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【完結済】G-form-girl  作者: ボブ
第9章 逆海底地下迷宮編
155/178

第155話 G と D6層ボス部屋 前編

「ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛!!」


 大猩猩が私の指差しに怒りを露わにした顔から

 一気にドラミングへと移行した時だった。



「なっ!?」


 大猩猩のドラミングで部屋が大きく揺れ始めたのです。

 まるで地震のように揺れ始め、天井が崩れ落ち始めてきたのです。



  『マスター!』


 私は落下物を避けるように、地面からほんの僅かに

 ブースターフレイム(推進炎)で浮き

 スラスターフレイム(制御炎)で前後左右に動きつつ

 バーニアフレイム(調整炎)でバランスが崩れないように

 姿勢を維持しつつ、ドラミングが終わるのを距離を取ってみていたのですが……。



  『天井が即座に修復されています!』



「解ってる。」



 大猩猩のドラミングで天井が崩れ、地面に落ちてきてはいるものの

 まぁ不思議な事に落ちてきた天井はそのままなのに

 天井自体は崩れ落ちてすぐに元通りになっているのです。



「つまり終わりはないって事か……。」



 しかしどうやら大猩猩の狙いはここにあったらしいのです。

 避けるだけ避けてみれば、地面に平らな場所は無く

 真ん中がやけに(うずたか)く瓦礫が積まれた山のようになっていて

 崩れやすい岩山のような状態。



 ここからどう攻撃に移ってくるかと思えば

 まさかの投擲!?


 この(うずたか)く積まれた天井が崩れ出来た山に登り

 そこから瓦礫を掴んで、私に投げつけてくる投擲攻撃。


 しかも投げる速度が速い!


 デュプレックス(重複)ブレイズ(火炎)フォームの炎で

 低く飛んでいる私を捉えるのではないかと思う位に正確で

 かつ素早く投げてくるのです。



  『予想進路が読まれています!』



「んな事解ってるよ!だけどこのブースターフレイム(推進炎)

 スラスターフレイム(制御炎)バーニアフレイム(調整炎)、3つの

 威力調整が難しくて、曲がるように飛ぶのが難しいの!!

 つか制御してくれない!?」



  『そんな芸当、私に出来る訳が無いではないですか。

   私ゴリラですからね?』



「私は人間なんだけど!?

 出来ない理由がゴリラって酷くない!?」



  『そもそも空を飛ぶゴリラがおかしいのです!』



「開き直るな!!腰の曲がった類人猿が背筋を伸ばして

 人になったんだから、今度は反り返って空飛ぶ番じゃ無いの!?」



  『どこのサマーソルト理論でしょうか。』



「いいから制御してよ!私1人の魔力操作じゃ追いつかないんだからっ!?」


 なんてニクジュバンニと言い合いながら飛んでいたら

 次々と崩れた天井の瓦礫が私に向かって当たり始めたのです。



「駄目だ!方針転換!メカニカル(機械仕掛)フォーム申請、マテリアライズ!!」



  『メカニカル(機械仕掛)フォームを承認。

   マテリアライズ(具現化)!!』


 私の全身が燃え盛る炎から機械的な部品で覆われていく。

 赤、黒、黄のトリコロールカラー(3つの色)に胸にゴリラの顔。

 まさにロボゴリラのような姿へと変わったのです!



「ゴリラシールド!!」



 私は手を大猩猩の方へ向けてシールドを展開!

 ゴリラ・シールドは掌を突き出して張るバリアのようなもので

 掌に触れる前に、瓦礫は次々と様々な方向へと弾かれていったのです。



「さらにミニゴリラ、メカニカル(機械仕掛)仕様!かもーん!!」


 私の周囲には私そっくりな掌サイズのミニゴリラ達が現れ

 次々と宙を舞って、大猩猩へと突撃。



「全員、ゴリラシールド展開!!」


 大猩猩に迫ったミニゴリラ達には攻撃ではなく

 ゴリラシールドを張らせたのです。


 それによって大猩猩がいくら私に瓦礫を投げつけようとしても

 ミニゴリラ達のシールドに当たり、次々と落下。




「他に使えそうな武器とか無いのかな……。」


 メカニカル(機械仕掛)フォーム自体は殆ど

 リアルロボットとスーパーロボットの融合に近いようなものなのだけど

 ライフルからはバナナの皮が撃ち出されるし

 サーベルからもビーム(光線)ではなくピール()と言う事で

 バナナの皮が柄からニュルニュルと出てくるだけ……。


 仕舞いには胸のゴリラからの攻撃は強力だけど

 エネルギーを全部使い切ってしまうので

 外せば12時間はメカニカル(機械仕掛)フォームになれなくなるし……。



  『どうやらロケットパンチがあるようです!』



「おお!それだよそれ!!」



  『ゴリラ・マグナムと言う名前だそうです。』



「よっしゃ!ゴリラ・マグナム!!」


 まずは左手でパンチをしながら叫ぶと

 左腕のメカニカルな部分が大猩猩目掛けて吹っ飛んでいったのです。


 一応、骨格?なのかな……?

 外側のド派手な部分だけが飛んでいって

 キチンと腕らしきものは残っていたのですけど

 何故か同時に胸のゴリラの口から何かが出てきた。



「なにこれ……。」


 何か見た目はゲーム用のコントローラーと言うか……。

 まっ黄色のハ〇ソンジョイスティック??



  『あのゴリラ・マグナムはこれで操作する必要があるようです。』



「言うのが遅い!?」



 既に吹っ飛んでいったゴリラ・マグナムこと

 ロケットパンチは大猩猩を逸れ、先にある部屋の壁にぶつかったあと

 そのままゴトンと音を立てて落ちたのです……。



「っていうか戻ってこないの!?」



  『落下しきる前に操作して、戻さないと駄目なようです。』



「っていうか8方向レバーにボタン2つでどうやって

 立体的な動きを出すのさ!!」



  『上下左右で方向を選んで、Bボタンの長押しで加速。

   Aボタンでジャンプのようです。』



「ロケットなのにジャンプ!?」



  『スタートボタンで一時停止、セレクトボタンで2人プレイが可能なようです。』



「何、2人プレイって!!」


 セレクトボタンを押すと、もう1つハド〇ンジョイスティックが出てきた。



  『2プレイヤー側の上下左右で前進、後進、左旋回、右旋回で

   Bボタンで加速、Aボタンでジャンプのようです。』



「絶対2つも加速いらないよね!?ジャンプとか1つたりともいらないよね!?

 どう考えても1人で2つ同時に動かさないと駄目ってやつでしょ!!

 どこのダ〇スダ〇スレヴ〇リ〇〇シ〇ンさ!!」



  『随分念入りな隠し方ですね。』



「睨まれたくないからね……。」



  『背面プレイする程には好きでハマってたのにですか?』



「だから私の記憶を探らない!!」



 とりあえずメカニカル(機械仕掛)フォームには

 碌な武器が無い、とだけは解ったのです……。

星5点満点で「面白い」や「面白くない」と

つけていただけると、作者が一喜一憂します!

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