動き出す歯車
『−−ねぇ、?』
綺麗な花畑の一角で
幸せそうに微笑む少女。
『なんだ? 。』
少女の隣で微笑むのは
まだ幼さが残るあどけない少年。
『あのね、私………。』
次の瞬間。
目の前を真っ赤に染める
赤薔薇のような血と
ニヤニヤと嘲笑う
不気味な魔術師と
『 』
−−−少女の最後の言葉
「…っ。」
嫌な夢を見た。
人が死ぬ夢なんて。
それに………
この夢は何か………
何かの大切な記憶。
ああ、きっとこれは
私の……………………。
「麻理華?……どうしたんだい、麻理華!」
嫌な夢を見た。
もともと私はグロい物が苦手でホラー映画も大嫌いなのだがそういうことで嫌と言うよりは………
−−−思い出したくないから。
全く不思議である。思い出すもなにも夢に出てきた少年と少女は全くの赤の他人で誰だかわからない。
「………麻理華?どうしたんだい?!」
ぼやーと考え事をしていると、カイが私の顔を覗きこんできた。
さっきから誰かがいるような気がしたが………どうやら私が起きた時からいるらしい。
「……カイ。ごめん、今考え事してて………。」
「ふーん………。ねぇ、麻理華。」
「何?カ……イ?」
私は今まで伏せていた頭を上げ、カイの顔を見た。
今まで見たことのないような顔のカイ。
ニヤリと気味の悪い笑顔。
悪魔の微笑みのようなカイの顔に思わずゾッとする。
「ねぇ、麻理華………。考え事って………………あの王子のこと?」
「………王子?」
どこかで聞いたことのある単語。
王子………。
考えると頭がガンガンと痛む。
『麻理華……。』
聞き覚えのある声。
懐かしい感覚に包まれる。
ああ、そうだ。
この声はきっと………レイの声。
なんで今まで忘れていたのだろう。
『……イ……リ。』
え?
次に聞こえてきたのは
全く知らない声。
最初の方は聞き取れなかったが誰かを呼ぶ声。
知らないけれど懐かしい。
貴方は一体誰だったかしら?
夢はふいに時を語る。
全ての記憶が語られた時
夢は夢ではなくなる
そして
少年と少女の魂が
再び出会った時
最後のかけらが揃うだろう
もう、歯車は回り始めている。
どうも、ラッキーラインです。
ヤバい………。
文がだらだらのびすぎた。
ほんと、文章力なくてすいません。生暖かい目で見てください←
だいぶ、ストックが溜まったので更新は早くなると思います。
では、また次回!




