M-071 ゲットマジック
ゲットマジック
のっとり魔法2
「昨日、マニュピレートって魔法作ったじゃない」
「うん。それが?」
「乗っ取るのって、人じゃなくてもいいよね」
「え!?」
魔法使いの意識が斧戦士寄りになったその日の夕方、彼女は新しい魔法をお披露目した。
「パクってものにする魔法、ゲットマジック!」
そう唱えると、あらかじめヒーリングエリアの魔法を展開していた舟長が何かに気付く。
自分が操っていた魔法が手から離れ、魔法使いの方に飛んでいこうとするのだ。
「ちょ、ちょちょちょちょちょ」
「よし、成功! ヒーリングエリア!」
慌てる舟長とその他の三人、魔法使いに降る魔法の煌めき。
五人はちょっとだけHPを回復した。
「SP消費は先方持ちですか」
「効果は舟長基準だけどね」
「暗に効果がしょっぱいって言うな」
魔「ゲットマジックのSPは50。プラス、ヒーリングエリアのSP消費で、合計100のSPがわたしから失われました」
斧「手を突っ込んでパクったりはしないの?」
魔「暑かったり冷たかったり、わたしはいやです」
ア「ボク知ってるよ、魔法陣って剣で斬れるんでしょ?」
魔「この世界では斬れません!」




