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第九話 狐獣人エルーナ

 グレイウルフの住処を後にしたマイコールたちは、何度かの夜を超えて、今日もまったりと森を歩いていた。


 元より急ぎの旅ではない。

 ファンキーモンキーたちの襲撃、水辺でバルカンがサイレントスネークに襲われる一幕はあったが、小さな戦闘を除けば、特に問題なく過ごせている。


 入れずの森に伝わる不思議な現象は、今のところ気配すらなかった。


「アニキ。俺たち迷子ってわけじゃないよな?」

「バルバル、なに言ってるの?」

「だって、同じような木ばっかで、前に進んでる気がしなくてよ」


 さすがに気が滅入った様子のバルカンが、その場にしゃがみ込んだ。


「ちゃんと進んでる。それに、木は全部違う。よく見て。こっちは可愛く曲がってる、こっちは他より伸び方が素直」


 リアは木を指差しながら、ほんの少しだけ誇らしげだった。

 だが、そんな説明にも、バルカンは頭をかくばかり。


「……わかんねえ」

「諦めたらそこで終わり。わたしも、最初はわからなかった。バルバルにだって、出来る」


 相変わらず柔らかい瞳だが、そこには森を見るときと同じくらい真剣さが滲んでいた。


 バルカンは、拳を強く握った。


「そこまで言われちゃあ、腑抜けたこと言ってる場合じゃねえな。気合入れなおすぜ」


 バルカンが、自分の両頬を思い切り叩く。


 マイコールは後ろで繰り広げられているリアノンとバルカンのやりとりに、笑みをこぼしていた。


 そうしながらも、マイコールの鼻は働き続けている。

 風向きがわずかに変わるたび、湿った土と獣の匂いが混じる。時々、臭いが薄い敵もいるが、自分は隠せても血の臭いまでは隠せない。


 森に生息する魔物たちや生態系の崩れがない。今のところは注意を促す必要もなさそうだ。


 和気藹々とした雰囲気のまま草木をかき分けつつ進む一行だったが――。


「んにゃ? なんだこの香り……」


 先頭を歩くマイコールが、二人を制止させる。今までなかったマイコールの動きに、リアノンらも自然と背筋が伸びた。


「マイコー、何かあった?」

「あっちの方から、不思議な匂いがすんなあ」


 ほのかに甘く、頭の芯が少し痺れるような感覚。

 匂いで引っ張って、正気を失わせる。ふと、サキュバスの匂いを思い出した。


「そんな遠くないところに、なんかあんな……。しかし、こりゃあ……」


 ただ、サキュバスほど嫌な匂いではない。あれは強い香水みたいで、臭いが濃密すぎるのだ。


 マイコールの鼻をかすめるのは、自然の花のような、ほのかな香り。


「匂い? わたしには、わからない」

「俺にもわかんねえ。いくら吸っても、なんも感じねえ」


 二人が鼻を効かせ始める。


「やめとけ。わざわざ吸うことはねえよ」


 匂いを嗅ぎすぎてはいけない。

 マイコールは念のため、両手でリアノンの口と鼻を優しく抑えた。

 マイコール自身は尻尾で自分の口元を塞ぐ。


「距離もあるし、そもそも匂いに気づかせるものじゃねえ。こっそりと、入り込んでくるみたいなやつだ。近くなっても、オイラじゃねえと、わからねえかもな」

「だけど、たかが匂いだろ。そこまで気にする必要あるか? なんも起きねえぞ?」


 バルカンは、これ見よがしに何度か大きく息を吸った。


 もう一度、止めるべきか迷っていたのだが――、そして異変は起きた。

 バルカンの眼がとろんとして、ゆっくりと歩き始めた。


「バルバルっ?」


 リアノンが呼びかけるも、振り返る様子もない。


 マイコールは腕を掴んで止めようとした。

 だが、バルカンは視線も寄こさず、そのまま前へ進もうとする。

 力は入っていないはずなのに、じりじりと前へ出る足。

 肩を揺すっても、呼びかけても、何も届いていない。


 ――こりゃあ、確実に心を奪われてんな。


 これだと魔物がパカっと口を開いていても、バルカンは吸い込まれるように入っていくだろう。


「……リア。バルカンには悪いが、どこに行くか、見届けさせてもらおう。もちろんヤバそうなら、すぐに助けに入るぞ」


