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【完結済】G-form-girl  作者: ボブ
第4章 ホーレルヒ王国編
38/178

第38話 G、ウィンガード王国へ。

DE()KI()TA()!」


 ミニゴリラ達の協力によって出来たのは

 細やかな所までが書かれたホーレルヒ王国の地下施設と

 そこへと繋がる地下通路などの地図なのです!


「これで冗談ではない、とするのと共に……。」


 この地図を作っている間に、地下通路から出ていった馬車の

 積み荷の一部を頂戴しておいたのです。


「これがねぇ……。」


 鑑定すると、確かに禁制品が中に含まれた紙。

 それが1枚2枚ではなく1束丸々入手したのです。


「さて、最後は……。」

 その馬車には1頭のミクロゴリラが張り付いていて

 その行先を調べてもいたのですが

 次々と馬車が出ていくものだから

 殆どのミクロゴリラは同じ大陸の各地に散っていった。


 大陸の外まで行ってしまいそうな分については追跡を諦めた。

 ミニゴリラ達は消す事も出来て、回収する手間が無い分

 使い勝手も良かったのです。


 ここで知りたかった事。

 それはウィンガード王国へとこの紙が輸出されていないか。

 されているとしたら、どこで加工されているのか。

 出来ればウィンガード王国の中にその場所が1つでも

 存在しているのが、非常に都合が良いと思ったのです。


 そして判明したのが、まずウィンガード王国の王都デンドルドア。

 この場所が、今私が居るホーレルヒ王国から北に約8000キロ。


 ナックルウォーキングで1日10時間走り続けたとしても

 20日、山越え谷越えなども考慮するとして

 予備日に倍掛けても40日。


 その方向へ、今まさにミクロゴリラが張り付いている

 馬車が旅をしている真っ最中だった。


 近くには冒険者の護衛もついていて

 まぁ厳重とは言い難いけど、是非とも無事に

 到着して欲しい所なのです。



「じゃあ、ミクロゴリラをおいかけよー!」


 一時的にホーレルヒ王国を離れはするけど

 私はそこから出荷された荷物がウィンガード王国内で

 加工される、その場所を突き止めた上で

 同じようにミニゴリラ達に調査をさせ

 それを地図化して、最終的に王都へ持ち込み

 まずは禁制品、と言う所から問題化させ

 その上で嬰児(えいじ)を使って、妖精を生み出している事。


 その失敗作がゴブリンであり、そのゴブリンを放ち

 また嬰児(えいじ)を誘拐している。


 その問題にまで掘り下げられるかが

 私の考えたもので、そこに核心(コア・ハート)

 絡めない事にした。


 そもそも私が優先しなければならないもの。

 それは嬰児(えいじ)たる、幼児たちの命もそうだけど

 この世界に存在する12の神器ですら破壊が出来ない

 「母なる核心(マザー・コア・ハート)」の方だ。


 母なる核心(マザー・コア・ハート)核心(コア・ハート)

 正直、本当に近くまで近寄らなければ

 それを察する事すら出来ないけど、こんな事までしている

 ホーレルヒ王国に1つあるのではないだろうか。


 それこそただの予感でしかないものが

 私には沸々と湧いていた。


 それにウィンガード王国でも

 核心(コア・ハート)を取り込んだ人や魔物が存在していないか。

 そこも気になっていたのです。



  『赤い雨が降らなければ良いのですがね。』


「先日のお返しとばかりに言うね……。」


  『あと1900年もあるのですから、と思えば

   人族にとっては非常に気の長い話ですよ?』


「ま、歳を重ねない私にとっては

 他人事ではないからね、いずれそこにぶつかるだろうし?」


 それこそドラゴンレ〇ダ〇的なものでもあって

 あそこにある、ここにあると解るならまだしも

 ニクジュバンニが近寄らなければ解らないなら

 私が動くしかない訳で?



