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【完結済】G-form-girl  作者: ボブ
第7章 オプティロン大陸編
130/178

第130話 準決勝 第2試合 後編

「うふふふふ……次は何をしてあげましょうかね……。」


 まぁダサコのやる事と言えば呪う事か

 辱めをするかくらいのものでして……。


 と、言うか見た目ゴリラの辱めなんて

 誰得な訳ですよ。



  『マスターの精神的ダメージが非常に高く

   精神(こころ)にはクリティカルヒット連発ですよね?』


 それは言わない約束だよお父っつぁん……。

 っていうか誰さ、恥ずかし固めとか考えたの……。


 っていうか熱くは無いけど額烏帽子(ひたいえぼし)

 火の付いた蝋燭(ろうそく)とか挟んでるから

 ポタポタと蝋が落ちてくるし、その縄はどこから持ってきたのかね……。


 っていうかこういう恥ずかしい縛り方って大半拘束力は無く

 見た目優先だよね??


 っていうかダサコ(あんた)は何を目指しているのだろうか……。



「これは酷い!五寸釘と木槌の攻撃に飽き足らず

 蝋燭の蝋を垂らし、縄で縛るというこの悪行!

 間違いなく準々決勝である3回戦までであったなら

 審判による警告及び注意が入っていた事でしょう!

 お父さん、お母さん方はお子様の目を覆ってください!

 これは非常にまずいです!!」



「審判、むしろチルタフに警告3で退場で……。

 え?無理?

 ……………良い子のみんな。

 お父さんとお母さんの夜の運動会に似てるけど

 気にしちゃ駄目だよ?」



「チウロイの発言の方が問題じゃない!!

 え?どっちも変?

 普通の御夫婦はこのような事はしない?

 ……………失礼しました。

 私達が先走っただけで、問題はないそうです!

 では引き続きこの状況を静観しましょう!」





「さぁ、トドメの呪いですよ!

 かの勇者すら苦しめられた

 存在の力を与えるこの最大級の呪いで

 貴方は永遠に苦しめられるのです!!」



 かの勇者すら苦しめられた??



  『もしかして邪神と言う名の

   元創造神の事でしょうかね?』



 だとしたらとんでもない間違いなんだけど

 まぁ、多分………良い方向に転がる可能性ワンチャンあるよね!?





「ほら!跪きなさい!この豚が!!」



 何か違う気がする……。

 なんでダサコ(あんた)、縄を鞭のように使ってるのさ……。

 あとこれは邪神じゃないよね?

 女王様ってやつだよね!?

 まぁ白装束に額烏帽子(ひたいえぼし)に蝋燭、五寸釘、木槌なんて

 女王様はこの世界に居るのかは知らないけどさ……。



  『大丈夫でしょう。

   叩くのに夢中になりすぎて呪いを忘れているようです。

   いえ、もう十全にかけたとでも思っているのでしょう。

   残り10秒で切れます。』




 ダサコにはこの時、リラが僅か10分で

 それまでの呪いを全て無効化し、抜け出てくる。

 そんな考えはなかった。



「ぬぐわぁぁぁぁぁぁ!!」


 呪いが全て消えたタイミングでリラはそれまで身体を覆っていた

 蝋に縄を一瞬にして千切り、そして砕いた。



「呪いから抜け出すだなんて恐ろしい女!!

 でもかけ直せば良いだけの事!」


 一気にダサコに距離を詰めたリラの手が

 ダサコの首を掴むか否かのタイミングで

 リラの動きがビタっと止まった。


「はぁっ……この僅かな時間で呪いから抜け出てくるのもそうですけど

 これだけの距離を詰めてくる……。

 やはり危険な存在ですね……。」


 ダサコは間一髪間に合った。

 そう思っているダサコの肩がポンポンと叩かれた。



「なんですか!今忙しいのですよ!?」


『『『『『『『『『『ウホッ!』』』』』』』』』』


 肩を叩いたのはミニゴリラだった。

 何匹もミニゴリラの肩に足を乗せ

 ダサコの肩に届くように高さを出した上で肩を叩いていた。



「ひっ!?なんですかこの小さいのは!?」


 すぐに後ろに飛び退く形で下がった場所にもミニゴリラ。

 最早修練場の舞台の上は100匹のミニゴリラで占領されていた。



「なっ、いつのまっ!?」

 そしてその1匹1匹は小さく体重が軽いというだけで

 能力そのものはリラ同等。


 あっという間にダサコはミニゴリラ達に押さえ付けられたのだった。









「さて、どうやったら戦闘不能になるかなぁ……。」


「ひっ……、やっ、めっ……ひぎゃああああああああああ!!」


「それは無理な話だよ?

