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妖精でした 6話 冒険者ギルドからの〜

06 冒険者ギルドからの〜



「街に着いたらやっぱり冒険者ギルドとか行くのか?」


そもそもあるのか?いや、あるだろうな、うん


ヤナは周りを警戒しながら歩いている、街の近くだからそこまで注意する意味は無いんだけどね、なんて言ってはいたが


二号は無表情で黙って着いてきている、これがデフォなのか、私を様付けしてるとこからも格差的なのがあるのか、単に私とは関わりたくないのか…まぁいいや、あとは別の子の召喚を試してみるか



「うん、初心者狩りには気をつけろ、ギルドに報告をしろ、って言ってたからね」


そんで狩られる寸前だった訳だが、注意喚起いみなしっ



街まで到着、堀にかかる橋を渡り門番の人と手続きをしているヤナ



今のうちに召喚してみるかな

右手を前に出して構える、自分流カッコイイポーズ、世界はこの手に…的な


…ふっ!


ヴゥンと謎の音がしたと思えば右手に現れる


ヘアクリップの三号が


「…あれ?」


「どうかなさいましたか?」

二号が来た


「妖精召喚やったら三号が出てきたんだけど」


「…ふむ」

一瞬唖然とした顔をした二号、心当たりはないようだ


「引き寄せた訳ではないんですよね?」

「うん」


ふむ?と二人で悩んでいるとヤナが門をくぐった先でこちらを見ていることに気がついた


「あ、はいってるわ」


ヤナに追いつく


「あ、ティーちゃんがヘアクリップ持ってたんだ、急に消えたからびっくりしたよ〜」


このヘアクリップのサイズ感私が振り回すのにちょうどいいな…それこそ大剣くらいの大きさで


そんなことを思いながらヤナにヘアクリップを返した



どうして召喚出来なかったのか、ヤナについて行きながら考えた、特に答えは出ずに建物に着く


「ここがこの街の冒険者ギルドだよ〜…って言っても私も新米だけど」


両開きの扉を開けてはいる

すると周りから目線がとんできた



やはりというかそういうものなのか、カウンター、掲示板、酒場の3点セットがよく目立つ

昼前というのに席に着いて飲んだくれてるヤツらは…そこそこいるっていうところか


ヤナを見るとコソコソと会話をする奴もいる



あれか?私は見えなかったとしてもやはりヤナに与えた弓が注目を集めるとかか?

そんでガラの悪い冒険者に絡まれて秘めたるチートパワー…は無かったわ



特に話しかけられることなくカウンターに進むヤナ



じゃああれか?えっ!新米冒険者なのにあの依頼を…依頼は受けてないんだっけ?

角うさぎの角は常設依頼、犯罪者撃退の報告なんだっけ



…じゃああの犯罪者が有名な指名手配だったとか?


「はい…はい、頭が吹き飛んで…そうです」


ヤナの話を聞いてる受付嬢は急に酒場にいるヤツらに聞こえるような大声で驚く…ことも無くたんたんと作業として話を聞いていた


あるぇー?



「おまたせ、えへへ、依頼を直接貰っちゃった」


そう言いながらギルドの外に出た


マジでなんもなかった、ここ異世界なんじゃないの?


見てた奴らもとくになにかしてくることも無く


むしろ目を合わせないようにしている感じがした



「どんな依頼?」

「えっと…この書いてあるところにいる人と面会、可能なら心のケア…けあ?」


「…それ冒険者の仕事なのか?…あっ、あの犯罪者に仲間をやられた人とか?」


「会えば分かるって…」


とりあえず私たちは向かうことにした

先にお昼は済ませることにする


「…ティターニア様、何かあれば召喚で呼びつけていいので調べ事をしてきていいですか?」


二号がそう言ってくる


「…?まぁいいよ、あ、物の相場とか分かる範囲で調べれたら調べといてくれる?」


「分かりました、では、少し失礼します」


ふわっと移動する二号


なにか気になることがあったのかな?





私たちは何となく薄暗い場所をぬけて指定の場所に着いた

何となく寂れているだけで周りは普通の住宅街だ


コンコンっ


ヤナがノックする



…一瞬留守か?と思える程度に待ったとき声が聞こえた


「開いてマース、どーぞー」


その声はドアに挟まれて遠くに感じるとか、そういうことも無く、扉越しに聞こえた


…?



「ヤナ、まって」

ヤナがドアノブに手をかけたところで声をかけた


「痛っ」


直ぐに手を引っ込めて指を見るヤナ

見るとぷっくりと血が出ている



指に気を取られていると、いつの間に開いていたのかドアの隙間から剣が振り下ろされた


「具象化っ!」


ヤナの前に立ち塞がり具象化を唱えた、さらに白刃取りの容量で手を伸ばしたら魔法陣が展開され振り下ろされた剣を止めた



…なかなかにファインプレーだった

おままごとの人形サイズになった私はドアの隙間の向こうの人物と目が合う


「…妖精?いや、それよりどうぞと言われたらもう一度ノックせよ、さもなくば切られる、そう聞いてないのか?」


そう言いながらドアが開かれる

出てきたのはフードに加えてカーテンのようになっている黒い前髪…まるで誰かわからない


「え、あっえっと、ギルドにはここに行けとしか…」


「…またか、ギルドは私を便利な殺し屋か何かと勘違いしてるんじゃないか?」


「…また?」


「ああ、また、だ…女は中で治療するから入れ、妖精…妖精だよな?お前は信用ならんから入るな」

「え?あっ、ちょっと」

中に引っ張られたヤナ


「えっ、あっはい…」


パタン


ヤナは中に連れ込まれ私は外に取り残された



「…っていやいやいや!待て待ておいおい!」


ドアノブに近づく

すると妙にでこぼこしているのが分かる

「…針」

刺さないよう気をつけてまわす



家の中に体を滑り込ます、少し重いドアだった


廊下を通り真っ直ぐに部屋がみえる


バシッ


ヤナが弓で剣を受けたのが見えた



「なぁにが治療だァァ!?」

思いっきり斬りかかってるじゃねーか!?



自身の最高速度でフードに頭突きをかます


「ごはっ!?」


フードは呆気なく吹き飛びタンスに激突した


「ヤナっ無事か!?」

「ティーちゃん!なんとか!弓がなんかものすごく硬かった!」



弓に対して使う感想じゃないね!




「ぐふっ…おい、ティーちゃんとやら、そいつが誰か知ってて邪魔するのか?」


フードがよろよろと立ち上がる

すごい痛そう


「…ヤナって有名なのか?」


「…うん?なにが?」



「いや、とぼけてもおまえのりょうしっ…」




視界が黒く染め上げられ音が遠のいていく


「…」

ポテんと床に落ちて見えたのは可愛らしい笑顔のヤナだった

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