表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
76/527

M-074 デコイ


デコイ

おとり魔法




「突然だけど、デコイって言うのを作ってみようと思う」


 マジ唐突なことを言い出した彼女は、魔法使い。ジョブも名前も魔法使いな21歳である。


「えっ、オレ一人じゃ不満なのか?」


 少しすねている彼は剣士。ジョブは騎士で、名前が剣士の23歳だ。

 まあ、年はどうでもよくて、いつもパーティーメンバーを敵の攻撃から庇う役目を果たしている剣士にとって、魔法使いの提案は不可思議というか、解せぬものであったのだ。


「いや、そうじゃなくて。もしわたしが一人旅をすることになったら、とか昨日考えてて不安になっちゃって」

「まず間違いなく生き残れないぞ、おまえ」

「そのためにデコイをつくるんじゃない」

「おまえなあ……」


 たぶん、かなりの確率でそんなことは起きないぞ、と言うべきか言わぬべきか、舟長は相当に思案した。

 答えは、しないだった。

 こういう時の魔法使いは、妙に決心が固くて話を聞いてくれないのだ。

 余計な労力になるぞ、本当にいいのか。舟長は響く内心の言葉に首を振った。


「いつか役に立つかもしれないし。とりあえず作ってみよまい!」

「魔法使いの気の済むまでやらせるか」

「なんだよう、その言い方。失敗するって思ってるの?」

「いや、今後絶対に使わないだろう魔法を作ってどうすんだ?」

「そんなの今までもあったじゃない。今更気にするのおかしいよ。それに、使うのは何もわたしだけとは限らないんだよ?」

「うん?」

「わたしが舟長をボコボコにするときとか、舟長がデコイの魔法を使っていいんだよ」


 慈愛にあふれた魔法使いの笑みを、どう解釈していいのか舟長は分からなかった。






魔「デコイ、と唱えると丸い球体が現れるから、それをどこかに置いてね」

斧「そのデコイに攻撃が集中するわけか」

魔「デコイからホログラムが投影されるから、そこ目掛けて飛んでくって感じかな」

舟「効果時間はどれぐらいなんだ?」

魔「デコイが壊れなければ一戦闘中は持つよ。本体はもろいから当たったら一発で壊れちゃうけどね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