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【完結済】G-form-girl  作者: ボブ
第9章 逆海底地下迷宮編
164/178

第164話 42段目? いえ、164話です。

これより第二部、と言ってもほぼ終盤ですが再開です!

このまま最終話まで突っ走るつもりですのでよろしくお願いします!



 ※163話と164話の間に起きた事は

  別作品「学園の階段」をご確認ください。


 気が付けば、その場から姿を消した筈のリラは

 同じ場所に立っていた。



「っしゃあ!これで頭数といざと言う時の被弾役デコイゲット!!」



  『マスター、私の出番が無かった上に

   弱いからと高校生に被弾役ですか……?』



「えー、だって勇者倒したんだよ?

 地球救ったんだよ?

 その位してくれても良くない?」



  『常識とか道徳とかに照らし合わせて

   本当にそう思うのですか?』



「え?私を殺したあんたが言う言葉?」



  『…………問題無いようですね。』



「でしょ?っていうか創造神に能力を貸し与えられて

 回収される所を貸しっぱなしにしてもらったんだし?

 これから模擬戦でもやって鍛えればなんとかなるんじゃない?」



  『マスターは神器を着ているアイテムチートですからね?』



「そう、そこだよ!なんであいつらあんな格好良い衣装なの!?

 私なんてゴリラだよ、ゴリラ!!」



  『超イケてるではないですか、ゴリラですよ?』



「あー、ゴリラのあんたに聞いた私が馬鹿だったらしい……。

 で、話は戻るけどここからオラクル聖王国までどういくのが良いかな?」



  『大体の位置はオートマッピングの状況から解りますので

   このまま海の上をニンジャフォームかつナックルウォーキングで

   駆け抜けるのが現状の最善手では無いでしょうか。』



「ふむ……理由は?」



  『人の居る所を通ると大抵マスターは

   何かしらに巻き込まれるからです!』



「うん、多分間違っていない気はするけど

 時間掛かりそうだね……。」


 私はそこから海へと出て海面を走り、オラクル聖王国を目指したのです。


 但しそんな事が許される事も無かった。


 唐突に腕に痛みが走ると共に、ニンジャフォームだったからこそ

 海に引き摺り込まれはしなかったものの、両腕がそのまま掴まれたのです。


 その力は強く、私はそのまま前へと1回転。

 足は宙に浮き、そのまま背中から海面へと叩きつけられたのです。


「っ痛ぁ……ってハサミ!?」


 私の両腕を掴んでいたのはハサミ。


 チョキチョキチョッキンナな方ではなく甲殻類。

 カニやロブスターなんかの手の方のハサミで

 しっかりと掴まれていたのです。


「うっ……腕が上がらない!!」


  『マスター、フォーム変更を!』


「べ……ベーシックフォーム申請、マテリアライズ!!」





 海面に引っ張られたまま、腕の上がらなかった私は

 ニクジュバンニの指示でベーシックフォームへ。


 これによって海の中に引き摺り込まれはしたものの

 海面から腕が離れず動かない、と言う事からは回避出来たのです。


「うごごごごごごごぉぉぉぅ!?」


 そのまま海中をとんでもない速度で引き回される事に。


 その先頭に居たのは、甲殻類のようなハサミが手の………女性?


 そういえば蟹座ってあったね……。

 もうオラクル騎士団とやらが動いてきたって事でしょう。


 水だから土?


  『マスター、確かに水は土に弱いですがこの水は海水であって

   それを凌駕出来る程の量を出そうとすれば魔力が枯渇しかねません!!』


 かといって四大属性は火、水、風、土であって

 雷と言う属性は無い……。


 あれ?雷属性って無かったっけ……。


  『雷属性は風属性の上位系統です!』


 ならウィンドフォームで出せる?


  『出る訳ありません!水中で放電したらマスターも感電します!』


 駄目かぁ……。


 それにしても両手が拘束されて、海の中を引き回されても

 意外と冷静にみられる自分がなんか変な感じがする……。


 っていうか最初は痛くかったけど

 水中に入ってからはそうでもない事に、少々戸惑っている。



「で、そこのカニ下目かもくだかヤドカリ下目だか知らないけど

 このまま引っ張り続けるつもり?」


「チッ、これだから化け物相手は嫌なんだよ!!」


「あんたも母なる核心(マザー・コア・ハート)を持ってるなら

 十分化け物だと思うけど?」


「はっ!あんたみたいに水中でも苦しむ事なく

 平然としていられるような化け物に化け物なんて言われたくないね!!

