表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結済】G-form-girl  作者: ボブ
第10章 オラクル聖王国編
171/178

第171話 G の パーティー


「で、ついてくるつもり?」


「当然だ、これでもオークビッツ族の勇者としての

 力を得たんだ。勇者と言えば世界を救うのは当然だろう!」


「てな感じ何でよろしゅう。」


 まぁタブロクが立ち直った、と言うか

 三平から色々と習った結果、勇者足れる!とかで

 世界を救うだのと、やっぱり色々拗らせているようだ。


 三平はどちらかと言うと暇だから、という理由らしい。



「片や拗らせてて片や暇人とかそんなの連れ歩く程………。

 まぁいいか。」


 そういえば地球でデコイ、と言う名の壁役を得たんだった。

 それと別のデコイ、壁役だと思えば……。



「あんさん、心の声が駄々洩れとるで……?

 まぁわいはまず死なんからええけど……。」


 三平は魚頭人身で、魚の中にも心臓はあって

 人の身体の方にもあるので、どちらかが残っていれば

 死ぬ事はないとか……。


 と、言うか神様とやらはどうやってこの奇妙極まりない

 生物を誕生させたのだろうか。


「せやから心の声が駄々洩れとるで?」


「いいんだよ、特に隠すものではないし。

 まぁどちらも餌には向いてそうだから良いよ。

 片や無限に湧く魚で、片や黒豚だし。」


「酷い言われようやな。

 それにしてもあと5人やっけ?」


「なんで知ってるのさ。

 あんたちょくちょくやってくる割にその辺り

 全く触れなかったでしょうが。」


 なんでも神様から神託があるとか。

 どこの神様だよ、と思ったけど

 邪神たる元創造神や、現創造神であるガングレリより

 もっと立場が上の神様らしい。


 その神様が自身でどうにかすりゃ良いって話にも思えるけど

 基本的に干渉しないのだとか。


「そうだ!」


 そう言えば三平に渡すものがあったのを忘れてた。


「はい、あんたなら着られるらしいよ?」


「わいに何求めてるのか知らんが、これ着たら

 間違いなく『なろう』から追い出されるで?」


 前に手に入れた「あぶない水着」

 見た目はスクール水着(旧スク)なのに男性専用で

 かつ胸の股の部分の布が無い代物。


「その褌の上から着たら?

 っていうか男性用だから私着られないっていうか

 ゴリラアーマーあるし……。」


「そもそもわいが着て誰得や……。」


「魚人萌えな人がいるかも?もしくは魚人推し?」


「カープ女子でも推してくれへんで?」


 三平も流石にこれはない、と言う事で

 豪華な魔法のゴミ箱へと入れ蓋を閉め、瞬時にゴミとして処分した。





 そしてついてくる、といったタブロクと三平を連れ

 オラクル聖王国へと向かうも、一気にスピードダウン。


 三平はもう常識的な生物では無い、と考えれば

 私のナックルウォーキングについてきても

 特に驚きはしなかったけど、タブロクはオークビッツ族と言う

 まぁ豚の獣人であって、時速80km/hで進む私に

 まぁついてこられる訳もなく……。



「急いで乗り込むはずが、このスローペース感……。」


 移動も儘ならず、夜営しながら進む事になるだなんて。


「まぁええやないか。

 1人で乗り込んだところでまだ5人もおるんやろ?

 それで母なる核心マザー・コア・ハートは7つもあるんやろ?

