M-088 ハリケーンマジック
ハリケーンマジック
魔法陣キャンセル
「くらえ、ファイアス!」
「そうはさせないよ! ハリケーンマジック!」
魔法使いが呪文を唱えると、相手が構成していた魔法陣が突如あらぬ方向へすっ飛んでいってしまった。
唖然とする相手の魔術師。
その好機を逃す魔法使いではない。
「隙あり! エナジーフォース!」
「ちくしょう、いったいなにが――」
「わたしの放ったハリケーンマジックは、相手の魔法陣を飛ばして魔法をキャンセルする技! これが破れなければあなたに勝利はない!」
「なるほど、そういう魔法だったのか!」
「あれ、あっさり理解された……?」
「見えた! これが僕の攻略法だ、ファイアス……と見せかけてフレイムズ!」
「ハリケーンマジ……、二重詠唱だと!?」
衝撃の解決法にぽかんとする魔法使い。
敵は、その隙を見逃さなかった。
どかーん! 魔法使いは敗れた。
グラスアローの魔法使い、最初の敗北である。
魔「ぐあー! 負けたー!」
舟「だから言ってるだろ、解説は負けフラグだって」
魔「ところでハリケーンマジックに対しての二重詠唱って、かなりゴリ押しな回答方法だよね」
舟「急に冷静になるなよ。まあ、なんだろ。うん、そうだな」
魔「なんだよ、言いたいことがあるなら言えよ」
舟「いやお前みたいなだなーって思っただけだよ」




