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ここは、魔導研究所  作者: 紅藤
日記編(Dシリーズ)
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D-08 スライミーウォーター3


スライミーウォーター3

媚薬は入ってないです




「やっほー、サンドバッグ」


 いつもより明るい声でヤツに話しかけると。

 ヤツは訝しげにこちらを見た。

 嫌な予感がする、そんな風に呟いて。


「どばーん!」


 最愛の人から借りた、液体を男にぶちまける。

 男は水色の液体を食らって……なんともないようだ。


「あれ? これ溶けないんだ……」

「なにこれ」

「スライム液」

「マ? やめてよね。そういうのぶっかけるの」


 苦痛は感じていないようだが、男の表情は晴れない。

 何か嫌なことでもあるのだろうか?

 それとも以前にこんな経験を……?


「何かぶっかけられたことあんの」

「やめて」

「……まあいいや。うまいこと服とか溶けないかな」

「おまえらはいつもオレの服を消滅したがるね」

「罪人に服とか要らなくないですか」


 それはそうかもしれないけど。

 自分が罪人かどうかは置いておく男。

 この牢屋にいるだけなら服なんぞ要らんわな。

 それが素直な感想であったが、現状、服は最優先で欲しいものだ。

 何故なら……。


「そろそろお呼びしようか」

「やめて、助けて、割とガチで助けて」

「やだ。サモンドリーマー」


 この二人が来るせいで、服はどんどん消費されるためだ。

 男は諦めきった目で動かない。

 この狭い牢屋では、逃げる場所なんてないからだ。

 男の悲鳴が、救いを求める声が聞こえ始めた。

 背を向けていても分かる、その本心。切実さ。

 ああ、たまらなく、楽しい。






?「prprしないの!」

?「やめろ! マジでやめろ!」

?「やめ……ストーップ!」

?「シュワシュワするとか知らねーよ! 炭酸か!」

?「口に入れるな、口に!!」

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