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妖精でした 14話 だっしゅつー〜

14 だっしゅつー〜



ぼんやりと意識が浮上していく


…いや、居心地いいからもっと寝てたい…


「ティト!」


ガウンと頭を殴られたような衝撃


うっすらと目を開けるとダルフの顔が

目を開けて動き始めるとほっとしたような顔になる


心配かけたようだ

…さて、今回は何が原因で弾けたのか

いつも通り体力切れだとは思うが


「やぁティトさん」


声の方を向くと火だるまの人型が

先程の進化版みたいなかんじ


「…サラマンダー?」

「うん、ティトから貰った名前で格が上がったんだ、いわゆるネームドってやつだね」


周りを見ると勇者パーティーたちとダルフ、マックスがこちらを見ている

場所はギルドの前だ


「格が上がったおかげで他の生き物から魔力を吸い上げる必要もなくなったんだ、君たちもダンジョンから出してあげる」


どうやら一件落着という感じだ


「吸った魔力を返すことは?」


僧侶も相当にやつれている、目が虚ろだ


「それは…ごめん、できないや、魔力の自然減少は無くなったと同時に最大と最少に限度ができちゃって」


なにか難しいことを言ってるがとりあえず無理なのだろう


「この空間を保つのも少し厳しい」


ミラーダンジョンはダンジョンであってダンジョンじゃない的な感じなのか?


「まぁいいや、とりあえず脱出する感じで?」

勇者、ダルフを見ると頷く


「じゃあ外に出しちゃうね、ボクも出るからここは無くなるけど…いいよね?」


思い残すことは無いか?と

まぁ無いだろう、いい思い出もないよ?



視界が歪むような感覚を覚えた




視界が定まっていく

黒い霧を警戒していたが無いようだ


しかし、状況は最悪のようだ



「…ヤナ」


私たちは小山の外にたっていた

素早く視点を二人称、三人称で見たところ小山に膜はなくただの洞穴になっている


全員ダンジョンから脱出できたようで勇者パーティー、ダルフとマックス、それぞれ場所はバラバラだ


「…彼女は?」

サラマンダーは私の横にいる

大きさが似たようなサイズだ


「そこ、黙ってください」


ちゃき、と弓を構えるヤナ



「どうしてここに?」


「…まぁ殺しはしませんから教えましょう、理不尽に死にかけるのは嫌ですもんね?」


また口調が変わっている、髪飾りも増えている、三号の変わったヘアクリップはつけたままだが服装も豪華になっている


「この神器はとてもすごいものです、まさに神の弓、しかし懸念もあります、あなたが死んだら消えてしまうのか?あなたが他にも似たような神器をポンポンと作るのではないか?…と、死んで欲しくはないけれど生きて欲しくは無いのです」



