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意外と大丈夫異世界生活  作者: 潮路留雄
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備えあればって素敵やん

 さてさて、チルデイマ学園の文化祭準備の熱気って俺がリアルで見てきたものとは比べ物にならないね。

 俺の時は、やっぱり明らかに嫌々やってる者や悪ぶって白けてる者も結構いたもんね。

 俺は、まあ、やりたくても熱中してやれない感じではあったのだが、まあ、それは置いておいて。

 校内を歩きながら、俺は当日の事を考える。

 どこまで人が集まるのか、どの程度のトラブルが予想されるのか?

 地元の商店主や住民を呼んで学園祭の説明会を開いたのだが、その時に理事長や馬術クラブメンバーも一緒になって、当日考えられるトラブルについて話し合った。

 その時に予想されたのは、まず、商品の持ち去り、いわゆる万引き行為。

 そして、ケンカ。

 この二つについてはある程度は覚悟した方が良い、と皆さん口をそろえて言うので馬術クラブメンバーとも、その辺りは特に気を付けようという話になったのだった。

 あとは、問題視されていたのがチルデイマの不良グループの動向だった。

 チルデイマで名の知れた不良グループは2つあるとの事で、そのうちの1つはそこのリーダーがフライリフの元舎弟だってんでフライリフが既に話をつけているから心配はないと言う。

 だが、もう1つのグループについてはお互い不可侵条約を結んでいる関係上、押さえるわけにもいかず動向が読めないと言うのがフライリフの意見だった。

 当日は、万引きとケンカ、それから動向の読めない不良グループ、ブラッドニードルズに特に注意をして警備をしようと言う話になったのだった。

 みんな、出し物の準備に一生懸命だ。

 生徒たちが、これだけ熱意をもって取り組んでいる事を台無しにしたくはない。

 警備は基本二人一組でやる。

 と言っても馬術クラブメンバーはまだ現在4人なので、エイヘッズ、ネージュ組とフライリフ、スニー組となる。

 俺は単独で見回り、何かあれば風魔法で緊急放送を行う、クラブメンバーはトラブル発生時はペアのどちらかが他のメンバーと俺を呼ぶ算段となっている。

 大概のトラブルは、大きくなる前に相手より大人数で腰を据えて対応すれば大事にはならないもんだ。

 緊急時には他の先生方も協力してくれる事になっているので、人数的に問題はないだろう。

 後は、生徒や来場者に怪我などが無いように気を付ける事だな。

 いざという時のために、避難ルートも決めてあるしその経路指示板は以前より設置してある。

 俺が生まれ育った土地は、近いうちに大きな地震が来るだろうと言われていた地域で、幼少時より避難訓練は頻繁に行われていたのだ。

 大人になってからも、ある程度以上の規模の施設になると定期的な防災訓練が義務付けられているので、会社単位でのそうした訓練にもよく参加したし、自分で消防署に届け出て段取りした経験もあったため、チルデイマ学園でも主に火災を意識した避難訓練を提唱し実際に行ってもいる。

 以前の破壊商会襲撃事件でも、そうした訓練の成果か生徒たちがパニックに陥ることもなかったため、あわてて怪我をするような生徒も出ずに済んだのだった。

 ちなみに、俺がこの世界に来るまでに俺の生まれ育った地域に大きな地震がくることはなかった。

 現在も無事であることを願ってますよ。

 話が逸れたが、事前に想定できるトラブルに対しては準備も心構えも出来ていると思う。

 あとは、本番を待つのみだ。


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