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【完結済】G-form-girl  作者: ボブ
第8章 魔導列車編
146/178

第146話 G と テイムモンスター。

「マジデっ!?」


 私の目の前に見える画面には

 しっかりとステレオタイプトトータスが使役獣となった事。

 その細かい情報まで書かれていたのです。



「ステレオタイプトトータスの……両性!?

 体長57メートル、体重550トン?

 どこの超電磁なロボ……。

 っていうかさ!?確かにそういう創作物とか知ってるけど!!

 こんなでかい使役獣が最初のテイムっておかしくない!?

 Bランク冒険者がSランク魔物をテイムとかおかしいよね!?」



 そこまでおかしい話では無いらしい。

 そもそもテイム、と呼ばれる飼いならし行為には

 2つのタイプがあるのだとか。


 1つ目が一番多いタイプで魔物を痛め付けて屈服させて

 使役獣とする方法。


 2つ目が魔物に好かれたりなどし

 魔物自らが使役獣になりたいと自ら望んでなる方法。


 前者はどちらかと言えば好戦的な魔物相手で

 魔物に自らの強さを誇示し、叶わないとさせた上で

 どちらかと言えば強制的に使役させるのだとか。


 一番テイムし易い方法ではあるものの、大抵は心が折れていて

 その分、弱体化していて多くの冒険者達が

 どちらかと言えば使い捨てに近い形で扱う事が多いのだとか。


 後者は魔物を屈服させた上で

 魔物に仕えるに相応しい、とかついていきたいと思わせるか

 屈服かどうかに関係なく、魔物が望んでなる場合で

 こちらは心が折れていない分、本来の能力を十全に使える事が

 非常に多いらしい。


 あとは従魔、と言うものもあるらしいのだけど

 こちらは特殊な能力が必要なものだそうで

 私には無理、と言うより世界でも従魔を連れられる人は

 非常に少ないそうで、どちらかと言えば契約の1つで

 主と従者のような関係になり、主が死ぬと

 従者も死んでしまう代わりに、主の能力の一部を上乗せ出来て

 テイムよりは強い魔物となったり、進化したりと

 様々な恩恵が授かれるとか。



「つまりステレオタイプトトータスが私の使役獣に

 なりたいと思ったって事?」



  『何を今更、と言いたくなりますが

   バナナで餌付けしまくったではないですか……。

   亀類は柑橘系の果物ではなく、リンゴやバナナなど

   甘い果物に魅かれるのですよ?』



「それ、私じゃなくてバナナに使役されたいと思ったのでは?」



  『何故食べる対象に使役されたがる魔物が居るのですか……。』



 とりあえず使役獣になってしまったものは仕方ないらしいのと

 ステレオタイプトトータスが使役された事で

 このグルグルと延々に回り続けるといった行為から

 抜け出してしまったらしいのです。



  『使役された事で、マスターの命令が優先化されるからです。』



「ほぅ……。」



  こういう懐かれるケースの場合は

  しっかりと満足いくだけの食事を与え

  可愛がっていれば、ほぼほぼ命令を聞いてくれるとか。


  但しこの場合の主と使役獣という関係は

  ステレオタイプトトータスから申し込んだものなので

  この関係を終わらせるのもステレオタイプトトータスからになるのだとか。



  『まぁ食事を与えない、雑な扱いをする等で

   魔物側から関係を終わらせる事も多いかと。』



「ぶっちゃけ押しかけ女房しておいて、勝手に愛想がつきて

 去っていくようなものだと思うんだけど?

 私にその辺りの決定権は無いのかな?」



  『ありません、そもそも屈服すらしていませんから

   恐らくマスターの強さなどで判断したのではなく

   ついていけばバナナが食べられる、が

   ステレオタイプトトータスのテイム理由かと……。』



「まぁバナナが無限に出せるから良いけどさ……。

 普通ならとんでもなく食費が掛かるって事だよね?」



  『歩く国家予算が何を……。

   別に食事は草原の草でも木の皮でも木でも

   植物なら食べますから、良いのでは?』



「それはそれでどうなんだろう……。」



 試しに草原まで移動して、バナナを山積みにし

 どちらかを一生食べ続けないとしたら?と問うと

 バナナまっしぐらだったのです。



「バナナで良いらしい……。」



  『木は食べさせましょうね?

   ゴリラと同じで塩分は恐らく

   木からの摂取でしょうから……。』



「ところでこの子、どう連れ歩けば……。」



 なんでもテイムした魔物が1匹でも居れば

 その主、つまり私に1つの能力が追加されるのだとか。


 それが使役獣専用の異空間収納。

 この体長ステレオタイプトトータスがそのまま入るし

 入った先ではキチンと時間が経過して過ごせるらしいのだけど……。



  『使役獣しか入れませんので、中がどうなっているかは

   私もマスターも見る事が出来ません。』



「食事はどうすれば……。」



 この場合は主の異空間収納から直接入れるか

 使役獣専用の異空間収納の入り口だけ開けて

 そこから入れるか、だそうで

 私の場合はゴリラコンテナから直接入れられるとか。



「あとは量か……。」



 と、思ったけど鑑定したらキチンと出てきたのです。



「意外と少ない……?」


 食べ貯めが出来るそうでステレオタイプトトータスの頭と

 同じくらいの食事と少しの水があれば足りるらしいけど

 少なかったら自分で出てくる事が出来るので

 要求するように言っておく。



  『マスター、重要な事をお忘れです。』



「名前だね!」



  『いえ、冒険者ですから冒険者登録証に

   ステレオタイプトトータスをテイムしていると

   登録する事です……。』



 名前じゃ無かった……。



  『いえ、名前も必要ですよ?』



 必要なんだね……。

 私は必死に考えたのです。

 ステレオタイプトトータス、性別は特になし。


 これは単体でオスメスが変わり、卵を産めるようにという事らしい。



「……………亀ってどれだけ卵産むのかな……。」



  『大体初夏くらいに10個程だそうです。』



「1年で10匹づつ増える?」



  『そういう事になります、ただステレオタイプトトータスは

   常動化している事からそのまま卵を捨てていく形になります。

   温めもしないですからほぼ増える事はありません。』



「そっか、野良猫拾ったらあっという間に増えた!

 じゃ困るからねー。」



  『そうですね。』



 この時、リラもニクジュバンニもこれから大半を異空間で過ごす事や

 テイムされた事で常動化しなくなった事をすっかり忘れていた。

 それはまた後の話となるでしょう。








  『で、名前は決まりましたか?

   やはりトータス〇〇ですか?』



「あんたそれ危険だと解ってて言ってるよね?

 両方伏せてるし……。」


 そしてステレオタイプトトータスの名前は

 色々と危険な話があったものの「タルタルーガ」とつけたのです。



  『イタリア語で亀とか、どストレートですね……。』


「いや、実は自転車のブランド名……。」


 ネーミングセンスが無いのは

 私が一番解っているのでド直球であろうと

 ただ「カメ」と呼ぶよりは良いかと……。

星5点満点で「面白い」や「面白くない」と

つけていただけると、作者が一喜一憂します!

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