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【完結済】G-form-girl  作者: ボブ
第4章 ホーレルヒ王国編
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第47話 G、王都デンドルドアへ。

 やっと私は王都が見渡せる場所にまでは辿り着いた。


「まぁ、ここからはまずミニゴリラ達の出番だよね。」


 まずは神殿を含め、ウィンガード王国の王都である

 デンドルドアの城下町等を調べてからが

 私のするべき事と思い、王都には暫く近づかない事にした。


 4頭のミニゴリラだけお風呂の監視と防衛用に残し

 ミニゴリラ5頭、ミニミニゴリラ9頭、ミクロゴリラ9頭の

 合計23頭による、大捜索が始まったのです。


 え?3頭足りない??

 それはホーレルヒ王国に残したままだね……。

 一応、元凶だし動向を見ておく必要性はあると思ってるからね。


 なんにせよ王都の情報収集。

 それとこの神殿の地下の地図化などする事は非常に多い。



「まぁ、いわゆる訴状を出す訳だから

 出来る限りの証拠は集めていきたいよね……。」


  『そんな事せずとも直接脅しにいけば良いものを……。』


「私の心がそれを拒んでいるんだよ……。」


 相手の弱みに付け込んで何かを成したとして

 それで恨みを買うなど馬鹿げている。


「私はこれが終わったら静かにのんびり暮らしたいんだよ……。

 恨み辛みの残りそうな事をしたかないね。」


  『ホーレルヒ王国と犯罪者達には恨まれるでしょうけどね。』


「行けど戻れど結果は同じってか……。

 ま、それなら天網恢恢疏(てんもうかいかいそ)にして失わずってね。

 悪行には必ず天罰が下るって事で良いんじゃない?

 完璧超人なんて居ないんだから、出来る限り出来ればいいんだよ。

 思い通りになるだなんて思っても居ないしね。」


  『そうですか、それなら良いのですが………。

   流石大国、警備が厳重ですね。』


「ああ、王城の方ね。」


 神殿の地図作りも重要だけど

 ウィンガード王国の協力を得るとすれば

 誰に得るべきなのか、なども重要だし

 その人物を探したり、場合によっては王城に

 忍び込んででも話をする必要性すらあるだろうと

 王城の地図も作成している。



「しかし革紙ってのは随分と書き難いね……。」


  『紙代をケチるからです。』


「しょうがないじゃん!!製紙された紙とかくっそ高いじゃん!?

 こっちのが安かったんだもの!!

 っていうか既に持ち出しだからね!?

 元々の依頼がゴブリン調査だから、依頼料とか

 思った程じゃないんだもの!!

 既に赤字だよ、赤字!!」


  『だからといって引く訳では無いのでしょう?』


「そりゃそうだよ、一応依頼の真っ最中だから

 Eランク冒険者でも2か月っていう登録抹消は

 ずっと止まったままだし?

 これ失敗したらまた再登録になるからね……。」


 少なくともこれをしている間は

 冒険者で居られる、というかどちらにせよ

 商業ギルドは1年単位だから

 身分証がなくなる訳では無いんだけどさ……。


  『けち臭いマスターですね、再登録費用程度で……。』


「せめて倹約家っていってくれないかな!?

 オーガ売って懐に余裕はあっても

 これからの老後資金を考えたら全然足りないんだしさ!」


  『訂正、ババ臭いですね。不老の癖に……。』


「どうせ中身46のアラフィフだよ!悪かったね!?」





 そしてミニゴリラ達の情報が集まってくるにつれて

 どんどんと私の顔色が悪くなっていくのです……。


「面倒事なんてレベルじゃ無いね……。」


  『ですね……。』


 神殿の地下にはいくつかの入口が存在していた。

 その中には貴族が入る為の通路もあり

 そこにはウィンガード王国の貴族等も出入りしていて

 1枚嚙んでいると思しき人物なども居た。


 それだけならまだ予想の範疇だった。


「こいつ……、こんなところにまでいるのか……。」


  『王族まで絡んでいるとなると話は変わってきそうですね……。』


 それは私が見た事ある、あのライス王子とやらだった。



「おー、おー、一丁前に煙草なんて……。

 軍人の癖に、そんなんじゃすぐ息切れしちゃうよ?」


  『魔法の存在する世界ですから。

   お金さえ出せば、肺ですら綺麗に出来ますので。』


「何か魔法の使い方が間違っている気もするけど……。

 肺??ねぇ、もしかして癌とか難病でも無い??」


  『普通にありますし、難病です。

   どちらかと言えば薬が高額過ぎて手が出せず

   治す事が出来ない、と言う理由でですが。』


「へぇ……。」


  『主だった原因の解らない難病なども

   多く存在していますし、魔法世界独特の病も

   多く存在しています。』


「それがこの神殿における癒しの魔法と

 魔法水薬だけで治されているとか

 そっちの方が驚きだけどね……。」


  『魔法に頼る比重が高すぎて

   医療の発展が見込めないと言うのが実情と

   新薬の開発などもお金と時間が掛かる事から

   地球程盛んではありませんから。』


「ほぼ旧態依然かぁ……。」


  『最も典型的なのは食事上でしょう。

   何しろ食べるものに困る人も多いですから。』


「私も塩と砂糖と胡椒以外を口にしたいんだけどね……。

 醤油と味噌が恋しいわ……。」


 するとファンファーレが鳴った。


「おおおおおおおおお!まさか!まさか!?」



  【ゴリラアーマーがゴリラ能力(アビリティ)「無限大豆(バレル)」をひらめきました】



「……………1から作れってか……。

 あれは職人さんの腕と経験に基づく勘とか

 そういうのがあって作れるものであって

 素人が味噌に醤油なんて作れるかっ!!

 っていうか大豆無いの!?」


  『いえ、あります。むしろ味噌も醤油も別大陸で作られてます。』


「じゃあなんで大豆だけひらめくの!?」


  『いえ、原料が大豆だなと……。』


「無用の長物だね………。」


  『あ、豆腐は存在しません。』


「私ににがりを採って来いと?

 そんな事するくらいなら力任せで絞って

 豆乳でも作るよ……。」



 するとファンファーレが鳴った。


「まさか!?」


  【ゴリラアーマーがゴリラ能力(アビリティ)「無限豆乳(バレル)」をひらめきました】


「うぉぉぉぉぉぉぉい!!」


  『マスターのイメージが明確過ぎたからでは?』


「こうなったら炒ってから

 (オーガ)にでもぶつけてやる……。」


  『その為に赤オーガと青オーガの頭を?』


「あの頭1つ、金貨1枚で買い取るって言われたんだよ!?

 日本円なら100万円だよ!?100万円!!

 なんでそんな高級でリアルな(オーガ)のお面作らなきゃならないのさ!」


  『豆撒きの風習もありませんよ?』


「だろうね、(オーガ)に豆ぶつけるとか怖すぎでしょ。」


  『鬼は外、と言いながら無邪気な子供がお父さんを

   家から追い出そうとする事の方が怖いと思いますが?』


「それは同意する。ゲームは1日1時間!って言いながら

 子供にぶつける方が私には合ってるよ。」


  『それはそれでどうかと思いますが……。』


「もしくは同担にぶつける。」


  『もう鬼関係なくなってますよね。』


「むしろ撒いて当てる方が鬼だと思うよ?」


  『自覚はあるんですね?』


「ある。」


 こんなくだらない話をしながらも

 着々と地図作成と情報収集は進んでいったのです。

星5点満点で「面白い」や「面白くない」と

つけていただけると、作者が一喜一憂します!

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