 私はオラクル聖王国所属、オラクル騎士団序列4位!

 巨蟹宮(きょかいきゅう)のキャサリンってんだよ!この邪神(もど)きが!!」


「面白い事言うね、あんた邪神の力使ってる癖に

 私を邪神擬きとか、そういうのブーメランって言うんだよ?

 それにこのゴリラアーマーはね!!

 邪神じゃなくて、ゴリラの神様の神器!

 せめて言うならゴリラ擬きって言って貰いたいよね!!」


  『マスター!流石の言い回しです!!

   ついに身も心もゴリラに染まってくださったのですね!?』


 や、それはないわ。

 精々ゴリラ擬きが限界で、私はあくまで人間だよ……。



「大猩猩如きが私の領域でベラベラと!!」


「カニの癖に真っすぐ歩いている、って言うか

 泳いでいる分際でやけに偉そうだね?

 っていうかガングレリから聞いてないの?

 私、深海まで引き摺り込まれても上がってこられるし

 何より酸素とかいくらでもあるから溺れないよ?」


「なぁに!すぐに解るさ!!」


 海中を引き回された挙句、やっと両手が解放されたのは渦巻く海だった。


 渦が多く発生している場所なんだろう。

 海底も然程深くなく、沈没船なども見える事から

 いわゆる海の墓場的な場所なのかもしれない。


「さぁ、ここであんたを殺して私はさらに上にいく!」


「あっそ、頑張ってね。ニンジャフォーム申請!マテリアライズ!!」


 私は両手を解放された事でさっさとニンジャフォームになり

 海面へと浮上したのです。



  『良いのですか?マスター。

   あれでも母なる核心(マザー・コア・ハート)持ちですよ?』


「なんで私があれに付き合う必要性があるのさ。

 今の私の目的はオラクル聖王国をぶっ潰しに行く事であって

 あのカニカニスキスキ鍋料理を相手にしないといけないの?」


  『トレでピチでカニじゃなかったですっけ?』


「J〇SR〇C対策、登録されてるらしいよ?

 難波のモーツァルトの作曲だし?

 個人的にはカニ食べた―い!のCMの方が耳に残ってるけど。」


  『そういえばご自宅の近くにありましたね、レッド□ブスター。』


 そんな会話をニクジュバンニとしていると

 今度は足をハサミで挟み掴まれて、またフォームを戻して

 海中へと戻っていく事に。



「なんであんたそんな余裕なのさ!!」


「え?だってハサミで私の腕も足も切れてないから

 多分、あんた私に勝てないよね?」


 甲殻類の挟む力なんて精々ヤシガニ下目の360kgが限界だった筈。

 カニ下目なら、その1/3くらい。


 現状、私の足も千切れるどころかまぁ我慢出来るレベルの痛み。


 先程は唐突だった事もあったけど、少し力を籠めれば

 ほぼほぼ痛みは無いに等しいのです。


「挟む以外、何か出来るの?」


 どちらの下目でも、挟む力はその構造が大きく係わっていて

 素材そのものの力では無い上に精々鋼鉄程度の硬さの筈。



  『カニヲタクですか?』



 疑問に思った事は調べて解決していくと

 なんら生活には役に立たない無駄な知識が溜まっていくんだよ……。

 まぁ主に鼻の穴にザリガニのハサミを挟んだらどれだけ痛いかを

 お笑い番組で見て、気になって調べただけなんだけどさ……。



「挟むだけが能だと思っているなら大間違いだよ!!」


「大体蟹の怪人は雑魚って相場が決まってるんだよ!!」


 カニ、じゃなかった。

 巨蟹宮のキャサリンも、私が碌に相手として見ていないからか

 妙にイラついてるようだけど……。


 私もオラクル聖王国へ行く旅路を邪魔されて

 中々にイラついてるんだよね……。


  『是非ともゴリラは水に弱い、のではなく

   苦手なだけなのだとここで証明するのです!!』


 いや、それは目的じゃないよ?ニクジュバンニ……。





 【ゴリラアーマーがスキルポイント8を獲得しました。】

  スキルポイント合計:29


 核心(コア・ハート)の残り数:99

 母なる核心の残り数:11

 邪神の復活まで残り:2700年

星5点満点で「面白い」や「面白くない」とつけていただいたり

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