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【完結済】G-form-girl  作者: ボブ
第10章 オラクル聖王国編
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第167話 めざましゴリラはじまるよ!!




 あれからリラは海底に沈み切るまで意識が戻らなかった。



  『仕方ありませんね、ゴリラ能力(アビリティ)「Gアラート」発令!!』


  『深夜0時!深夜0時!めざましテ〇ビ、はじまるよ!!』


「はっ!……どこからか高山み〇みさんの声がっ!!

 っていうかデジャヴ!?」


  『現在は2代目で大岩Larry〇志さんだと

   第74話の時にも言った筈ですが?』


「っていうかなんで0時に起こすのさ……。

 開始時間は4時だよ……?」


  『時間はどうでも良いのです、問題はここが海底だという事です。』



 私がプリミティブ(原始)フォームとなった後、意識が無かった事。


 しかしプリミティブ(原始)フォームによって


 ピオーネを倒し、ピオーネとキャサリンの母なる核心(マザー・コア・ハート)を消滅させたのだそうだ。



「ほぅ、私が居ない間にそんな事が……。」


  『マスターはしっかり居ましたからね?

   意識が無かっただけで、そのご自慢のスットンな

   幼児体形はゴリラアーマー内にあったんですよ?』


「あんた、バージョン上がって毒舌具合も上がった?」


  『多分気のせいです。』


「まぁ、倒したのは解った。

 どう倒したのか全く解らないけど。」


  『それは気にしない方が心の安寧には必要な事です。』


「……………マジデ?

 なら聞かないでいいや。

 そういえばプリミティブ(原始)フォームが使えたんだから

 ゴリラアーマーのレベル4フォームが解放されたよね!?」


  『それについてはどう戦ったかに関連しますが

   私の権限でプリミティブ(原始)フォームは封印しました。

   フューリアス(怒り狂う)フォームを遥かに超える酷いもので

   恐らく未来永劫、使わない方が良いと思われます。

   敵、獲物と認識した相手が死ぬまで方法を問わず

   死に至らしめる、なんとも酷いものでした。』



「……………相手が核心(コア・ハート)持ちだとしても?」


  『え?』


フューリアス(怒り狂う)フォームで私が問題視したのは

 敵でも、核心持ちでも無い相手に対しての事。

 だけど核心持ちは別だよね?

 私が核心を抜き出せば、それで死んでしまう訳だし

 握り潰せば結果としては同じ事だよね?」


  『……………そう言われてしまえば何とも……。』


「まぁ封印あれこれは置いておいて。

 で、新しいフォームはどうなのさ!!」


  『それが………無いんです。』


「無い?」


 ニクジュバンニが言うには、フォームが存在しないという無いではなく

 その情報閲覧が一切出来ない、と言う意味での「無い」だった。


「どれだけの数が存在するかも解らないの?」


  『それは解ります、1つだけです。』


「1つ……。」


  『それともう1つ判明している事として

   ゴリラアーマーのレベルは5が最大上限のようです。

   現在レベル4のフォーム1つを使用する事で

   レベル5へと昇格し、そしてレベル5にフォームが1つ。

   つまりあと2つのフォームしか無いのですが

   フォーム変更に必要な名称、そしてその内容が解らないのです。』


「数だけは解るんだ……。」


  『はい、詳細も一応何かが書かれている事は解るのですが

   何しろ私が解る範囲での言語ではないのです。』


「いつものググったり、世界の記憶(アカシックレコード)とやらで

 調べたら解ったりしないの?」


  『通信は全て遮断しました……。

   マスターは意識を失う前に声を聞きませんでしたか?』


「あー……ゴリラの神様?」


  『やはりそうなんですか………。』


「?」



 ゴリラの神様は消滅している。


 そしてあの声は地球で勇者、と言う名のダンジョン・コアを

 破壊した事による報酬、として

 恐らくゴリラの神様の存在が戻った……?



「神様って生き返る、っていうか存在だから

 一度消滅した存在が元に戻るなんてあるのかな?」


  『そのような例は聞いた事がありません。

   そもそも数多の神々は唐突に誕生するとは知っていますが

   それぞれの世界の創造神様が生み出す訳ではありません。』


「ならあのゴリラの神様は何なんだろうね。」


  『それも解りません、少なくともその干渉等を全て断つ為に

   全ての通信能力を遮断したのです。』


「うーん……………。

 って私が悩んで考えた所であんたが解らない事が

 解るようになる訳でも無いし。

 今は進むしかないかな。」


  『進む、ですか?』


「全てのぶん殴って、邪神の身体と精神。

 その全てを握り潰す!!」


  『握り潰す………そう言えばなんで私は復活と言ったのでしょう……。』


「はい?今なんて?」


  『いえ、私はその自称ゴリラの神様と対話した時。

   何故か邪神、つまり元創造神の復活が任務であると……。』


「握り潰して消滅させちゃってるのに?

 なんで復活するのさ……。」


  『だから変だと思っているのです!!

   なんで私はそう思ってしまった、言ってしまったのかと……。

   そして自称ゴリラの神様は、それが任務で合っていると……。』


「ふーん……よく解らないけどさ。

 ならそういう事なんじゃない?」


  『いや、そういう事とか言われても

   全く解りませんって……。』


「やれる事をすればいいんだよ。

 後悔するのも、立ち止まるのもその時になってからで良いんだよ。」


  『マスター、頭おかしくなりましたか?』


「やっぱりあんた毒舌のレベル上がった!?」



 解らない事は解らない。


 ニクジュバンニがフォームを1つ封印し

 そのゴリラの神様と思しき存在の干渉を通信遮断と言う方法で

 断ち切ったのなら、それはそうするべきだと思ったのだからしたのだろう。



「って事で良くない?」


  『それが良いのか悪いのかすら解りません……。』


「ま、それで良いじゃん。

 そもそもニクジュバンニは地球のゴリラの神様の眷属なんだからさ。」


  『………え?

   それはどういう意味ですか?』


「あんたはこのゴリラアーマーに宿っている地球の神様の眷属。

 私はこの世界に新たな身体を貰って、半ば生まれ変わったと言って良い筈だよね。

 つまりもう私はこの世界の存在って事だよね。」


  『……………確かにそういう事になります。』


「ならこれは私の戦いなんだよ。

 私はこの世界でこれからも生きていかなきゃならないんだからさ。

 年末の掃除を早めにするようなもんでしょ?」

 

  『何故、年末の掃除に例えるのですか……。』


「何故?そりゃ私のこれからの生活の安寧を守る為。

 それと………。」


  『それと?』


「教えなーい!」


  『ナナナンデスッテー!?』


「あんた、私に秘密にしている事が多いからね。

 たまには私だって秘密にする事位あるんだよ?

 あのガングレリですらまだ気が付いていない秘密がね……。」



 マスターはその後、高笑いしていましたが

 少なくともこの日の光すら届かない海の底でする事では無いのです。


 そしてマスターが秘密にしている事がある。


 それは今の私にはありえない事です。


 ゴリラアーマーを通して、マスターの考えはお見通し。


 そうでなければおかしい筈なのに、秘密とやらについて

 まったく理解出来ない。


 これが嘘であるならば、嘘である事が解るのです。


 それすらも解らない。


 バージョンが上がったから、等と言う事は無いと思うのです。


 だけど私の心は「マスターは何か隠し事をしている」と

 経験上、感じられる事に何か嫌な予感がするのです………。

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