M-056 ミッドナイト
ミッドナイト
目つぶし
「ブラインドとは何が違うんですか」
ブラインドとは、暗闇の状態異常を与えるスキルである。
これを食らうと、物理攻撃を主に扱う、4/5のSKが要らない子になる。
一応、舟長以外はホワイトカードを装備しているので、使い物にならなくなるのは1/5だけだ。
つまり舟長である。
「だから、オレの分のホワイトカードも作ってくださいお願いします」
「ログインボーナスで作るからあと二ヶ月ぐらい待って」
「よくよく考えるとコイン溶かして作るカードってなんなの?」
「溶かしてるとは限らんぞ。コイン収集家と取り引きしてるだけだし」
ホワイトカードを交換してくれるお兄さんは、とびきりのマニアなのかもしれない。あるいは、コインの転売屋か。
実はさまざまな交換ルートがあるコインなので、一枚一億ゴールドとかで売れるのだ。
目が飛び出すかと思った。
「ブラインドとの違いは、魔法が撃てるかどうかだよ」
「なに? ミッドナイトだと魔法も外れるようになるのか?」
「そう。武器が本の人は特にね」
「本?」
「杖が武器のわたしとかは相変わらず効果ないよ」
威張る魔法使いさん。
自分に不利な魔法は作らない。知力500の為せる技だ。
「盲目になると本は読めないからな」
「サンダーの本とか、ダメージを与えられるアイテムも無効になるのかな?」
「召喚アイテムならセーフ。魔術本ならアウト」
魔「暗いと盲目云々の前にフツーに見えないからね」
舟「ミッドナイトとか言うオシャレな魔法なのに、中身は盲目効果という地味さ」
魔「うるせー地味でもいいだろ」
舟「もっと魔法使いらしくド派手な魔法を思い付けよ」
魔「ネタがないから無理」




