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元裏ボス、レベル1になる

……服が欲しい。

裸だと恥ずかしい。

ボクは誰も見ていないとは知っていてもとりあえず胸を腕で隠し下も隠す。


確か無限収納の中に服が入っていたはず。


それを思い出したボクは無限収納を使おうとしたけど…


そもそも無限収納っていうスキルは課金して買うスキルで、自分のアイテムの所有数の制限をなくすっていう効果。


でその無限収納なんだけど、メニュー画面のアイテムっていうところがその役割をゲームの中では担っていた。

課金しないと24種類、各99個までしかアイテムを所有することができなかったから速攻で課金したんだよなぁ…


で服のためにはメニューをまず開かないといけないんだけど


「どういう風に開けばいいんだろう…」


まずあるかどうかもわからないし…このまま外に出たら痴女扱いされちゃうよぉ…うぅ…


これはボクの社会的地位を守るための戦いだ。

服を着ない人間など存在…あっヌーディストとか裸族っていう人種がいたね。


ボクはどっちでもないよ!


とりあえずメニューって言ってみるけど


……


……


……


何も起こらないじゃないか!

いや知ってた!知ってたよ!

思い出せ…メニュー画面を開いてる時はキャラがどんなポーズを取っていたか…


右手を自分の前に掲げていた、気がする


ボクは右手を前に掲げ


「メニュー!」


と言った。


すると目の前に見慣れたメニュー画面が表示された。


ステータス、アイテム、設定、チャット。


うん、ゲームの時と一緒だ。

というか設定って…何を設定するんだろう。


まぁいいや、今は服が欲しい。


そしてアイテムのボタンを押すとアイテム欄が出て来た。


ゲーム時代のアイテムが全部ある…よかった。

成功確率0.001%の最終強化を終えた武器やら防具…何度素材がゴミに変わったことか…


はっ!つい昔のことを思い出してしまった。

服〜服〜……


……元男、女装癖はなし。


さてこんなボクにスカートを履けと?


履きました。ブラはつけ方がわからないかな?って思ってたのになぜかつけ方が何となくわかってしまうという…


それに、なぜかもうスカートに対する羞恥心がなくなっている。

むしろ可愛いとすら思い始めている。

…体に精神が引っ張られているのかな?


というかズボンが一着もなかった。

全部スカートとかワンピースとかドレス。

女の子のキャラだったから可愛くしておきたいと思うのはボクがおかしいのだろうか…


ネカマではない…と思います。


今度ボーイッシュなカッコいい装備でも作ろう。


さてと適当に引っ張り出して来たスカートとシャツなんだがどちらも0.001%を乗り越えた猛者である。

ブラやパンツ、靴下にブーツも同じ。


スキルの鑑定って使えるかな?って思って、ゲームと同じように手をかざして「鑑定」っていうと服の情報が事細かに表示された。


というかこの防御力やばいな。


…死なないような気がする。


一通り最強の服を着た後、次はステータスでも確認しようと思い、ステータスのボタンを押すととんでもないことになっていた。



ーーーーー

[クロノリア・スカーレット]


LV1


クラス

なし


スキル(熟練度)


スキルポイント0


ステータス


HP100/100

MP100/100

STR10

VIT10

AGI10

MID10

INT10

TEC10


ステータスポイント0


所持金9999999999G


ーーーーー



あ、アレェ?おっかしいなぁ…

これって初期値だよ?

初期ステータスだよ?

なんか所持金だけ変わってないけど。


あぁボクの苦労が…




…ん?ちょっと待て、それはおかしい。

ボクの今来ている服、実はステータスが一定以上じゃないと着ることが出来ないはずなんだ。


それに、なぜかスキルに[★5鑑定神]がないのに服の詳細をみることができた。


どういうことだ…


よくわかんないなぁ。

鑑定が標準装備な訳がないし…


標準?


基準?


ーーーーー


邪神様が喋る


『あー、君を転生させるにあたって俺が肉体を作るわけなんだけど…どんな形にするかデータが欲しいんだ。

それを“基準”にして体を作るからさ』



邪神様が喋る


『これを“基準”にして君の体を作るよ。いいかい?』



他にも神たちに君の力がバレないようにする的なことを言っていたような…


ーーーーーーー


これさ…もしも元々のカンストしていたステータスを無理矢理に初期ステータスとして表示させているのだとしたらだよ?


ボクは今ふと思いついた仮説を証明するために近くに落ちていた石を拾い



思いっきり握る。



すると石は粉々に砕けた。


これは…初期ステータスのなせる技ではないね。


……つまりゲームの時のステータスがこの体にとってのLV1、すなわち標準装備。


……ますます死なない気がしてきたよ。


…だがそれと同時にとある不安がボクの胸をよぎる


“これ”がこの世界での最底辺だとしたら?


……勝てる道理がない。


とにかく一回レベルアップしてみないと…

いや…まずはどこか安全な場所に避難しないと…


設定でエンカウント率変更できないかな……

そんな機能はゲーム時代もなかったけど


ボクはメニューを開き設定のボタンを押した


するとそこにはボクのダンジョンの管理画面が表示された。


「…ダンジョンだけが、ボクの自由にできる世界ってことね」


いきなり最底辺の可能性があるボクのステータス。


ここは死なないように安全策を取らないといけない。


ここはボクのダンジョンの中でも、選りすぐりのモンスターであるディバインデュラハンロードでもオトモとして連れて行くべきだろう。

バグ猫なんてのも考えたが…あれは確か初回のアップデートパッチで亡くなってしまったんだよな。

どんな相手にも9999のダメージを叩き出し続ける頼もしいオトモあ○るーだったんだけど。

ちなみにディバインデュラハンロードくんも9999のダメージを叩きだすことができる…相手にもよるが



よしダンジョンの中から呼び出そう、そうしよう…

と思っていた時期が私にもありました。


流石の邪神様もボクの150層ダンジョンまではこちらの世界にもってこれなかったらしく…


MPや素材を消費してダンジョンを復活させる…という手段に至ったようだ。


つまり!今ボクはディバインデュラハンロードくんを召喚できない?やばい!ピンチ!…って訳でもないらしく、ボクのMPを半分ほど使えばディバインデュラハンロードくんは召喚できるっぽい。



MP40000000かぁ…大体半分だよね、ゲームの時のステータスだと


今のボクはMP100と表示されているけど、でも実際はMP99999999分くらいのMPがあるに違いない!


そんな訳で召喚!


「出でよ、ボクの眷属!ディバインデュラハンロード!」


そうボクが唱えると同時にものすごい勢いで体の中から何かが抜けていくのを感じた。


「っ……きゃぁあっ!…………」


ボクは全身に力が入らなくなり、ボクのからだは地面へ倒れていく。

なんか変な声が出たなぁ、と思いながらボクの視界は暗くなっていった。

最後に白く輝く鎧の騎士の慌てふためく姿が見えた気がした。





ピロロン♪[★1召喚]を習得しました!

ピロロン♪[★2召喚術]を習得しました!

ピロロン♪[★3召喚人]を習得しました!

ピロロン♪[★4召喚王]を習得しました!

ピロロン♪[★5召喚神]を習得しました!




カンストステータスが基準とはこれいかに…


今のところ主人公が無双する予定はあまりありません。


引きこもりはしませんが、

戦うなどと誰が言ったのか…



裏話…先天性のスキルやクラスはステータスに表示されない。

表示されるのは後天的に取得したもののみ。


先天性のスキルの例、魔眼、魅了体質…etc

先天性のクラスの例、王子、国王…etc


3/15

ステータスのDEFとなっていたところをVITに変更しました

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