 『人を呪わば穴二つ』って言ってね。

 他人を呪って殺そうと墓穴を掘る人は、その報いを自分で受ける為に

 さらに墓穴を掘るもんなんだよ?

 人に害を与えれば、結局自分も同じような害を受けるって例えなんだよ?

 呪って良いのは呪われる覚悟のある人だけだよ?」



 ミニゴリラに五寸釘や木槌などをボッシュートさせた上で

 額烏帽子(ひたいえぼし)で目隠しさせた状態で

 私はやっと呪いから解放されたのです。


 今はダサコに話しかけながら「物理的」に指折り数えてみたり

 手の指だけでは足りなくなったので、足の指を折ってみたり。



「そもそもさぁ、ダサコ(あんた)が降参しようが

 場外におちようが関係ないんだよね。

 何しろ戦闘不能以外で決着はつかないんだからさぁ……。

 そう考えると私も危なかったなぁ。

 あのままグルグル巻きにでもされれば

 そのまま戦闘不能扱いされていた可能性もあるし。

 いやぁ、ダサコ(あんた)が遊んでてくれて助かったよ。

 でもね………。」



「あ……が……?」


「遊ばれるのは遊ぶ覚悟のある人だけだと思わない?」


  『何やら無茶な理論を生み出してますね。』



「がっ……はっ………まっ、待って!?」


「遊んで良いのは遊ばれる覚悟がある人であって

 既に遊ばれた私は遊んで良い事になると思わない??」



「なっ………なる訳無いでしょうが!!」


「はい、不正解者には鎖骨2本が折られる権利をプレゼンツ!!」


「ひぎゃあああああああああ!!

 いやぁぁぁ!もうやめてぇぇぇぇぇぇ!!!」


「仕方ないなぁ……ミニミニゴリラレッツゴー!」


 ミニミニゴリラがダサコの口を開けては

 お腹を開けてミクロゴリラを放っていく。


 見た目的には何をしているか解らない訳ですが

 1分経過するまでもなく

 ダサコが悶絶して地面を転がり始めたのです。



「あー、痛いよね……。

 歯の神経に触れられるってここまでヤバいんだ……。

 虫歯1つないから知らなんだ……。」



  『ミクロゴリラに神経を直接攻撃させるとか

   マスターは人族ですか??』



 確か神経の痛み、ってのは我慢しようとして

 出来るものでは無い、と聞いた覚えがあった。

 と言うか、殺すつもりは無いけど

 気絶してくれないと戦闘不能と取られない可能性があるので

 ここまでするしかないのですよね……。


 え?ただ縛って動けなくすれば良くないかって??

 それじゃ面白くないよね?


 面白いように遊ばれたんだから

 せめて遊び帰さないとムカつくよね??



  『マスター、もう色々な体液が飛び散ってる上に

   漏れだしてはならない物体まで出ていて

   舞台の上の匂いが最悪レベルなのですが??』



 バイザーしてるから大丈夫。

 それに審判が戦闘不能、と判断していないし

 何よりダサコが転がりまわっているんだから

 まだまだいけるよね!!



  『記憶を辿れば辿る程、マスターの性格は

   こうでは無かった気しかしないのですが??』


 さぁて、どうだったかな。



「そうだ、これ言っとかないと駄目だよね。」


「?」


 悶絶しているダサコの髪を掴んで

 顔を突き合わせてからこう言ったのです。


「うふふふふ……次は何をしてあげましょうかね……。」


 ダサコが途中で放った台詞。

 それを言うと、これからの事を考えたのか。

 それが痛みを凌駕したのかは知らないけど

 気を失い、審判が試合の中断を発し

 そのままダサコが戦闘不能、と判断され

 私は決勝へと進んだのでした。




「チッ……運のよい女だね……。」


  『最早、運は全く関係ありませんけどね……。』

星5点満点で「面白い」や「面白くない」と

つけていただけると、作者が一喜一憂します!

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