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【完結済】G-form-girl  作者: ボブ
第5章 第2部 トッペンテット監獄鉱山編
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第91話 G、海を渡る。

  『私はキチンと昇級試験を受けましょうね?と言ってから

   間も無いのに海を渡るとはどういう事ですか?』


「いやぁ、だってさ……。」


 あっという間にCランクに上がり

 Bランク昇級試験、と思ったのですが

 実際Bランク昇級試験の推薦とやらは

 特に期限が設けられている訳ではない、と言われれば……。


「魔導船とか乗ってみたいじゃない!

 だってCランクって依頼半年受けなくても良いんでしょ!?」


  『そしてマスターは海難事故にでも遭遇して

   その半年、と言う期間をいとも簡単に浪費し

   また登録抹消されてFランクから始めたい。

   そう仰っているのですか??』


「最悪、ニンジャフォームで海の上走れば良くない?」


 ニンジャフォームにはマニュアルが存在していない。

 だからこそニンジャに出来そうな事を試した結果

 まぁ水遁の術は元々水にずっと潜っていられるので

 水の上を歩く水蜘蛛の術みたいなことが出来ないかと

 やってみたら、まぁ出来たのです。


 意識さえ切らさなければ、海の上も歩けたので

 もし魔導船が転覆しようと大丈夫!と言う……。



 『水の上を歩き、ナックルウォーキングすら

  出来るのと、これは別問題では無いですかね?

  そもそもゴリラは水が嫌いだと言うのに

  なんで水の上を歩けるのですかね……。』


「水が嫌いだから歩けるんじゃないの?

 むしろ沈んで歩ける方がどうかしていると思うけど……。」


  『ともかく反対です!

   まずはBランク昇格試験を受けた上で

   海に出るべきです!!』


「あ、もう魔導客船の切符買っちゃったよ?」


  『………はぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』


 こうして私はベーコンエッグ帝国の港町である

 ラバイハサンの港町から魔導客船、と呼ばれる

 人を輸送する為の魔力で動く魔導船に乗り

 東隣の大陸へと移動する事としたのです。


「まぁ、監獄鉱山に居る間に

 冬がほぼ終わってるとか丁度良かったよ。」


  『……………。』


「……………ニクジュバンニ?」


  『話しかけないでください!

   金属の塊が水に浮くとか、謎の摂理を

   何故、創造神様はお創りになられたのか!!

   1億年程かけてじっくりと聞きたい訳でして!!』


「あー、水嫌い拗らせすぎた人が海程の規模に

 遭遇すると、こうなるんだ……。」


 まぁ私も泳ぎが得意な方、とは決して言えないけど

 泳げることは泳げるので嫌いではない。


 むしろ海産物、と言う海の恵みをいただけるので

 好き、と言うより大好きである!!


