奇妙な行為には秘密があるのだろうか?
昆布はさえない生活をおくっている高校一年生だった。
女の人と喋るのが苦手。だが、男と話すのも苦手。同級生も苦手。先生も苦手。年上も苦手。子供も苦手。つまり、自分以外の人が苦手だった。人間アレルギーというわけではない。人と喋ると、蕁麻疹がおこったりはしない。だけど、人と喋ると緊張してしまう。リラックスして喋ることができない。
そんな昆布には、幼馴染がいる。
幼馴染は女性だった。同じ高校に通っている。名前は由香。とても明るい性格だ。いつも元気で、周りを明るくしている。昆布とは大違いだった。
陽キャと陰キャ。光と影。……昆布と由香との関係は、そんな言葉が当てはまる。そんな風に思う。昆布はいつも面白くなさそうにしているし、逆に由香はいつも楽しそうにしている。
そんなに楽しいのか? 世の中がそんなに楽しいのか?
昆布にはわからない。人と接しても面白いとは思わない。だけど、由香は違うみたいだ。由香が人と話している時の目を見ればわかる。キラキラとしている。とても楽しそうみたいだ。
昆布は家でゲームをしている時も、目がキラキラとしない。由香は何をしていても、目がキラキラとしている。同じ人間のはずだ。だけど、根本的に何かが違う。そんな風に思える。
昆布は教室でため息をついた。今は休み時間だ。
休み時間。
といっても、いく場所がない。いつも、教室でぼんやりとしている。そのうちに、休み時間は終わっている。いつもそんな感じだ。何もしない。その間に時間が過ぎる。死ぬまでの時間をぼんやりと過ごすんだろうなと思う。
はっきりいう。人生で面白いことなんてない。あったとしても、一瞬だけ。それは、ドラックのようなものだ。使ってしまったら、やめることができない。
ドラックと一緒だ。面白いこともないほうがいい。面白いことは避けたほうがいい。
一度面白い出来事を体験したら、面白くないことが罪に思えてしまう。恐怖を覚えてしまう。