 リアノンはこくりと頷く。


 助けに入る線引きはバルカンに危険が迫ったら、もしくはリアノンも彼と同じ状態になったらだ。


 頭上と地面近くで、香りの違いを確認する。

 地面に近いほうが少し弱い。


「リア、こっからはオイラも息を持たせる方に意識を向ける」


 長く息を止めて、少しでも吸い込まないようにする。そうなると、頻繁に鼻が使えなくなる。


「周囲への警戒を、自分でも頼む。あと、息を吸うときは少し屈んでな」

「わかった」

「リアまで様子がおかしくなったら、責任もってオイラが二人を担いで逃げるからな」


 マイコールは香りがないところまで、さっと戻ってから、大きく息を吸う。


 自分の思考に異常はないことを確認し、行こうと合図する。

 バルカンの後をゆっくり追うマイコールたち。そこでふと気づく。


 ――木々が少しずつ動いてる。


 木だけじゃない。

 土や花、景色が歪む。

 悟られないように、ちょっとずつ。

 足を踏み出すたびに、わずかに位置がずれる。

 まっすぐ歩いているはずなのに、進む方向がどこか噛み合わない。


 振り返る。

 通ったはずの道が、もうわからなくなっている。



 やがて、不思議な場所にたどり着いた。


 木の根がわずかに盛り上がり、真っ平らとはいかない。だが、森の中にしては地肌が目立ち、人が通りやすいように土が固められている。左右に並ぶ木々はやや湾曲し、木々のトンネルのようだ。


 だが、ここは歪まない。景色が固定されていた。


 並べられた二つの石があった。

 その前に、花が添えられていた。


 新しいものだ。魔物や動物がやることではなかった。


 バルカンが、木々のトンネルを抜けていく。追跡を続けると、家が見えた。


 建物の裏手のようだった。


 たどりついたのは、森の一部をくり抜いて作られたかのような広場。


 ぽつんと一軒の家がある。


 木造の一階建て。周囲には立派な作物が育っている畑があり、人の住んでいる気配があった。


 香りの元は、あの家を中心に感じられる。別の何かの臭いもまじっていた。たぶん魔物だ。


 だが、血の臭いは微塵も感じられなかった。

 どうすべきか迷う。


「マイコー」


 リアノンが呟く。


 彼女はそれ以上語らない。だけど瞳が『わたしはまだ大丈夫』と訴えていた。その後押しが、マイコールの背中を押してくれる。


 建物の入口までに遮蔽物はなく、隠れられそうもない。


 マイコールはリアノンと互いに目を合わせて、一度だけうなずいた。


 ふらふらと歩くバルカン。彼の後を追い、マイコールも建物までゆっくりと近づく。

 バルカンがノックすると、一息ほどの間があって。


 扉がゆっくりと、開かれる。


 そこに立っていたのは――獣人。


 人の容姿に近い、狐の女性だ。


 白を基調とした装いが、光を柔らかく弾いている。

 静かな瞳が、こちらを射抜いた。

 空気が、わずかに張りつめる。


「ふわあ……」


 リアノンの息を飲む音が聞こえた。


「尻尾……、あれは絶対、ふわふわ……」


 リアノンがぽつりと呟いた。マイコールでなければ、聞き逃してしまうほどの声量で。


 相手には届いてなかったようで、マイコールは内心でほっとする。


 近づくほどに、女性の容姿が明瞭になっていく。

 夜空に散りばめられた星々が集約したかのように、金色の髪が背に流れ落ち、輝きを帯びていた。

 ドレスは腰元のラインに沿って静かに落ち、無駄なく身体の線をなぞっている。足元まで続く布は浅い切れ込みがあり、歩みに合わせて一瞬だけ、しなやかな脚線を覗かせる。

 透け感のある袖は手首にかけてふわりと広がり、風をまとったような優美さを添えていた。


「あら⋯⋯、三人も……」


 狐の女性は涼やかな声音で呟いた。


「身体の大きいあなたは⋯⋯」


 バルカンへと視線を向ける女性。


「⋯⋯冒険者かしら」


 心を奪われているためか、バルカンの瞳は焦点が合っていない。だが、どこか幸せそうに口元が緩んでいた。


「後の二人は……」


 こちらへと視線が流れてくる。

 魅了が効いてないと、ばれないだろうか?

