第六遊撃隊より「うみ」
10 うみだー!
「青いそら!」
「白いくも!」
「どこまでも広がる…」
「「うーみだぁぁあー!!!」」
第六遊撃隊、海に来る!
◇
「ゴホッ…うへぇ…空気がしょっぱい…」
「ドロシー大丈夫ですの?」
「だいじょぶ、むせただけ」
ドロシーがむせて蹲る、メリッサが近寄り声をかける
「うっひゃぁー!」
「待ちなさいメリッサ!私が一番よ!」
叫んだ後海に向かって走るメリッサ、その後ろを紫色の髪を揺らしながら追いかける女性
「うぅ…暑いとけるもえるしぬ!」
「ちょ、ヒカゲ動かないでよ、日焼け止め塗れないじゃん!」
「ごみん…」
青空のような髪色の少女がパラソルの下で叫ぶ、宥めるのは明るい緑色の少女
砂浜はなかなかにカオスと化していた
第六遊撃隊に転移魔法を使った移動先での依頼
水中にある遺跡を調査して欲しいというものだ
場所は日差しの照りつける海の近海
セーラは二つ返事でオーケーをだす
そして数える程しかいない第六遊撃隊全員が海に来ていた
ちなみに四グループ
第六遊撃隊は三人一グループを人数の目安にしている
どちらかというと解析が得意な二グループが先に海中遺跡へ、その後にどちらかというと攻略が得意な二グループが向かう…と分けて調査することとなった
転移の関係上夜に移動、そのまま手配していた旅館で休み
翌日に
残りの攻略側の二グループは海で時間を潰すという名目上で遊び出す
あくまで依頼、ということを強調して部隊長セーラと副部隊長バンシーも遊びに来ている
…さらに第四土兵隊の部隊長のソエルと第二水小隊も来ている
大人数となり砂浜はカオスと化した
◇
「クレアっ海なら水に住む魔物の霊をキープ出来るかもしれないっ」
メリッサが海の上、漂流していた大きい木の板に立ち、紫色の髪のクレアに言う
周りは二人のいるところまで泳ぐような人も少なく、ちょっと離れて二人くらいしか見当たらない
下はそこそこ深い所まで来ていた
「憑依出来るほどの魂の器だとこんな近海にいるとは思えないんだけど、そこんとこどうお考えで?」
「…いるっしょ!」
バシャンと飛び込むメリッサ
水しぶきが上がりクレアは顔を拭う
「ひゃっ!?」
「ふっ、温泉だとお約束だけど…あれ…クレアでかくね?」
「ちょ、へんなところ触るな!変態!」
「ふべっ」
バシャバシャと水を掛け合い始める二人、足がつかないところなので腕だけで掛け合っているが張り合う二人はそのうちに全力で掛け合うことになる…
ところ変わって浅瀬にて
「ぷはっ…メシア、やっぱり目を開けるの怖いんだけど」
足のつく浅いところで明るい緑色の髪を濡らし立ち上がる
「ルルカ、我慢してくださいまし、目元を魔力で覆うと多少は変わりますわよ」
「みんな器用だなぁ…」
「もう一度練習しますわよ」
「手を離さないでね!絶対だからね!」
そんな様子を見守る二人
「あつぃー
ねぇドロシー氷の魔法使えるようになったって聞いたんだけど、冷やしてくんない?」
「…ぁー、ぶたいちょに禁止されたからやー」
蛇のデフォルメ人形をパクパクと動かしながら喋るドロシー
「ヒカゲが自分に魔法使えばいいと思う」
「私の魔法肉体に変化ないから…ところでその人形から冷気が漏れてるんだけど」
蛇と顔を合わせるドロシー
「そんなことないよ」
パラソルの下はのんびりとした空間が広がっていた
「なーバンシー」
「…ング、なに?セーラ」
砂浜の海の家で焼きそばとかき氷を食べる黒髪のバンシーと赤黒い髪のセーラ
「水着のチョイスの理由聞いていい?」
バンシーが焼きそばを食べながら説明する
割り箸は止まらない
「…クレアはでかいし足も長いから大人っぽいのと腰のやつ、マネキンのセットそのままだからハズレはないはず…んぐ…メリッサもサイズ考えたマネキン、そこそこあるよね、メリッサも」
ずぞっ…
「メシアはワンピースチックなやつがお嬢様っぽいって、まぁ連れてったから直接選んだんだけど、ルルカもイロチのおそろい、私もあれにすればよかった」
んぐ
「ヒカゲとドロシーは子供むけのところで一番可愛いやつ、ソエルがスク水?ってやつを進めてきたけど断った、似た形の柄付きなだけだけど」
うまうま…
「そっかー、じゃなくて私のを聞きたかったんだけど」
「セーラのはソエルのイロチ、基準は派手さ」
「これほぼ下着だよね?」
「水着だよ」
「ソエルもこんなん着てるの?」
「エプロンしてるけどね」
「うぬぬ…派手だ…」
「解析組のほうは個性が強すぎるけどね、連れていかなければよかった」
バンシーとメシア、ルルカが主に水着を選んだらしい…
夏の頃書こうとした
登場人物出しすぎて飽和した
かなしいなぁ