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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
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M-080 エクステンド


エクステンド

コピー能力




「こないだ作ったゲットマジックなんだけど、少し消費が重いのよね」


 魔法使いは誰ともなく呟いた。

 そもそも彼女がいるのは、人が入れないはずの屋上。

 ブルームコメットで空に舞い上がり、一人屋上で夕日を眺める。

 センチメンタルな気持ちになって、SP消費について話しだしてしまうのもなんらおかしくない。


「そうだ、表面上だけコピーすればいいのか」


 何か思いついたらしい魔法使いさん。

 いつもお出かけの際に持っているカバンからルーズリーフとシャーペンを取り出し、冷たい石造りの屋上に腰を付けた。


「うおー、つめたいっ」


 しかし、魔法使いは冷たさに負けず座り込む。

 そしてなにやらルーズリーフに幾何学模様を書き込み始めた。


「エクステンド自体のSPは0で、反射するように時間もあわせて……」


 ルーズリーフの上に書かれていたのは魔法陣。

 術式とも呼ばれるそれは、それ専用の紙に書き写すことが普通とされている。

 だが、実のところ、その魔法を行使する術者が術式の形を記憶していれば紙も要らないのだ。

 つまりそれは、横に罫線が引かれているということを重々承知していれば、ノートの切れ端やルーズリーフを使ってもいいということになる。

 ルーズリーフはメモ帳にもなるので、魔法使いは好んで使っているという訳だ。


「よし、できた。早速試し打ち……生贄がおらん」


 生贄……コピーさせてもらう術式を展開する人間=舟長。


「帰ろ」






魔「できたー。舟長、ちょっと手伝ってー」

舟「それはいいけどよ。今回の説明欄、ちょっとアウトじゃね?」

魔「何を言うか。そこの世界観は再現魔法でとっくの昔にパクり済みだ」

舟「えっ?」

魔「それに、この魔法、目の前で術式を組んでいる人からパクれるだけだから、本家様ほどの自由さはないのよ」

舟「お前の再現するヤツ、いつもそうだな。原作より劣化する」

魔「やめろー!! 何も聞こえん!」

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