M-075 ウィンドスタンド
ウィンドスタンド
自由設置できる足場
「ウィンドスタンド!」
朝っぱらから開発したての魔法で遊ぶ魔法使い。
彼女は暇なのではない。
冒険者は冒険に出ているとき以外は比較的時間のある職業だ。
だからこれは、冒険で貯めこんだ疲れをいやす、休眠期なのだ。
「あそれ、あそれ」
絶対遊んでいるような掛け声であったとしても、これはバカンスである。
より遊んでる感が高まった気がするが、スルーだ。
「魔法使いの声がする……どこにいるんだ?」
「上だよ、上ー」
「上? げっ、真上かよ!」
可哀想な舟長が餌食になりにきた。
声をすれど姿は見えない魔法使いの意外な居所に随分驚いたようだ。
「おまえ、高いとこ苦手だろ! 大丈夫なのか!」
「なーにー? 叫ばなくても聞こえるよー」
「いや、聞こえてねーじゃねーか!」
「もう……はい降りてきたよ。なんか用?」
「用はねーけど。高いとこ平気になったのか?」
「下を見なけりゃ大丈夫さー」
魔「今回のオチ、誰かがわたしに化けていて……平気だったってのも考えてたんだ」
舟「ここ、没ネタをさらす場所じゃないから。魔法の説明をしろよ」
魔「えー。じゃあ、ウィンドスタンドは竜巻の形をした足場なの」
舟「攻撃判定はあるのか?」
魔「横から触れると設置者だろうがなんだろうが吹っ飛ばす力はある」