 マイコールの胸の鼓動が、少しだけ早まった。


 女性と視線が絡み合う。

 ほんの一瞬だけ。


 ――見られているのに、見られていないような感覚。


 わずかに遅れて、彼女の瞳が揺れた。

 だが、それもすぐに静まった。


「ずいぶんと⋯⋯可愛らしいお客さんね」


 その言葉だけ、どこか遅れて届いたように感じた。

 わずかに異なる視線の高さ。少しだけ膝を曲げて、視線の高さを合わせてくれた。


「迷い込んでしまった⋯⋯。そんなところかしら」


 マイコールは、ぼんやり遠くをみるように心掛ける。隣のリアノンは、女性の尻尾に夢中だ。バレないか、少し心配ではある。


「こんな小さな子たちにするのは⋯⋯」


 ほんの一瞬、言葉が途切れた。


「森で初めてだけれど⋯⋯」


 ふっと姿勢を直して、手を動かした。


 なにかされる? マイコールはわずかに身を固くする。


 女性の伸ばした手の先は。

 森を指差していた。


「全て忘れて、森の外へ帰りなさいな」


 女性がそう言う瞬間に、香りが強まったのをマイコールは見逃さなかった。


 うつろな瞳で素直に頷くバルカンが、踵を返して建物から離れていく。だが、マイコールとリアノンは、その場から動かなかった。


「え……?」


 女性の瞳に、かすかな動揺が浮かぶ。


「あなたたちも、街へ帰りなさい」


 しっかりと伝えるように、女性が言葉を紡ぐと、甘い香りが再び強まった。


「やっぱり匂いを使った魅了、だな」


 マイコールが確認するように、はっきりと視線を女性へ向けた。


「あなた……、効いてない、の……」


 瞳が、はっきりと見開かれた。


「サキュバスよりも香りは弱いのに、強力だな……」


 マイコールは耳の付け根をかいた。


「……まあ、魅了ならやりようはある」

「やり、よう……?」

「魅了とかってな、心の隙間がぽっかりあるほど、効きやすいんだぞ」

「あなたたちには⋯⋯」


 女性は背筋を伸ばして、片肘に手を添えた。


「隙間がない⋯⋯の?」


 肘を掴む指先が、わずかに白くなる。


「あるに決まってるだろ?」


 マイコールは淡々と言う。


「だけど、隙間があるなら、埋めりゃあいい。好きなもんで、夢中になるとか」


 リアノンを横目で見る。瞳をきらきらと輝かせ、「尻尾、とってもフワフワしてそう……」と呟いていた。

 マイコールは、こほんと咳払いを一つ。


「怪しい匂いがしたら、警戒しとくとか、な」


 もちろん、精神をいじる力にも相性はある。

 匂いで入り込んでくるなら、対処のしようはあった。


「ねえ、魅了が効きにくいのって……」


 女性がぽつりとこぼした。


「どうした?」

「好きなもので隙間を埋めるっていうのは……、人でも……、いいのかしら」


 女性がどこか遠くを見つめながら、言った。


「大切なヤツがいるならな。隙間は、埋まるもんだ」

「そう……。そういうことだったのね……」


 女性は目を閉じて、本当に小さく呟いた。

 風が吹いて、彼女の髪をひと撫でした。

 それでも女性は目を閉じたままだった。

 邪魔をしてはいけない。

 不思議とマイコールにはそう思えた。


「⋯⋯教えてくれて、ありがとう」


 女性が表情をほころばせた。


「……みんな、もういいわよ。少し休んで」


 女性が宙に手を添える。そこに何かが居るようで、優しい仕草で話しかけていた。

 かすかな甘い香りが遠のき、やがて消えた。張り詰めていた空気が、ふっと緩んでいく。


 マイコールと狐獣人は見つめ合い、静寂が訪れた。


「それで……」


 静寂に言葉を落としたのは、女性の方だった。


「あなたたちは、どうして森の奥へと来たのかしら?」

「えっと、どっから話したもんか……」


 マイコールは耳の付け根をかきかきする。


「姉ちゃんは……。いや、まだ名乗ってねえや。そっからか」


 ぶつぶつと呟きながら、考えをまとめていく。


「オイラ、マイコールってんだ。姉ちゃんの名前、聞いてもいいか?」

「私はエルーナ。よろしくね」


 マイコールが差し出した手を、エルーナがきゅっと握ってくれる。


「こっちは、リアノン。……おーい、リア?」


 リアノンをぽむぽむと叩いてみるが、尻尾を眺めながら、指先を動かしている。

 マイコールは自分の肉球をちらりと見て、


「えいっ」


 ぷにん、とリアノンの頬を押した。


「……マイコー。わたしのほっぺに、なにか付いてる?」

「返ってこれて良かったぞ。ほら、挨拶だ」

「……リアノンでも、リアでも、呼びやすい方でいい」


 一歩下がって、すすすっとマイコールと影に隠れる。いつもの眠たげな瞳で、素っ気なく言った。


「あとは……、あっ! バルカンを連れもどさねーとっ!」


 魅了の力でふらふらと街へ戻ろうとするバルカンに、森に入ったすぐのところで追いついた。


 バルカンの進む方向だけ、木々と土が数歩分ほど道を開いていた。先ほど感じた景色の歪みが、さらに強くなったようだった。これもエルーナの力なのだろうか。


