表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
91/527

M-089 ボルトネス


ボルトネス

天井ががら空きだぜ!




「こんにちは、グラスアローの魔法使いさん。僕はあなたに会えるのを楽しみにしてきました」

「どうして?」

「あなたの魔法は、公開されているものはすべて閲覧しました。素晴らしい発想力だと思います」

「えへへー」

「ですから、未公開のものも見せていただけませんか。この場で!」


 トリッキーな魔法ばかり開発してきた魔法使いに興味を隠さない対戦相手。

 しかし、残念ながら魔法使いは脳筋だ。

 発想は少しばかりズレているが、戦闘に関しては「難しいこと分かんなーい」のゴリ押し系女子である。

 この時も、対戦相手の欲していることがいまいち分かっていなかった。


「ツリーシード! モースプライ!」


 対戦相手がツリーシードを展開する。

 ブルーファイアで一撃かなあと考えていた魔法使いは、彼の魔法に目を見張った。

 ツリーシードの木がどんどん横に縦に、増えていくのだ。

 呆然と見守る魔法使いの前で、ツリーシードは壁になった。

 奥行7メートル、広さ10メートル程度の木の壁。

 魔法使いと対戦相手はツリーシードによって完全に分割された。


「この壁をどう乗り越えるのか……楽しみです!」

「えっ、えーと。どうしよう……?」


 魔法使いは無い頭をひねって考える。

 彼女が考えられる、とびきりトリッキーなアイデアを。

 フレイムズで壁ごと焼き払う? ――だめだ、時間がかかり過ぎる。

 エレキテルボールで奇襲する? ――だめだ、障害物が多すぎる。

 こうなったら使えるのは天か地か。

 ヒューマンクエイクで転倒を狙う? ――木の壁が邪魔で相手が見えない!


「そうだ。ツリーシードは決して背丈が高くない樹木。よし、行ける!」


 魔法使いはその場で紙に魔法陣をかきつけると、すぐにスペルを唱えた。


「天からの裁きを受けよ! ボルトネス!!」






魔「勝ったよ」

斧「おめでとー」

魔「彼が負けて闘技場を後にしたあと、大量のツリーシードを片付けたのはわたしです」

斧「おつかれー」

舟「そしてその素材はスカイアドベンチャーの懐に入りましたとさ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