  『くっ……万年中耳炎を引き起こして

   ほぼプールを休んで体育の通知表が

   2学期になると1に落ちていた癖に……。』


「そういうくだらない記憶を探って

 マウント取ろうとするんじゃないよ!」


  『ゴリラがマウント取らずして誰が取るんですか!!』


「マウントじゃなくてマウンテンなゴリラの間違いじゃ無いの……?」


  『ゴリラは霊長類最強ぅぅぅぅぅぅ!!』


 なんかニクジュバンニが壊れてきてる。

 いつもと話し方も違うし……。

 少し放置プレイしておこう……。



 とりあえずニクジュバンニの放置プレイを決め込み

 魔導客船、とやらを色々と見学して回ったのです。


 結構大きめの船で、客室もしっかりとあり

 遊技場のようなものから売店、食堂なども完備された

 まさに客船、と言う感じではあるけど

 豪華客船、と言うよりはどちらかと言えば

 島と島を繋ぐ連絡船を少し豪華にした感じ。


 何しろ一番最低ランクの4等客室、とは

 名ばかりで、ただのだだっぴろい部屋に雑魚寝と言う状態。


 その次が3段ベッドの上中下1つが寝る場所となる

 大部屋の3等客室。


 そして私が切符を買ったのは個室の2等客室。

 1等客室は豪華な個室で広いらしいけど

 まぁ2等客室ですら実は金貨1枚。

 日本円にして100万円、と言う高額さでして……。

 まぁ静かに寝たかったので個室を選んだのです。


 ただ高額なだけあって、食事はかなり良く

 手で千切れるピタパンに近いような無発酵パン?に

 野菜サラダや卵、と言ってもこの世界では

 コココッコと言う巨大な鶏型魔物の卵だそうですが

 それを使ったオムレツに、夜はオークやボアと言った

 味の良い肉料理や、魚料理なども出てくるので

 まぁ私は暇な事以外は満足したのです。


 また魔導客船には海の魔物は嫌がるけど

 私とかには聞こえない音が出る魔導具なども

 積載されているらしく、魔物も寄ってこない

 まぁなんとも平和な旅となったのです。


 但し寄ってこないのは魔物だけ。

 もう1つの問題は寄ってくるのだとか。


 それが海賊。

 海の賊、と書いて海賊は小型の魔導船を用いて

 こういう魔導客船を襲撃し、乗客の金銭等を奪い

 去っていくそうですが、酷いものとなると

 魔導客船の動力を壊すのすら出てくるのだとか。



「うおりゃあ!」


「あづぁぁあああああああああああ!!」



 そんな海賊さんが港を旅立って僅か3日目で襲来。

 登れる場所は限られている上に船体が金属だった事もあり

 私は無限熱湯(バレル)を次々と出しては

 やってくる海賊にぶっかけて追い返していたのです。


「嬢ちゃん、鬼だな……。」


「沸騰寸前のお湯をぶっかけられたくなかったら

 来なきゃ良いだけの話ですよ。」


「まぁ、そりゃそうか……。」


 鐘の音が魔導客船に響き渡った時点で

 私は冒険者として参加し、海賊を追い払う事で

 少しでも乗船費用を安く上げようと

 冒険者ギルドで有事の際の護衛を行う依頼を受けて

 乗船している為、このように海賊を相手にする

 必要があったりするのです。


「こんなもの我まっ!?」


 何か喋ろうとしていたけど

 沸騰寸前のお湯を我慢して上ってきた海賊には

 もれなくゴリライアット・ガンで

 ゴリラの〇くそをプレゼント中なのです。


「我慢出来るならしてみるといいよ?

 食らえば100パーセント気絶(スタン)するからね?」


「嬢ちゃん……悪魔か?」


気絶(スタン)して海に落ちたくなかったら

 来なきゃ良いだけの話ですよ。」


「まぁ、そりゃそうか……。」


 他にも船体にしがみつきているのには

 アブラマシマスの脂をプレゼントしたり

 ココナッツを落としてみたり

 バナナの皮をこれでもかと落としてみたりと

 まぁ大抵の海賊はこれで居なくなるのです!



「何か海洋汚染が進んだ気がするのは気のせいか?」


「気のせいでは無いでしょうか。」


 アブラマシマスの脂はまぁそもそも魚の脂だし?

 ココナッツとバナナの皮はゴリラ能力(アビリティ)

 無限系なので、実際は後で一斉に消したりが出来るので

 海洋汚染とは無縁のものなので

 まぁ問題ないかな?



「あとお前は上ってくるな!

 海賊じゃなくてもくるな!」


「なんでや!?」


 以前〇塾名物の油風呂の刑に処した筈の

 あの魚人?が海から出てきて上ってきたので

 全力で追い払った。


 っていうか川だけじゃなくて海にも居るとか

 あの魚人?とやらは何なのか……。


「わいか!わいは三平!魚人の三平やで!!

 つかなんでこの船、塩とライムが見当たらないねん。

 どうやって魚食べるつもりなんや??」


「無賃乗船してんじゃねぇ、この魚野郎!!」


 結局最後は甲板に上がってきた所で

 ゴリラストレートで殴り飛ばし

 2回目の遭遇となった三平とやらには

 強制的に下船していただいたのです。

星5点満点で「面白い」や「面白くない」と

つけていただけると、作者が一喜一憂します!

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