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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
56/527

M-054 ライフエクステンション


ライフエクステンション

寿命をのばす




「ライフエクステンション!」

「おはよ、今日は何の魔法だ?」


 舟長が朝から見たのは、野菜に向かって魔法を放つ魔法使いの姿だった。

 いつも奇怪な行動で周囲を惑わせる彼女であったが、今日は特別不可思議な動きを見せていた。


「これ? 寿命をのばす魔法なんだよ」

「珍しいな。普通に役立ちそうな魔法じゃねーか」


 人に向かって魔法を放たないのだ。

 会えば生け贄になることも多い舟長が目の前にいても、魔法使いの視線は青菜に向いたままだ。

 これは明らかな異常事態だった。


「無機物にしか効かないけどね」

「人間はだめなのか」


 単に範囲対象外なだけだった。


「人間は死んでもリバイブがあるからいいけど、ほかはそうじゃないから」

「つっても、本人の意思や時間の経過でダメなパターンもあるだろ?」


 人間が生き返るのに必要な要素は二つある。

 本人が死んだと自覚していないこと。もしくは生きたいと思っていること。

 魂の器である肉体が残っていること。本来の体でなくても可。


「そうだね。そういうのはわたしの力を以てしても救えない。だから、延命魔法を思い付いたんだ。本来の寿命をのばすことで、時間の経過をある程度無視することができるから」

「例えば、どうやって使うんだ?」

「ここにある萎びた青菜をシャキシャキにできるよ」






魔「舟長に小突かれたよ〜」

舟「おまえがふざけた回答を寄越すからだろ」

魔「ふざけただぁ? 本気だっつーの!」

舟「構想は無駄に壮大なのに、どうして実践に及ぶとなるとしょっぱい内容になるんだよ! 誰が得するんだよ!」

魔「全国の主婦だ!」

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