 「街へ……」と、うわ言のように呟き、抵抗するバルカン。

 首根っこに、こつんと一発。


 バルカンの意識がぷつりと切れた。

 身体を担いで家まで戻り、優しく地面に寝かせる。


「こいつがバルカンだ。にゃはは……」

「ごめんなさいね。魅了はすぐに解かせてもらうわ」


 ほんの少しだけ、気まずい沈黙が落ちる。

 エルーナは眉尻を下げ、申し訳なさそうに笑った。


「それで……、どうしてここに来たのかだな」

「ええ」

「入れずの森ってのを調べてたら、偶然ここにたどり着いたんだ」

「入れずの森?」

「森に入ると、気づけば入口に戻ってる。しかも、その前後の記憶がねえ。だから『入れずの森』だとさ」


 マイコールはわずかに目を細めて、エルーナに視線を送る。


「そういうことね……」


 エルーナは、ゆっくりと視線を伏せた。

 わずかに空気が沈むような気配。


「……その原因を、マイコールさんはどうしたいの?」

「んにゃ? どうもしねーぞ?」


 マイコールは眼をぱちくりさせた。


「それでいいの?」

「別に、悪さしてるわけでもねえだろ」

「近くに来た人たちには、迷惑を掛けてると思うのだけれど……」

「迷惑ってもなあ。バルカンの時みたいに、不思議な力で無事に返そうとはしてたんだろ? たぶん、エルーナは……、ここで、静かに暮らしたいだけ。違うか?」

「まあ、そうなのだけれど……」

「それよりも、エルーナはここに住んで長いのか?」


 気が引ける話題はさらっと流して、マイコールは尋ねてみた。


「三十年くらい経つかしら」

「そっか……」


 それを聞いたマイコールは、顔を伏せてヒゲを撫でた。

 見た目は若い。だが、とても思慮深い感じがして、色々なことを知っていそうだった。


「なあ……、エルーナの種族って、長生きだったりするか?」

「天狐族のこと? エルフの年の重ね方と近いらしいわ。……もしかして、私の年齢を知りたいのかしら?」


 エルーナが口元に指を添え、艶っぽく微笑んだ。


「マイコー、それはダメ。女の人に年齢を聞かない」


 リアノンの手が、ふわりとマイコールの口を覆った。


「ケル姉が、そう言ってた」

「にゃ!? そういうもんなのか?」


 驚きで尻尾が、ぴんと跳ねる。


「ふふっ。いいのよ、リアノンちゃん。マイコールさん、当ててみて?」

「うにゃあ、想像もつかねえぞ。姉ちゃん、立ち姿が綺麗だからなあ」

「立ち姿?」


 エルーナが首を傾げる。


「顔じゃわかんねえ。オイラは姿勢を見るんだ」

「あら⋯⋯、私はどうなのかしら?」

「背筋が綺麗だ。達人のやつと近い」


 マイコールは顎に肉球を添えて、じっと見る。


「芯が強い。でも木みたいに突っ張る感じじゃねえ。風に揺れても、折れずに戻る花みたいだ」

「まあ……、そんなところまで見るなんて……。すごいわね」


 エルーナは目を瞬かせ、そっと口元を覆った。


「そう。マイコーはすごい」

「オイラの見る目も、なかなかだろ?」


 えっへんと、二人揃って仲良く胸を張った。


「ふふっ。あなたたち、息がぴたりと合っているのね」


 エルーナが、堪えきれない忍び笑いをもらす。

 そんな彼女を前に、マイコールとリアノンは一息ほど視線を交わして、微笑み合った。


「……森の秘密は解き明かしたわよね。マイコールさんは、この後どうするつもりだったのかしら?」


 問いかけられて、マイコールはわずかに俯き、尻尾の先端で地面をとんっと叩いた。

 わずかに盗み見るように、エルーナの様子をうかがう。視線に気づいたエルーナが、小さく微笑んだ。


「とりあえず、サヴァランに戻るか……、それとも――」


 ぎゅむ。背中の毛を引かれ、マイコールは言葉を飲み込む。見れば、リアノンだった。

 毛を控えめに掴んで、ふるふると首を横に振る。


「あ……、まさか、リア……」


 こちらを見つめる彼女の瞳に、悲しそうなものがあった。

 次いで視線はエルーナの尻尾へと流れて行き……。


 マイコールは遠くを眺めながら後頭部をかいた。


 さすがに初対面の相手に、尻尾をモフらせてくれとは言い出しにくい。

 マイコールが小さく唸ると――


「良ければ、少しゆっくりしていくのは、どうかしら。長旅で疲れているでしょう? お風呂もあるし、身体を休めるのに部屋を使ってもらっても構わないわよ」


 エルーナからの提案に、リアノンがコクコクと頭を振っている。


「そのかわり、楽しい冒険の話を聞かせてもらう。どうかしら?」


 彼女の言葉に悪意は感じ取れない。

 気になるのは建物の中から感じられる、魔物の気配のことだ。ただ、この臭いはクモ系……、たぶんネイチュラだ。脅威はまったくない。


「なら……、少しだけ、世話になるか。リアが尻尾から目を離せねえみたいだしな」


 少しだけ困ったように笑うマイコール。


 ――何か知ってるといいな。


 エルーナの言葉に、甘えさせてもらうことにした。


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