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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
本編(Mシリーズ+Aシリーズ)
50/527

M-048 サモンレイド


サモンレイド

闘技場




「回復しながら戦いたい? 安全な場所でボロボロになるまで戦いたい? そんな君にはこれだ、サモーン、レイド!」


 ドカーン。派手な音とともに喚び出されたのは、長い首を持った敵。魔法使いは敵対したモンスターをサモンしたのだ。


「家の中に突然モンスターが!?」

「とりあえず戦うぞ!」

「舟長、弱点は?」

「聖属性だ!」

「じゃあおれの攻撃が通るな。よしベルセルクアタック!」


 斧戦士の明るい声が、困惑する現場を切り開いた。慌てていたアサシンも正気を取り戻す。元凶の魔法使いもこっそりパーティーに参加して、さあ、いざバトルだ!


「エナジーフォース!」

「聖属性が弱点っつっただろ! 聞いてなかったのかおまえは!」

「ひゃー! ごめんてば!」

「そんなにキレなくてもいいんじゃね?」

「セイントエッジ!」

「怒ってねーよ。あ、倒した」


 あっさり敵を下したSK。この程度の敵なら本気を出さずとも勝てたのだろう。しかしテンパった状況、モンスターのサイズに合わない家、様々な要因からつい本気で戦ってしまったのだ。

 ああ、SPが勿体ない……。


「で、なんで急に魔物が出たんだ?」

「ボクの持ち物にそういうのないはずだけど……」

「誰かモンスターの卵とか持ってた?」

「んなもん……いやレア素材としてならアリか?」

「いやいやいや。ないし。架空のもので盛り上がらないでよ」

「あのう……」

「サモン……なんとかって聞こえた気がするが」

「ギク!」


 分かりやすい反応を返す魔法使い。これには仲間もリアクションをする。せざるを得ない。


「ギク! っておまえ……」

「まさか、魔法使いちゃんの魔法?」

「は、ははは。じ、実はそうだったのだよー!」


 やけくそである。

 もはやバレてしまっては仕方がないという勢いで開き直る魔法使い。目が泳いでいるが、態度だけは堂々としていた。


「次からはお家の中に喚び出すのはやめてね」

「まずやる前に言えよな」

「外ならいくらでも相手するからさ」


 意外と怒られなかった。






舟「外ならいいって言ったけどよ」

魔「うん」

舟「翼のあるモンスターは召喚するなよ? どっか飛んでかれると面倒だからな」

魔「大丈夫、召喚するときに舟長を真っ先に狙うよう、術式を組んであるから」

舟「おい! ……さっきめっちゃつつかれたと思ったら……!」

剣「こういうオチだったな」

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