  『何か打算があると推察されます。

   ……………ああ、そういう事でしたか。』


「勝手に人の頭の中覗かないでくれる?」


  『ウィンガード王国で売られている石鹸が欲しいと。

   そして水(バレル))と熱湯(バレル)を組み合わせて

   お風呂に入りたい、と………。』


「だから覗くな!!っていうかいい加減、お風呂に入りたいんだよ!

 だけど何、この世界!!

 風呂は王侯貴族や豪商だけってどういう事!?」


  『魔物が跋扈するこの世界では、薪1つ手に入れるのも

   安くは無いのです。木を切るのすら命懸けなのですから。』


「まぁ、そりゃ解るけどさ……。

 まさかこの辺りの町のどの宿屋にも

 お風呂が無いだなんて……。」


  『ゴリラアーマーそのものが汚れる事はありませんし

   中の温度は適温に保たれていますが………。

   マスターが綺麗になる訳ではありませんからね……。』


「そう!そこ!!このゴリラアーマーに足りない所!!」


 つまり私は日に日に汚れていっている。

 それは私の身体の代謝によって生まれる

 垢、と呼ばれたり古い角質と呼ばれたりする者達が……。


 まぁ宿屋に行って清拭くらいはしたよ?

 だけど現代っ子である私にとってはコレジャナイ感しか無いんだよ!!


  『水浴びでもなされば良いのでは?』


「誰が魔物が巣くう川や湖に全裸で飛び込むのさ……。」


 水浴び1つ、気軽に出来ない。

 だからこそ私はお風呂に入りたいのだけど

 いかんせん、ただ入るだけでなく

 身体や頭を洗いたいのです!!



  『髪の毛は健康等の効果で、いつまでもサラサラツヤツヤで

   ボサボサになる事はありませんよ?』


「そういう話じゃないんだよ………。

 お風呂ってのはさ……。

 まず日本人の日課みたいなものだからね!?

 ボディケアの意味だけで入るって訳でも無く

 自分自身のこう溜まっているイライラみたいなものとか?

 そういったものを発散しつつ、楽しみつつ

 自分を取り戻すような場所なんだからね!?」



  『僅かに濡れる事すら嫌いゴリラにいくら熱く語られても

   全く同感出来ないどころか不憫でならないと思ってしまう位には

   どこまで行っても解り合える事は無いと思われます。』



「だから何も言ってないのに

 勝手に人の記憶覗いたんでしょうが!!

 背の小さい女性の頭をポンポン軽く叩く人多いけどさ!

 あれ大抵の女性はイラっとしてるからね!?

 何かちっちゃくて可愛い、とか思ってやってるのかもしれないけど

 こっちにとっちゃ髪に触るなボケ、と

 小さいから馬鹿にしてんの?だからね!?」



  『何か妙にリアルな話ですね。』



「作者が知人の絵描きさんが東京に上京してきた時に

 やらかした失敗だからね……ってそうじゃない!!

 イケメンだろうがブサメンだろうが

 許されない事はあるのです!!」



  『はいはい、そういう事にしておきましょう。

   しかし走りながら弱い魔物を捌く位には

   成長したのですね。』


 ニクジュバンニが言う通り、これがホーレルヒ王国の

 ゴブリンかは知らないけど、見つけた魔物は

 片っ端から首の骨をゴキリ、と折っては

 ゴリラコンテナに突っ込み、進む事を最優先していた。


 ただゴブリン率が異常に高い。


  『最悪、ラスティ(錆びた)シールドでぶん殴っておけば

   勝手に死ぬでしょうし。』


「アンデッドの大量発生に貢献するつもりはないからね……。」


 ウィンガード王国の国境そのものには

 壁も無ければ関も見当たらなかった。


 これは存在していないのかな?と思いきや

 巨大な砦のようなものが、すぐ近くに見えた。


  『ラスティ(錆びた)シールドを展開します。』


 ニクジュバンニの言葉に、まだ把握が出来ていない

 何かしらの攻撃がくる。


 そう思った私はすぐにラスティ(錆びた)シールドを

 砦に向けて構えたのです。

星5点満点で「面白い」や「面白くない」と

つけていただけると、作者が一喜一憂します!

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