(7)
〜Right side〜
「あの〜。俺はどうしたら…」
「頑張って攻撃を避けろ。」
……やっぱり足手まとい…
「なんか光が差してない?」
と優菜が言った。
落ち込んでいて全然気づかなかった。
よく見たらこっちに光が差している。
「何かがいるから気をつけろ。」
と言われても……
言った通り、敵が構えていた。
数は今まで倒した敵全部ぐらいだ。
「「行くぞ」」
とアマノジャクとあっちのリーダー的なやつが同時に言った。
アマノジャクは腰の筒のような物の中に手を突っ込み、
「水之輪舞」
と叫び、水を出した。
その水をいろんな形にして相手を倒している。
虹音は瞬間移動ができるようで目にも留まらぬ速さでどんどん敵を倒している。
優菜は結界で俺を守ってくれている。
俺は……………応援をしている。
……応援って大事な仕事だよ。……決して役立たずではないんだよ。
時間もかからず全部倒しきった。
「さて行くか。」
とアマノジャクは何もなかったかのように言った。
俺たちは魔王を目指した。
〜Left side〜
「なあなあ、本当にここ魔王いるの。」
「………いるらしい。」
「ボク達には敵が感知できないんだ。」
「ふ〜ん。龍我が飼ってたのしかできないんだ。」
「………殺気なら感じられるが。」
「それならボクも感じられるよ。」
「じゃーこの感じは気のせいか。」
「………何か感じるのか?」
「何かがいる!って感じ。」
「たぶんそれ、感知能力。」
「まじ!よっしゃ。」
「ってことはボク達の先に敵がいるってことだよね。」
「…そうだな。」
正直俺、龍亞は心配でしょうがなかった。
戦士でもない俺が敵を倒せると思えなかった。
「大丈夫だよ龍亞、そんな顔しないで。なんかあったらボクが守るから。」
顔に出てしまったらしい…
情けねーな俺。
「お前らに守られなくとも大丈夫!」
「うん、その意気だよ。」
よっしゃー、やってやるぜ。
案の定、敵がたくさんいた。
俺は、先陣切って敵を倒しに行った。
「炎祭」
と叫んで両手両足に火を纏って戦い始めた。
もちろん、隙だらけで敵にやられそうになるが2人がカバーしてくれるためダメージを受けずに戦えている。
龍亞は気づいてないけど…
程なくして、敵を全滅させた。
「さて、隊長のところに行きますか。」
ツチケムリの言葉に頷き、前に進んだ。
5分ぐらいで龍我達と合流した。
「おお、無事だったか。」
「ん、隊長さんこそ。龍我、俺まじ大金星だったぜ。」
「実際そうだったよ。ボク達が何もしなくても全員倒しちゃったよ。」
「そうか…俺と違ってすごいな…」
「………隊長、どうして龍我はあんなに沈んでんの?」
「活躍できなかったからだろう。」
「ボクだって何もしてないんだから、気にしなくていいのに。」
「ツチミカドは主戦力じゃん…」
「………とりあえず前に進むぞ。」
これ以上話をするとめんどくさくなると思ったのかミナミカゼが先に進むよう勧めてきた。
この時、落ち込んでないでどうして二手に分かれたのか考えるべきだった。