」


「絶壁って何のことなの?」


「シャル、クルル、それは気にしちゃいけないよ。女の子にはたまに認められないこともあるんだから。」


″カムイ、シャル、クルルに関してもその部分は成長していないことも追加しておきましょう。″


「まあ、その通りだね。ボクはそんなものがあっても動きにくくなるだけだと思っているから、今後もいらないかな。」


″さいですか。それは何よりです。″


「「???」」


″シャルとクルルに関してはわかっていないようですね。″


閑話休題それはさておき


「さておかないで、話を聞いて!?」


″話が進まないので黙っていてください″


「うっ、すいません。・・・あれ?でも確かこの話題を振ったのって・・・。というか誰!?」


「まあまあ、気にしない方が精神的に疲れないよ。」


″はい、その通りです。いつかはわかりませんがいずれ出てくるはずですよ。″


「「???」」(首をかしげる年少二人)


閑話休題それはさておき



ない胸を張ったテスラはカムイ達に町の事を教え、カムイ達はそのお返しに自分たちの事を話して一時間はあっという間に過ぎていった。



「ふう、結構話したかな?あっ、もう一時間経ってる!戻って寝ないと明日がつらいかも。ごめん、三人とも、私はもう戻るね。」


「うん、わかった。また明日。飲み物代も朝受付に持っていくから。」


「また明日なのです。」「明日なの。」


「うん、わかった。お母さんたちにも伝えておくね。また明日。」


そういってテスラは部屋を出ていったのだった。



「さて、テスラも帰っちゃったし、明日も忙しいだろうから寝ようか?シャルとクルルも疲れたでしょ?」


「確かにずっと歩きっぱなしだったですから疲れたのです。」


「えぇ~、確かに疲れてるけどまだ二人とお話ししていたいの。」


カムイの提案にシャルは賛成するが、クルルはまだ話し足りないのか不満を言う。


「クルル、まだ話をしていたいっていうのもわかるけど、しっかり寝ておかないと明日がつらくなるよ?それに別に今日だけってわけじゃない。今後いくらでもボク達と話すことができるんだからね。それじゃダメかな?」


「そうなのです。もうクルルの立場は前とは変わっているのですから時間なんていくらでもあるのです。」


カムイとシャルはそうクルルに声をかけ説得する。


「う~~~、わかったの。今日はもう寝ることにするの。でも約束なの。今日はテスラさんがいたから聞けなかったけど、絶対に二人の話を聞かせてほしいの。」


「わかった。明日の夜にでもしようか。それでいい?」


「うん、それでいいの。約束なの。」


「うん、約束だね。あ、それともういっそのこと呼び方を少し変えてみない?ボクは二人の事をシャル、クルルって呼んでいるけど二人はさん付けで呼んでいるでしょ?堅苦しく聞こえるからボクとしては変えてほしいんだけど、どう?それに冒険者登録の時に同じ村出身的な雰囲気で話しちゃったから、その中でボクをさん付けで呼んでたら不自然かもなぁとも思ってともね。だから二人とも何か呼んでみたい呼び方とかないかなって思ってね。」


「別の呼んでみたい呼び方、ですか。ごめんなさい。わたしは特に思いつかないのです。」


「あの・・・それなら一つだけあるの。」


「へぇ。」「どんなのです?」


「えっと、恥ずかしいけど、クルル、お姉ちゃんっていなかったから憧れていたの。だからカムイ姉、シャル姉って呼べたらいいなって思ったの。」


「カムイ姉、か。うん、いいよ。クルルがそう呼びたいならそれでいいかな。シャルはどう?」


「うん、いいかもしれないです。シャル姉ですか。妹ができたみたいでいい響きなのです。じゃあわたしもカムイさんの事はカムイ姉さんと呼ぶのです。いいですか?」


「うん、構わないよ。さてと、呼び方も決まったところで明日も頑張る為に休もうか。」


「はいなのです。」「わかったの・・・・えっと・・・・。」


「ん、クルル?どうかした?」


「えっと、そのカムイ姉、シャル姉、その、えと・・・えと寝るときなんだけど、クルルと手をつないで寝てほしいの。これも昔から憧れていたことの一つなの。」


「うん、わかった。じゃあボクはクルルの右側かな?」


「わたしは左側で寝るです。」


そんなやり取りをしてカムイ達は寝る準備を整えていく。

特にやることは昨夜と変わらない。防犯の魔道具を設置し、桶を取り出してそこに湯を張る。その湯で一日外を歩いたことで汚れた身体を洗う。その後、昨夜カムイとシャルの来ていたネグリジェと同じものをクルルに渡し、三人でお揃いの姿となる。そして三人はくっつけた二つのベッドにクルルを真ん中にして、右にカムイ、左にシャルという川の字で並んで眠りについた。もちろん二人がクルルの手を握りながら。



窓から月の光が薄っすらと部屋を照らす。その部屋のベッドで横になるのはお揃いの薄いピンクのネグリジェを着て色の具合の似た銀の髪を持つ少女たちが静かな寝息を立てて眠りにつく。

それは一種の絵画の中のような景色。その景色に今宵も変化が訪れる。

今夜に訪れる変化はシャルとクルル。昨夜と同じく二人の周りに少しずつ光が生まれ、そして包み込む。

その光は昨夜、カムイとシャルに吸い込まれた光にそっくりで、しかしどことは言えないが違うとも言えた。

数分もすれば昨夜と同じように光が二人に吸い込まれ消えていく。

光が吸収された後には何も残らず部屋は元の明るさに戻っていった。

そして、これに気づくのはいつになるのか誰もわからない。

どこか知らない場所で誰かによって行われたこの現象。その効果を知ることはまずないであろう。

唯一可能性があるのならそれはカムイがこれ以上伸びなくなった時、そしてそれは未だいつ来るのかはわからないのだった。

誤字脱字などありましたらご指摘お願いします。


感想とかも頂けるとうれしいな・・・・・。


コメディっぽい感じも今後出していきたいですね。どのくらいの頻度化は不明ですが

ちょっとそんなやりとりをいれてみたくなったのです。


とりあえず最初に掲げた10万字は達成!!!!!

これからはどれだけ長く定期更新が続けれるかの勝負ですね。

ぜひ分量もペースも落とさずに続けたいものです。

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