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【完結済】G-form-girl  作者: ボブ
第4章 ホーレルヒ王国編
42/178

第42話 G と ギャンブル狂想曲。2番

 私はお風呂をどうするか散々悩みに悩み抜いた結果……。


「ゴリラ武器(ウェポン)カモーン!!」


  『武器ルーレット!ジャカジャン!!

   だ〇いじょ〇ぶだぁ~!』


「省略してくれない……?」


 あれから、私はゴリラ、バナナ、(バレル)の表示となった

 ルーレットを「また」回し始めたのです。



  『残念賞のバナナです。』


「もいっちょ!!」


 武器とミニゴリラ達は置いておいて、今回は(バレル)狙い!



「お風呂に入る為の『何か』がきっとくるぅぅぅぅ!!」


  『この世界にVHSとかありませんからね?』



 そしてまた私は寝転がりながら

 ルーレットを見つめていた。


「出ないね……。」

 不思議なのは今までゴリラとバナナの2択。

 つまりルーレットのパネルは2分の1づつだった。


 それが(バレル)が増えた事で3分の1づつになった事で

 本来であればバナナの出る確率が下がって良い筈。


「なのになんで残念賞のバナナばかり出るかなぁ……。」


  『確率ですから仕方ありません。』


「そっか、確率かぁ……………。

 ちょっと待った……。

 このルーレットなら普通に考えれば3分の1で(バレル)

 当たって良い筈なのにバナナばかり出るのが

 確率だから仕方ない……?」


  『はい。』


「……………どうみても3分の1だよ?」


  『ゴリラの神様曰く、戦〇IXAとイド〇とFG〇と

   マギ〇コとToL〇VEの渋さを全て足した感じだそうです。』


「出させる気、絶対無いでしょ!?」


  『そもそもこれは「ひらめき」の救済のようなもので

   本来であればひらめかないといけないのですよ?』


「魔物とエンカウントして戦っても

 HPもすばやさも上がらない癖に……。」


  『そもそもロマンシングな佐賀とは無関係です。

   ひらめき自体は私の担当ですが

   その根源となるものはマスターの記憶なのです。』


「ほぅ、つまり私のせいでひらめかないと?」


  『有り体に言えば。』



 ニクジュバンニが言うには「ひらめき」とは

 瞬間的に思い浮かぶこと。直感的な鋭さではあるけれど

 ある程度の枠に収まっていなければならないのだとか。


「相変わらず解り難い……。」


  『まずゴリラ、もしくはゴリラに則していたり

   模している方がひらめきの難易度が低いのです。』


「うん、それはこれまでの経験上解るけど

 ラから始まるとかナから始まるゴリラ武器とか

 これも則してるの??」


  『ゴリラ→ラッパ→パンツみたいなものです。』


「おお、なんか解りやすくなった……。」


  『ゴリラと言えばバナナ、と言う固定観念が

   則しているというべきでしょう。』


「なら模しているってのは?」


  『……………それが思いつかないから

   私がひらめかないのだと、お分かりにならないので?』


「模している、ねぇ……。」


  『ルーレットと「ひらめき」は同時に出来るようなので

   そこでダラダラゴロゴロしている暇があるのであれば

   ひらめく為の則していたり模しているものを

   頭に思い浮かべた方が建設的だと思います。』


「そだねー……。」





 それから………。

「よーしこいこいこいこいこい、アッーーーーーーー!?」


  『マスター、最早ただのギャンブル狂いの

   中年化してませんか?

   あとひらめきに必要なイメージが

   全く湧いていない気がするのですけど?』


「ゴリラと言えばバナナは野生のゴリラはそもそも

 バナナが生る地域に住んでないって時点で

 最早、泉のようにイメージなんて湧かない訳で?」


  『つまりお風呂はどうでも良いと言う事ですね?』


「良くない!っていうか無理だよね!?

 ゴリラって濡れるのすら嫌がるんだよね!!

 水にすら入らないんだよね!!

 無理じゃん!?無理ゲーじゃん!?!?

 どうやったらゴリラが水に入るなんていう

 イメージが湧くと思ってるのさ!!」


  『それを考えるのはマスターの役割です。

   私はゴリラですから絶対に思いつきません。』


「ゴリラゴリラ……お風呂……水…………。

 プール?」


 そしてファンファーレが鳴った。



  【ゴリラアーマーがゴリラ能力(アビリティ)「無限プール(バレル)」をひらめきました】


「え?」


 そして出てきたのは木樽がそのままプールの形になった

 私が数人浸かれるような、広めのプール……。


「なんでプールが出てくるのかな……。」


  『どうやらダラス動物園に住んでいるゴリラのゾラさん。

   オスの14歳が飼育員さんに与えられた子供用プールに

   入り、喜んで踊ったと言うのが元ネタのようです。』


「どこ調べ……、って元ネタはどうでも良い!

 これでお風呂に入れる!!」


  『どうやって安全を担保するので?』


「ミニゴリラに見張らせる!!」


  『垣根の1つも無しに入るのですか?』


「ぐっ……。ゴリラゴリラ……垣根垣根……。」





 アイディアが出なかった……。


「ダメだ……、隣の垣根は青かった……。」


  『それを言うなら芝生です……。

   そもそも垣根はご自身で作られたらいかがですか?』


SO()RE()DA()!」


 私は頑張った。

 森を切り開く勢いで木をなぎ倒し

 そして手で引き裂いていったのです。


「これじゃただの森林破壊だよ!?

 って刃物っぽいものが『ゴリラグナロク』と『バナナイフ』しか無い!!」





 そして振り出しに戻る……。


  『マスター、寝転がっていないで

   少しはイメージしたらいかがでしょう?』


「刃物にイメージ関係ないよね?

 そもそも武器はひらめかないんだし……。」



 結局、ルーレット頼みに戻る事となったのです。


 それから………。

「よーしこいこいこいこいこい、キタァァァァァァァ!!」


 そしてファンファーレが鳴った。



  【ゴリラ武器(ウェポン)「バナなまくら刀」が顕現されました。】



  『見た目は刀、但しなにも切れない上に

   ダメージを一切与えない特別な刀だそうです。

   他には……一応ダメージは与えませんが

   刺突だけは出来るようですよ?』



「まさかのハリセン以下!?

 使い物にならないからやり直し!!」


 この日、それ以上何かが出る事は無かった。

 そして私は寝ころび、ボーっとルーレットを見つめては

 勝手に増えていくバナナを収納するのに飽きて

 当面、武器ルーレットをしない事を誓ったのです……。

星5点満点で「面白い」や「面白くない」と

つけていただけると、作者が一喜一憂します!

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