薬屋とギルド
ベットから起きると近くにいた神官姿の男に声をかけられた。
「プレイヤーさん目覚めましたね。ここは始まりの町ホワイトです。旅の支度金として銀貨10枚と初期装備をお渡しします。ギルドで依頼を受けたり、作業場で物を作ったりプレイヤーさんたちの自由にしてください。グランドクエストは特にないですがイベントクエストはございますのでお楽しみください。」
お辞儀をすると神官姿の男は消えていなくなった。
ベットの横に箱がおいてあり、中に銀貨10枚と革のローブと樫のロッドが入っていた。
銀貨10枚がどれほどの価値かわからないが初期資産なのだからほどほどなのだろうと思い、町を見回ることにした。
部屋から出るとここは農家の資材置き場らしく掘っ立て小屋で農具が近くにおいてあった。
とりあえず銀貨10枚でできることを確認するため店を探すことにした。
薬屋を見つけ中に入ると傷薬が銅貨5枚、毒消し薬が銅貨7枚ローヒールポーション大銅貨3枚で売られていた。回復薬は必須なので様子見で薬草一束とローヒールポーションを一つ買うことにした。
購入すると店員のおやじに声をかけられた
「兄ちゃんは初めての客だと思うがもしかして〈ぷれいや〉って人かい」
「はい?まあプレイヤーですね」なんかニュアンスがおかしかったが同意してしまった。
「ならギルドに発注してある薬草の採取をぜひやってくれんか。採取は報酬が低いから子供たちぐらいしか受けず慢性的に不足しがちでな、薬屋組合で持ち回りで採取もしているが限度があってな、困っているんだ。」
そうなんですかと相槌を打ちながら話を聞いた。
「この前の会合でフレッドの奴から〈ぷれいや〉さんがこの町に大勢やってくると聞いてな、人が増えると薬品の需要が上がる、そうすると確実に供給不足に陥るからな、そのやってくる〈ぷれいや〉さんに仕事を頼めないかなと思ってな」
「わかりました。ちょうどギルドへ行こうとしていたのでとりあえず受けてみます」
そういって薬屋を出てギルドに向かった。
ギルドにつくとカウンター内の職員があわただしく動いていた。プレイヤーが町に来て忙しくなっているようだ。