 一度に来られても困るやろ。」


「その為のあんた達じゃないの?」


「はっはっは、御冗談を。

 わいらで精々1人相手するんが精々やろ。」


「役に立たない壁だね。」


「おい、さっきから壁だの何だのと酷い言い様だな。」


「事実だから仕方ない。

 精々私の役に立ってくれないとね。」


「お前……。」


「待てやタブロク。」


「何だよ師匠……。

 俺が奥義の習得をした以上は

 こいつが居なきゃどうにもならないって訳じゃねぇだろう。」


「いや、リラはん以外には無理や。

 核心や母なる核心はタブロクに教えた奥義で

 回収する事は出来ても破壊は出来ん。

 ちゅうかそもそも破壊なんてしとらんのやからな。」


「破壊してない?」


「リラはんのあれはなぁ……。」


「三平。」


「ちょい喋り過ぎか?」


「あんたがそれを喋るのは駄目でしょ。」


  『マスター、何の話でしょうか。』


 っていうかあんたまで参加してこないでよ、ニクジュバンニ。

 普段私にしか話しかけない癖に、なんでゴリラアーマー通して

 普通に喋ってるんだか……。


「ニクジュバンニ、あんたも知らなくて良い事だよ。」


「それでええんか?あんさん……。」


「そうだね、わざわざ殺されてまでこんな異世界にやってこさせられて。

 その結末がこれってのはね……。」


「邪神に教えられたか?」


「まぁね……。」


  『……………まだマスターは私に

   隠し事を……と言ってももうそんな領域は無い筈なのですが……。』


「領域?1つだけあるやろ。」


「三平!」


「…………ま、当事者がこれやさかい。

 その覚悟を無駄にするんはよろしくないで?」



 マスターは最早隠し事を出来るような状態では無い筈。

 ゴリラアーマーの全権を渡された以上は。

 ならどこにそんなものを隠しておけるのか……。


「ニクジュバンニもそんな事考える位なら

 あと5人、どうやって倒すのかを考えた方が

 よっぽど前向きだと思うけど?」



  『私に隠し事をしたまま、事が為せると。

   本気でお思いですか?』


「……………まぁ、そんな難しい話じゃないよ。

 そもそも誰でも気が付く話だよね。」


「誰でも気が付く?」


「タブロク、お前は参加すべき話やないで。」


「なんでだよ!」


「お前はこの世界に生まれ、この世界に住んどる。

 そして事が終わってもこのままや。

 老いて朽ちるまで人生を全うし終われるんや。

 わいなんてそれすらもあらへん。

 わい自身に自らの命を終わらせる事は出来へん。

 やが、それでもわいはまだ幸せな方やで?

 リラはんに比べればな。」


「三平、全部話すつもりでいない?」


「いやぁ、もう話してしまった方が早いやろ。

 つか、すぐに至るやろ。

 リラはんの…「三平!」……そんな怒る事でもないやろが……。」


  『なるほど、理解しました。

   マスターは隠している訳では無く

   少し考えれば解る事だから考えないようにしてただけですね。』


「チッ、三平め……。」


「何の話だよ……。」


  『マスターの身体は神によって創られたものです。

   そしてその体内には108ある核心のうちの1つが

   起動しないまま埋まっています。』


「それがどうしたってんだ。」


  『母なる核心1つにつき、9つの核心が連動していて

   母なる核心が潰されるとそのまま9つの核心も消えます。

   最後の母なる核心を潰した時。

   マスターの体内の核心も消えます。』


「………?

 それって良い事じゃねぇのか?」


  『身体の中にある核心が消えるのです。

   身体の中にポッカリと空洞が出来たら

   どうなると思っていますか?』



「ただ空になるだけじゃねぇのか?」


  『それで済まされれば良いのですが。』


「はい、2人共外れやで。な、バレやせんやろ?」


「三平がヒントなんて与えなければそれで済んだんだけどね。」


「っていうか答え言って良いか?」


「良い訳あるかぁ!

 つかこんな夜中にしんみりする話とか

 私好きじゃ無いんだけど!?」


「なら怪談話のがお好みか?」


「もっと好きじゃ無いんだけど!?

 っていうか苦手で嫌いな部類なんですけど!?」


「じゃあわいのとっておきでも話すか。」


「苦手って言ったんだけど!?

 嫌いだって言ったんだけど!?!?」


 三平の口はそれから止まる事は無かったのです……。

星5点満点で「面白い」や「面白くない」とつけていただいたり

ブックマークしていただけると、作者のモチベが上がります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