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五人の陰陽師(仮)  作者: アッキ@瓶の蓋。


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火成蒼炎はこうやって生まれた

 あらゆる生命体には、木、火、土、金、水の五行のうちのどれかの気が巡り回っている。それは大抵の場合、遺伝する。木の陰陽師同士で結婚すれば生まれて来る子供は大抵の場合、木の性質を持って生まれて来る。けれどもその気と言うのは、完全には遺伝しない物である。土の陰陽同士で結婚したとしても、生まれて来る人間は金の性質を持っている子が生まれて来る場合がある。そして陰陽師家の人間は生まれた際に、陰陽師家の気の判断師の陰陽師によって判断される。それは確かな物である。例えそれが両親の意に沿わない性質を受け継いでいる子供だとしても、判断師の陰陽師は残酷に現実を告げるしかないのである。


♢ ♢ ♢

 木の陰陽師の名門、木祓呂(きしろ)家。木の性質を持った陰陽師の名門で、歴代最高の木の陰陽師の男性とそれに並ぶ木の性質を持った陰陽師の女性が結婚した。当時は政略結婚だと言う話もあったのだが、これは本人同士の恋愛結婚であり、夫婦仲も極めて良好だった。そんな2人の間に子供が生まれた。元気な男の子だ。その子は両親と周囲の期待以上の木の性質を持って生まれ、木霊(こだま)と名付けられたその子はすくすくと成長した。次に2人が生んだのは、男と女の双子だった。その女の子、双子の妹の方は兄である木霊に並ぶくらいの木の性質を持って生まれ、椿と名付けられた。しかし、もう1人の男の子、双子の兄には名前が付けられなかった。

 その男の子は、火の性質を受け継いで生まれて来てしまったからである。しかも、無駄にその火の性質が優秀だったからである。


 勿論、木の陰陽師同士の結婚だとしても火の性質を受け継いだ子供が生まれて来るのは当然の事であり、両親と周囲の人間も納得していた。

 しかし、他の2人が木の性質を強く持っていて、木の陰陽師になるべく生まれて来たので、彼にももしかしてと思ってしまったのである。実際は、火の性質が高い子が生まれて来てしまった訳なのだが。それに双子とは陰陽道において、忌み嫌う存在として認識されており、そう言った面でもその火の性質を受け継いだその子供は忌み嫌われた。一時は殺処分まで考えられたくらい嫌われていた。


 しかし、夫婦仲が非常に強い両親がその子供の殺処分を断った。自分達の都合で、新しい命を失くす事は出来ない。自分の子供を殺す事に抵抗を覚えたのも一つの理由かも知れないが。


 両親の深い愛によって命を繋いだ、その火の性質を強く受け継いでいたその子供は、そのまま火の陰陽師の1つである火成(ひなり)家に養子として処理された。火の性質は大変優秀なので、このまま育てて行けば立派な火の陰陽師になると期待された上での決断だった。


 こうして、木の名門、木祓呂家で生まれた双子の兄、木祓呂家の次男坊は、火成蒼炎(ひなりそうえん)と言う名前を持って、日夜、火の陰陽師になるべく修行を続けている。

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