D-56 ウーシッ
半年ぶりに更新するのがこんなんで超ごめんなさい。
ウーシッ
そんな安直な……
「我、牛の話を書いてみんとす」
「何て?」
「え、だって年明けたから牛柄な話を書かなきゃいけないんでしょう?」
「いや、そんな強迫観念はないし、急に干支の話をされても困る。ここはファンタジー小説の中だから」
「今日はいやに逆説的だな……」
年が更けようが明けようが魔法使いはいつも通り突飛だ。
そして、それに付き合ってんだか付き合ってないんだかよく分からない舟長も、いつも通りの対応だ。
「なにぃ!? ここがファンタジー小説だと言うならば東の方へ行けばいつか日本に辿り着くのではないのか!? 和食と着物文化のあるワノクニとかそんな感じのエリアに行きつくのではないのか!?」
「うるせえ! 東に行ってもチョコレートケーキみたいな色合いした変な帝国の城があるだけだろ!」
「それは元ネタの話でしてよ、舟長!」
「流行りの悪役令嬢か!?」
どっちもどっちの知識量である。
事実、魔法使いも舟長も、最終的には斧戦士だってこの書き手の知識を超えたことは実行できないのだから、言動のレベルが同じであってもなんら不思議はない。
むしろたった今、作者の低レベルさが晒されただけだ。
「まあ元ネタの元ネタまで遡れたら日本はあるから」
「どんなフォローだ。そして、あれは日本が舞台では?」
「日本とイタリアじゃない?」
「それ以上はダメだ。貴様、何故ネタバレしようとしている」
「怒られた……。それで、牛の話だけど」
今日は脱線から帰ってこれたね。
「今年のファンタジーではケンタロウスが活躍する話が流行るのでは?」
「それ本気で言ってんのか。あとおまえが思い浮かべてるのはどちらかというとミノタウロス」
「ごめんなさい。あとケンタロウスにもごめんなさいをします」
「おう。それで?」
「そういえば、牛モチーフの人いなくないか?」
「確かに。いや、元ネタの元ネタまで遡れればあるいは」
「舟長……それはパーティーメンバーとして作ろうともしなかったから、絶対存在しない」
「じゃあ誰もいねーわ。馬ぐらいしかいねーわ」
馬年の時は困らないね。
あと元ネタ云々は『K-1 エンシェントデザイン』から『K-5 エンシェントデザイン5』を読めば、おのずと見えてくるでしょう。
読まなくても全く問題ないですけどね!
「いや、絶対分からないって。元ネタ分かったら、改変の酷さにキレていいレベルだぞ」
「わたしもそう思う」
「おいこら。キャラ愛が足りてない!」
「わたしの最推しは斧戦士さんだから。愛はすべてそこに注いだって地の文の人も言ってる」
思ってはいるけど、まだ言ってないよ!
あとそれじゃあオリキャラにしか力を注いでないよ!
元ネタも元ネタの元ネタも関係ないよ!
「実際推しの改変度が二番目に酷いから、わたし、ファンに刺されるかもしれない」
「オレの元ネタの元ネタのファンからも刺されて?」
「リアル友人に刺されてしまう……」
魔「あけおめー」
斧「ことよろー」
舟「おまえら、オレら以外にそれを言える相手いるのか?」
魔「ウッ。我、即死なう」
斧「いないけど。ところで、即死って進行形で扱っていいの?」
舟「いや、即座に死なないとまずいんじゃないか」




