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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
70/527

M-068 カースリバイブ


カースリバイブ

死霊術




「死霊術って格好よくない?」

「今度はなんの影響を受けたんだ?」

「こら、そこの舟長! 質問を質問で返すな!」

「おまえも答えろよ」

「いやー別にぃ?」


 チラッチラッと視線を飛ばす魔法使い。

 舟長は首を傾げて、目をそらした。


「ダークビジョップにまでなったんだし、死霊術が使えてもおかしくない的な?」

「シャーマン系の最終ジョブはシャーマンロードだけどな」

「エビルシャーマンの方が良かった? 邪悪感が伝わって」

「そういう基準かよ」


 舟長は匙を投げた様子。

 脱力して魔法使いを見つめる。

 こういうときの彼女は、パワフルなので、逆らわない方がダメージを食らいにくい。


「死霊術つったって、どんなものがやりたいんだ?」

「代表的なイメージで、甦生した人物を操りたい!」

「それをおまえお得意のスペルメイカーでなんとかするってことか」


 スペルメイカーとは、魔法を作れる人のことである。

 これまで40枚以上の術式を書いて、魔法を唱えてきた魔法使いはスペルメイカーと呼ばれてもおかしくないはずだ。

 一から作った訳じゃないから地位は低いかもしれないが。


「そうそう、そう思ってたけど、リバイブじゃ人の意志も呼び戻しちゃうの」

「死体とも人間とも言いがたい、不完全な蘇生を行わなくちゃならんってことか」

「そうね。リバイブから術式をパクればうまくいくかと思ったけど、そんなに甘くないわ」

「リバイブの術式ってどんな感じ?」

「はい、これ。なまじ完成してるから術式も簡単で、どこも弄れないんだよ」


 術式はシンプルであればシンプルであるほど簡単で、そんな簡単な術式が美しく見えるようであれば、魔法使いとしての適正があると言われる。

 魔法使いさんもよく、自分が作った術式が汚いと嘆くので、ちゃんと適正はあるということになる。


「ふーん、相変わらずよくわかんね」


 舟長はシーフなので魔法使いの適正はない。


「斧戦士さんならわかってくれる」

「いつも思うけどアイツ何者なの?」

「分からん」






魔「カースリバイブは肉体のみ再生する魔法だよ。魂は入ってないから注意してね」

舟「出来たのか」

魔「外道行為に定評がある斧戦士さんの力を借りて作りました」

斧「その紹介の仕方悪意ない?」

魔「でも意思が宿ってないから、わたしがこの半死体を動かさなきゃいけないんだけど……おもーい」

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