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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
54/527

M-052 ムームー


ムームー

ささやき魔法




「ホントにここなのか?」

「指定どおりの場所に来たつもりだけど……誰もいないね」


 舟長とアサシンが不思議そうに言う。

 今、SKはクエストを受注し、詳しい事情を聞くためにとある場所に来ていた。それは暑い火山の麓。人ひとりっこ居なさそうな、平地である。


「もしかして隠れてるのかな」

「よそ者だから警戒されてるのかもな。依頼者が来るまで待つか?」

「いつ来るのか分からないものを待つのはねぇ」


 アサシンは渋い顔をした。


「見て、舟長」

「どうした?」

「ここ、穴が開いてるの。なにか見えない?」

「……! まさかあれが依頼者なのか……?」

「何か見えた?」

「四つ足の生き物が見える。ポケットのないカンガルー、ってところか」

「何か話してるみたいだね」

「ああ。もう少し声が大きければ内容も分かりそうだ」


 舟長の言葉に、魔法使いはピンと来たらしい。

 杖を出してなにか唱えた。


「なんだ?」

「囁きをもっと聞こえやすくする魔法を使ったの」

「なるほど……任せる」

「…………」

「どうだ?なにか分かったか?」

「どうしよう、聞いたこともない言語みたいなんだけど」






斧「今日の晩御飯なににしようかしら、だって」

ア「意外と庶民的な囁きだったね」

舟「いや待て、なんで分かったんだよ? どこの国の言葉とも違うって結論が出たはずだろ?」

斧「深層心理に手を突っ込んで、記憶ごと引き剥がすようなイメージでやれば、舟長たちも心読めると思うんだ」

舟「読めねーよ! つかなんだそのエグい手法は! やられた人はただじゃすまないんだろどうせ!」

斧「ちょっと昏倒するけど副作用はありませんよ」

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