D-58 サーバータンク
サーバータンク
サーバーを守りし者
「この間サーバーって聞いてさ」
相変わらず、ファンタジック感のない単語で世界はあふれている。
「とっさに浮かんだのがミルクサーバーだったんだけど、どう思う?」
「おまえ……職業プログラマーのくせにそんなんでいいのか?」
「絶対にR18のミルクサーバーだな、間違いない」
「舟長……わたしはもうダメだな。あと、斧戦士さん。大正解だ」
魔法使いさんは女性です。
この会話を聞いている仲間二人は男性です。
「ミルクサーバーは男女共にあるから問題ないな!」
「普通に牛乳じゃ駄目なのか……?」
「え、舟長。ケンタロウス的牛女が好きなの? アサシンちゃんに言っとこうか?」
「やめろ! なんでそうなる!」
「牛乳なミルクサーバーの大人な本が好きなんでしょ?」
「ちげーよ馬鹿! おまえと一緒にするな!」
これはひどい会話ですね。
でも、舟長の魔法使いに対する評価は何も間違っていません。
魔法使いはそういう奴です。
下ネタどんとこいな、耳年増さんです。
でも、少し前に噂になった下着をマスクにする話は、心底相手の男性を軽蔑してました。
よりにもよって何故それを若い女性の前で話したのか。いつか聞きたい。
「あ、でもプログラマー云々は一応言い訳しておこうかな」
「なんだよ。この会話の流れで何か言えるなら言ってみろよ」
「世の中のプログラマーの人でも、サーバーと聞いてビールサーバーを思い浮かべる人もいるらしいから、わたしとどっこいどっこいじゃない?」
「ちゃんと食いもんなだけ遥かに常識的だよ!」
「なんでじゃ、ミルクサーバーだって設定によっては食物になるじゃん!」
「なんで会話をそっちのルートに戻すんだよ!?」
ビールサーバーの人は、酔っ払い、もしくは吞べえですね。
とりあえずミルクサーバーよりかはましな反応……ドン引きはされないでしょうが、五十歩百歩という言葉を知っていますか?
「知ってるぜ! 戦場で逃げ出した兵士の話だろ!」
「この世界、中国に当たる大陸ないけど知ってていいのかな?」
「魔法使いの説明、間違ってないんだが誤解を招きそうなあれだな……」
魔「常時ミルクサーバー思い出してる訳じゃないから。不意打ちでそうなっただけだから」
舟「普通の人は不意打ちでもサーバーからミルクはでない」
斧「ミルク(意味深)は出ない(意味深)」
舟「やーめーろー!!」
魔「魔導研究所は健全な小説ですよ。R15もついてないし」




