M-094 フィッシュチェンジ
フィッシュチェンジ
水中移動アップ
「舟長ー! 食らえー!」
魔法使いの唐突にも程がある攻撃行為に驚いた舟長。思わず水の中に落ちていた。
舟長はカナヅチではない。
どこか安心していた舟長に、魔法の光が飛来した。
ぽかんとする舟長。魔法の光は容赦なく襲いかかった。
そして、気が付くと舟長はおサカナになっていた。
『魔法使い、テメー何してくれんだ!』
怒る舟長。必死に口をパクつかせるが、その声は魔法使いに届かない。それどころか……。
「あ、見て。舟長が口をパクパクしてる。楽しそー」
「そーかなあ。あんまり喜んでない気がするけど」
『何も良かねーよ! 早く戻せ!』
舟長は体いっぱい使って怒りを表現するが、魔法使いにはまったく伝わらない。
「ねえねえ、斧戦士さん。斧戦士さんもおサカナなる?」
「うーんとねー、斧戦士さん、あの可哀想な舟長を見るので忙しいからいいかな」
「そうなの」
「うん、超絶楽しい」
さらに被害者をましましにさせようと画策していた。
『早く戻せー!!』
「やっぱ怒ってるよなあ、あれ」
魔「人面魚」
斧「え?」
舟「なあ、これ服はどうなるんだ?」
魔「服ごとおサカナに変化するよ。だから人間に戻るときも安心」
斧「びしょ濡れにはなるがな」