ドタバタと私の前に立ち塞がる僧侶


「ぜは…ぜは…つまりはこの子を拉致監禁かなにかしようということですね、させませんよ」


今にも倒れるんじゃないかという僧侶が手を広げ私を隠す、ダンジョンの直ぐということで疲労も魔力の量も限界だろうに…


「うるさいですね」


「この子は」


バシュンっ



僧侶が撃ち抜かれ、弾かれ宙を舞う



ヤナはなんの躊躇いもなく僧侶を撃ち抜いた

私の頭上を舞う僧侶

勢いに体は回転し、撃ち抜かれた肩からは勢いよく血が吹きでている


「…なっ」


「おまえぇえ!!」

後ろから爆発的に高まる魔力、勇者が叫び次の瞬間にはヤナに斬りかかっていた


それを弓で受けるヤナ


「…ぅ、とにかくです、ティターニアの意識さえ飛ばせばこちらのもの」


勇者の剣を弓で受けながら私の方を見てくるヤナ


ゾクリと寒気がした


「いあ、いあ…テリブル、ノクターン、ギルス、ガラデアル…」


何かの呪文だろうか

その言葉を聞くほどに意識が遠のいていく


咄嗟に耳を手で覆う、視点がチカチカと切り替わり酔っていく



他のみんなも耳を塞いでいる様子だ


…あぁ、でも私の耳は飾りだった

塞いでも聴けてしまうなんて

今はその能力が憎らしい




「うふふ、テリブル、テリブル、おやすみなさい」


暗闇の中、ヤナの声が聞こえた

そしてグニグニと踏みつけられる

苦しいが、息はできる

…息も呼吸は必要としていないのか

一体私はなんなんだろうか


縋るように踏みつけてくるものを触る…脚、足かな

あしアシあし…

暗くて怖い、恐怖だ

怖いコワイ助けてたすけて足、足にも縋るおモイだ


あぁ、ぁあ、ぁぁあ


踏みつけられなくなり開放感を得られる


…うぅ



『この子を助けないと、私のせいで弱ってしまった…ティトを守ろうとしたこの子を』


ボッと火の玉が燃えた

その火の玉は少し離れた低いところをぐるぐるしている


暖かく、温かい


『あぁ、治らない、どうしよう、ティトなら何とかできたかもしれないのに…ティト、ティトの自己再生は憑依しても機能するだろか…いや、どうだろうか…でも、もう死んでしまう、しかしティトもボロボロだ』


『どうしよう、どうすればいい…うぅ、あぁ…ごめん、何とかするから…ゴメン』



火の玉が私の目の前まで来た

暗闇で目がないのに目の前とは如何なものか


…おや、まるで突き上げられるように意識がハッキリとしていく






私の見ているもの、それはコマと盤面だ、まるでチェスのようだが、そのコマは全て独特なものだ、動かし方は何をどうするとどうなるのか手に取るように分かる


そして、相手のコマの行動に対して、常に後出しできるようだ、1人で将棋を指すように対戦相手はいないが、相手のコマは勝手に動く


そしてターン制でもないようだ



ほら、敵のコマが動いてきた

自分のコマも自動に動くが…どうも動きが鈍い、そして相手が何をするのか分かる私にはもっといい手が見えている



なんて自由なボードゲームだろうか

イージーゲーム、チュートリアルだろう


じゃあ、動かそうか


まずは、敵のコマ「ヤナ」の攻撃は扇形に攻撃範囲が広がっていく


なら自分のコマ「魔法使い」で「妖精」のコマを守ろう


その間に「勇者」で攻めに


「女盗賊」でロック状態の「僧侶」を後ろに運ぼうか


イベント用のコマ「サラマンダー」は「僧侶」に勝手についてくみたいだ


この「妖精」のコマは動かすことも出来ない、さらに敵のコマに触れられたら負けか、弱点すぎるな


「ライザ」の不意打ちを成功させる為に…「格闘家」で隠しながら進ませよう



「マックス」で「妖精」は守って…


よし、「ライザ」の不意打ちが上手くいった


「勇者」があまり機能していない、そうだな、当てさせるか


「ライザ」で「ヤナ」の行動を誘導して…



「ヤナ」のコマが盤面外に逃げていく

表示が交戦中から逃亡中と変わった


…盤面から敵のコマを無くした、私の勝ちだ。





ふと目が覚める

体が重い

肉が剥がれ落ちるようなイメージだ


頭痛に見舞われながら体を起こす

視界が歪む


心配そうに覗き込む顔が、

「勇者とダルフ?」



その声に二人は顔を合わせた

そうこうしているうちに体に力がみなぎるようで活力が溢れていくようだ


が、同時に違和感を覚える

私の体じゃないと感じると共に、この体はとっくに死んでいるのだと



「…しんでいる」

その違和感は吐き気を覚えるようで飛び起きるように跳ね起きた



ブワッと浮かび上がればいつもの体、呼吸を必要としない妖精体だ


「ティト!」


ダルフにガシッと掴まれる


うわぷ…

そして見えたのはつい先程までいたところに横たわる僧侶の体



その体はまるで生命力を感じられない


「サラマンダー?」

勇者が僧侶に向かって話しかけた


僧侶の目が開き体が起きた


…えっ


「ダメです、この方はもう…」


僧侶の声だが感じる魔力はサラマンダーのものだ


…あぁ、なんとなく察しが着いてしまった



そうか…僧侶は亡くなったのか



「根強く入ってみたんだけど」

「それで出られなくなったのか」

「うん」


勇者と僧侶の中のサラマンダーが会話をする



ダンジョンだった跡に残る洞穴の奥に入り状況整理をした


私の魔力吸収、体力変換の体質で救えないかも試したが、私の方も意識を飛ばしていた為に上手くいかなかったようだ



サラマンダーは僧侶に深く溶け込んで色々と手はつくしたが結果は得られず、体から出るには強引にしか出られなくなったようだ

以上、妖精でしたの供養


転生要素もないし、妖精要素ばっかだし

これ以上話の展開を広げれなくなっちゃったのです


ネタバレも何もこの先ないから書いとくと

雷の街に全てのエルフがいまして、同作者他のタイトル、悪の組織の悪たるゆえんにてその話は使われています


てきなね

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