M-049 モンスターハウリング
モンスターハウリング
ホイホイ魔法
「今日はこの辺の敵を一掃するぞ!」
ハイメタという超レア級の素材を求めて、ダンジョンにやって来たSK一行。
アビリティのドロップ率アップを最大限付けて、準備は満タンだ。
ところが、数時間後……。
「敵が出てこねぇ」
「ゲームじゃないから無限に沸いてこないのかな」
「もうここのフロアの住民はほとんど狩っちまったみたいだな」
「ボーナス経験値はないんですか?」
「ありません」
魔法使いと斧戦士が妙な質疑応答を行う横で、三人は割りと真面目に行く末を憂いていた。
「ここか一番効率のいい狩り場なんだが」
「一旦他のフロアに行ってみようよ。もしかしたらシンボルが復活するかもしれないし」
「やってみる価値はあるか」
舟長はアサシンの提案に頷くと、すぐ近くにあった階段を上った。そして下りた。
すると、25フロアの敵シンボルが復活していた。
しかし……。
「めっちゃガタガタ震えてんな」
「なんつーか……避けられてるって言うか、逃げられてるって言うか」
「なんか、こうも分かりやすく怯えられると、戦い辛いよ」
自らから離れるように移動するモンスターを捕まえるのに嫌気が差したSK。
手っ取り早く魔法でなんとかすることにした。
「という訳で、モンスターたちが寄ってくる魔法をつくってほしい」
「ラジャー! モンスターハウリング!」
「がらんがらーん」
「もうできたのかよ!」
魔「鐘のような音で敵を呼び寄せます」
舟「どういう原理だよ」
魔「モンスターが好きな音なんじゃない?」
剣「てきとーだなあ」




